おしゃれで上品という確立されたシティブランドを誇る神戸市が「都心」と位置付ける三宮地区。


JR三ノ宮駅西口と阪急神戸三宮駅東口に面する、三宮ターミナルにおいて最多の人が行き交う神戸交通センタービルからまちを見た景色がこちら。


三宮に降り立つ来神者が初めて目にする神戸の景色…


ちょっとこれが「神戸」のまちの「第一印象」とすると、ガッカリ感がぬぐえません。

はっきり申して、世間の方々の「神戸らしさ」の欠片もないような品格のないまちなみが拡がっているように見えます。


デパートの煌びやかな地下入口は阪神三宮駅に面する。

今では神戸阪急、昔のそごう神戸店だ。


一番「マシ」なのが阪神神戸三宮駅でして、ここは地下駅であることに加えて、もともと三宮進出に備えてモダンな地下ドーム駅をつくっていたこと、また、その造形美を活用したリニューアルが行われたこともあって、駅そのものも地下駅としては抜群の美しさを誇ります。そして改札を抜けると地下街「さんちか」に繋がっていますので、そこを経由して神戸最大の繁華街を中心を構成する「神戸三宮センター街」に至るか、フラワーロードから東遊園地を見たあとに旧居留地方面に歩くか、というのが、来神者が思い描く神戸のイメージに近いものであろうと思います。


別に阪神電車びいきで申しているわけではありませんが、大阪から神戸にお客様をアテンドするときには、並走するJR線や阪急神戸線よりも時間がかかるものの、阪神線を強くお薦めしたいところです。


他の地方都市の駅前空間。


これは名古屋駅の桜通口に降り立ったときの光景であります。神戸の地理的あるいは風土的な特性上、こういう高層ビルの建ち方は向いていないと考えますが、高さ200mクラスの超高層ビルに囲まれた姿は圧巻ではありますよね。



京都駅烏丸口に関しては右手の改札と左手の駅前広場がダイナミックな駅空間を介して繋がっていて、「門」をイメージしたという原広司さんデザインの京都駅ビルは駅からまちに繋がる駅本来の機能性もしっかり持たせていることが特徴といえます。


神戸のもうひとつの玄関・JR元町駅前の鯉川筋。

歩道こそ美しく整備されたものの不統一な景観。


三宮・元町などにおいて最多の人が往来する駅前のまちなみの無秩序さは今にはじまったものではなく、神戸市としても課題認識を持ちつつも改善に至ってはいないというのが本当のところです。


三宮のターミナルはコンパクトに凝縮されていて、

乗り換えに不便さはまったく感じない。


三宮は最多の乗降客を捌くJR三ノ宮駅を筆頭に、阪急神戸三宮駅、阪神神戸三宮駅、地下鉄西神・山手線三宮駅、ポートライナー三宮駅、地下鉄海岸線三宮・花時計前駅がひしめくように存在しあっていて、乗り換えのしやすさが魅力です。

神戸市ではこれらをあたかもひとつの駅かのごとく見立てつつ、駅とまちと一体化させる「えき〜まち空間」の創出に力を入れています。



またJR三ノ宮駅には新たなターミナルビルの建設が進んでいて、三ノ宮駅の中央改札を抜けたら開放的なアプローチを歩き、三宮交差点へと至るあらたな動線が生まれようとしています。三ノ宮駅の改造と併せて、神戸らしく洗練されたガレリア空間に仕立ててほしいですね。



平成29年(2017年)に竣工したJRゲートタワー

(名古屋市)のガレリアも駅と街の結節点だ。


まとめ。〜超・富裕層を狙う

来年、令和7年は阪神・淡路大震災から30年という節目を迎えるなかで、神戸は「超・富裕層」の集客に向けて動き出します。まず最短でめざすのは令和12年の神戸空港国際定期便就航。ここまでを第1フェーズとして指数関数的に拡げていくことになります。

そんな中で、「第一印象」も大切にするまちであるべきで、それによって既存の所謂「神戸らしい」街区形成も

、これからつくろうとしている新しい「神戸ブランド」も、より引き立つものであります。


※次回の記事は5/10(金)に公開します。


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