(※画像は全て4月初旬のものです)


「和」と「洋」の違いはその文化の発祥地というだけでなく、明治以前か以降かでも切り分けられるのだそうです。江戸期までに定着した文化は、たとえ南蛮菓子である金平糖やカステラでも「和」となるそうであります。明治期以後に港の繁栄とともに街として形づくられた神戸の場合、「洋」のイメージが圧倒的に強いことは理解しやすいのですが、実は神戸を含む地域が日本酒の一大生産地であることは、あまり全国的に有名ではありません。


「灘五郷」と呼ばれる酒造地帯は、今の神戸市と西宮市に跨ります。ちょうど阪神電車の線路に沿って、「西郷」「御影郷」「魚崎郷」「西宮郷」「今津郷」と5つの酒造地帯の総称が「灘」です。ここの繁栄と衰退を繰り返す歴史はここでは触れませんが、ここの「御影郷」には灘では珍しい酒蔵直営のレストランがあります。



桜に彩られた、いかにも「和」の佇まい、ノーベル賞授賞式でも供された日本酒「福壽」のレストラン「さかばやし」です。美味しい日本酒とともに美味しい料理が頂けます。



「福壽」は辛口の灘の酒の中でも飲み口が良く爽やかなのが特徴。なので大吟醸だと辛口好きにはやや甘く感じるかも。はじめての方は山田錦の純米吟醸を試してみて。


料理の数々…





料理のレベルは料亭クラス、値段もお手頃、席料やサービス料の類のものも一切なし!席もゆったりしていて言うことなしです。


〆はざるそばで。

ここのざるそばは何と……

上から日本酒をかけるという!!




三田村邦彦さんが旅する関西地区のテレビ番組「おとな旅あるき旅」でも紹介された「酒そば」(1,180円)。どの料理にも合う福壽の純米酒を贅沢にもそばに掛けて頂きます。これがまた絶品の風味!!





敷地内には東明蔵という物販スペースもあり、ここのカウンターを使ったテイスティングも可能。


※現在(21.5現在)は緊急事態宣言中のため酒類提供中止かつ時短営業中です。



いつ行っても大満足な「さかばやし」ですが、ただひとつ難点はロケーション……


最寄駅の阪神石屋川駅からは徒歩10分位ですが、大きな道(国道43号)に阻まれ歩道橋か大回りして横断歩道を使う方法しかありません。特急停車駅の阪神御影駅からタクシーを使っても1,000円かからなかったので、このルートが一番オススメです。


洋のイメージが強い神戸において日本酒づくりがさかんな理由は、六甲山の花崗岩に染み入った伏流水が酒づくりに向いていたのだとか。日本一の酒どころとして、後日紹介する京都・伏見の「伏水酒蔵小路」のような、各蔵元の酒と色んな料理が頂ける空間を、出来れば阪神沿線の駅付近に設けるなど、灘五郷として発信していく方法を議論して、この地域への興味を高める施策を考えていくべきと感じました。私でもいくつかは思いつきましたので、機会があれば記してみたいと思います。

 

「蔵の酒 旬の魚 さかばやし」
神戸市東灘区御影塚町1-8-17
🚃阪神本線「石屋川」から徒歩10分
🚃阪神本線「御影」からタクシー5分
📞078-841-1121  


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