神戸市のターミナルである各線の三宮駅からフラワーロードを南に歩いて約10分、神戸市役所1号館に隣接して約2.7haの都市公園「東遊園地」があります。


東遊園地の歴史

東遊園地は明治8年(1875年)、外国人専用の「外国人居留遊園」として開設されました。日本初の西洋式運動公園で、この地で行われたスポーツが全国各地へと伝播していきました。わが国における野球、サッカー、ラグビー、ボウリングなどの発祥は、まさにここ、神戸の東遊園地であります。

ちなみに「遊園地」という名称は、当時、西洋式運動場を指す言葉として使用されていた可能性が高く、現在指す、アトラクションが配置されている遊園地とは違う意味であります。「東遊園地」の名は、旧外国人居留地の東にある日本初の西洋式運動公園としての歴史を今に伝えるものといえます。


Park-PFI事業として整備


ここの園地北部について「Park-PFI」事業者として2019年11月に神戸市兵庫区に本社を構える村上工務店を代表企業とするグループが選定され、「アーバンピクニック」をメインテーマに先月にグランドオープンしたので、見に行ってきました。



東遊園地へのメインエントランスは三宮駅から一直線に繋がるフラワーロード側です。もともとフラワーロードの歩道と園内は植栽と水盤で区切られていましたが、それらが撤去され、歩道から自然に公園へといざなうアプローチが形成されています。



これがフラワーロード側のエントランスです。

この時点で伸びやかで気持ちの良い空間。


園内にはベンチやテーブルが多く設けられていて、腰掛けて神戸の清々しい風に当たりながら癒されるもよし、神戸人が大好きな読書に浸るのもよし、パニーニとコーヒーとか小洒落た軽飲食を愉しむのもよし。


園内北西には小高い丘が設けられました。少し見下ろすと園内で開催されている「ファーマーズマーケット」の賑わいのようすが見て取れます。


丘の上にも芝生広場を見下ろせるカウンターレイアウト&スタンディングのレストスペースが。


丘の上から見た芝生広場です。

青々と茂る芝生を取り囲むように円形の散策路と、画像左端にはカフェも新設されたことで滞在時間の向上が期待されます。


芝生広場からだと階段で丘に上がれる仕組みです。ここにも座れるスペースが用意されています。

背後に建つ建物は神戸市役所1号館です。

園内外のランドスケープデザインがまた良いではないですか!!


毎週土曜日にはマルシェ開催

つづいて園内で行われているマルシェ「ファーマーズマーケット」を。



コロナ禍で暫く中断せざるを得ませんでしたが、これから毎週土曜日には神戸の食材をふんだんに紹介するマルシェが開催されるそうです。



神戸というと「ファッション」「お洒落」というイメージが先行しがちですが、実は古くから良質な農作物に恵まれた地域でもあります。

神戸市民でも普段目にする機会のない素敵な食との出会い、生産者との語り合いができるイベントです。


8年トライアルの結晶、芝生広場

芝生広場に移りましょう。



思い思いに芝生で楽しむ人たち。これまでの土のグラウンドでは出来なかった新しい楽しみ方。



芝生は天然芝に拘るため、神戸市では8年かけて順応性と耐久性をトライアルして、この地に合う芝を選定したのだそう。

天然芝はフカフカで匂いも良いです。



西に目を向けると旧居留地のメーンストリート「仲町通」が真正面に。

これまでは西に開けていなかったので新たなランドスケープとトラフィックを生んでいます。

沿道には旧居留地発足当時からの建物や日本最古の西洋式ホテルとされる「オリエンタルホテル」が建つ旧居留地25番館、また〈プラダ〉〈ルイ・ヴィトン〉〈エルメス〉などのラグジュアリーブティックが軒を連ねます。


課題は旧居留地側エントランス


西側・旧居留地サイドから見たエントランスですが、これは少し工夫が必要。

予算の問題もあるでしょうが、せっかく素敵な公園ができたのですから、エントランスにシンボリックなアーチを架けるなどして、元町・旧居留地から東遊園地、そして三宮へと人の流れをもたらして欲しいものです。


悲しみを乗り越え未来を切り拓く

「慰霊と復興のモニュメント」。


神戸は阪神・淡路大震災という都市直下地震を乗り越えた歴史を持ちます。

悲しい過去ですが、決して忘れることなく前に進むと、神戸を想うすべての人が誓いを新たにする大切な大切な場所。

賑わう園内でもここだけは以前と変わらず、静かな時間が流れています。


港町・神戸の先進的な系譜を受け継ぎ、過去の辛い出来事も乗り越えて未来に拓ける神戸のまちを体現するような東遊園地、お天気に恵まれた日にぜひ足を運んでみてください。


【おことわり】

当ブログはそのタイトル通り「思い付き」更新のため不定期で更新をしてきましたが、長く続けていますと、定期的に投稿してほしい、とのお声を多数頂戴するに至りました。

そのため、原則として「月・水・金」の週3更新とさせていただきます。

(日経MJ購読の方は新聞が届く日に覗きに来てください^ ^)

私も目標として励みますが、多忙時など更新が滞ることも想定されます。何卒ご容赦いただき、気長にお付き合い頂ければ幸いです。


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