仕事をしてますとよく聞かれるのですが、


「どうやったらそんなアイデアがどんどん出るんですか?」


内心「それが仕事なので…」と答えそうになるんですが(笑)、それでは回答になっていないので、もう少し深い点でお答えしたいなと思い、この記事を立ち上げました。格好付ければセルフプロデュースとでも申しますか、ベタな申し方なら自慢するだけ、のような事が私自身苦手なものでありますから纏まりのない記事になるでしょうが、お付き合い賜れば幸いです。


新規ビジネスは「感性と科学」

新規ビジネスは単なる思いつきや自己の趣味で成立するものではありません。勿論、「好きこそものの上手なれ」で、ビジネスの種の見つけ方はそれで良いのかも知れませんが、そこから育てるためには科学的な立証が不可欠です。

私はかなり大きく分けますと以下の項目に着眼し事業計画を練るようにしています。


❶そこに顧客がつくかどうか…ターゲット

❷顧客のライフスタイル分析…ペルソナ
❸既に同様の事業内容の存在…差別化

❹ターゲットに見合った商品…MD構成

❺ターゲットに見合った環境…店舗デザイン

❻継続的な収益性・利益構造…収支計画
        ↑ ↓

リサーチ&プランニング

特に❻の収支計画ではいくつかの外的要因を踏まえて数種類の想定をおこないます。


「誰に何を売るのか」が明確か

いくつかの顧客をターゲットに据える大型店を除いて、顧客ターゲットはそのまま商品政策上の「大分類」となります。すなわち、プロジェクト初期より「誰に何を売るのか」が明確化されていなければ、仮にオープンに漕ぎ着けたところで行き当たりばったりの事業運営を余儀なくされます。また、ショップからメッセージ性が損なわれ、カラーを出すことも出来ないでしょう。


「差別化」の本当の意味

「新規事業には差別化が重要」とはよく聞きますが、本当に競合店と差別化することだけがすべてなのでしょうか。たとえば中華街で中華料理店が並ぶ中、日本料理を出すことはややデンジャラスな感があります。外的要因を冷静に分析し集積メリットを活用することも場面によっては必要で、その際には街区としての顧客分類を仮説展開したうえで自社自店のベクトルを明確に定めるべきです。例えば青山や代官山などのアパレルショップやカフェ、ヘアサロンなどでも同様です。


ターゲット=MD/サービス/環境

顧客ターゲットはそのまま商品政策上の「大分類」だということは先に触れましたが、ここがブレるショップが物凄く多いです。ただMDだけでなくターゲット顧客に順応したサービスも重要です。例えばネットリテラシーのある若年層向けならばDMにLINEなどを活用するなど、自店の客層がどういうサービスを望んでいるのか徹底的に分析する必要があります。また忘れがちなのが「環境」。要は内外装です。建物やファサードから顧客を惹きつけ、MDに合う内装を実現することで客の買い物を体験化することが重要。一方でMDについても「売りたい」ものではなく、ターゲット顧客のニーズに合わせたモノがセレクトされているか否か…アパレルショップであればたとえば生活雑貨・書籍・食品(グローサリー類)などの展開が考えられます。MD計画の中には必ず「コト消費」の要素を強く含むことが今の消費環境には必須です。


あくまで以上の科学的分析をもって「ビジネスアイデア」とすれば、コンテンツとしてかなり出来上がったものと言って差し支えないと思います。今回はあえて具体例は挙げておりませんが、皆様の身近に成功したビジネス例があれば、ぜひ当て嵌めてみて頂ければと思います。次回は店舗開設における具体的なプランニング計画についてお伝えできればと思います。



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