伊勢丹新宿本店の好調が続きます。

23年3月期売上で3276億円とバブル期を超えて過去最高の売上を記録、さらに今期では3315億円と積み上げを狙っている状況。数字的に見れば申し分なきものに見えるが………




しかしながら、店頭を歩くと、どうしたことか、弱含みな動きが見て取れます。

新宿の場合、本館3階が最も伊勢丹らしい「モード」のフロアなのですが、目に見えてお客様が減っているようす。メンズ館は2019年のリモデルでそもそもの各階のMDが崩れてしまっていて、2階と6階(モード/カジュアル)、3階と4階(ラグジュアリー)でお客様が迷われてしまっていることの問題意識は横においても、もっとも伊勢丹らしいといえる2階の集客に陰りが見えています。「たかだか1フロアが…」なんですけれども、コアな顧客層の離反はストア全体を俯瞰する上で非常に重いものであることを、お読み頂いているみなさんには是非分かって頂きたいと念じます。


結果として他の百貨店と同様、婦人雑貨・身廻品・ラグジュアリー・ジュエリーと大拡張したウォッチで数字を取りに来ている印象。旺盛なインバウンド需要と周辺店舗のクローズや縮小などによる外的要因が重なっての現況と見ると、強ち「好調」が「好調」に見えてこない面を感じます。


今回は店頭をさらっと歩いただけでゆっくり見学できませんでしたが、それでもスタイリストの私語が目立ち、不快な印象を拭いきれませんでした。「個客戦略」の名のもとにお顔が分かる顧客だけに手厚くもてなし、店頭でのファン獲得を怠れば、そこは伊勢丹ならぬ、一端(いっぱし)の百貨店となってしまうことでしょう。別の見方をすれば、今後も周辺では同業他店のクローズや撤退が続くでしょうから、「一端の百貨店」であり続ける方が数字を追いかける上では良い面もあるのかもしれませんが。


「空気」の変わった新宿本店の未来やいかに。


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