ニッポン西遊記 古事記編は、女優・鶴田真由が
仲間とともに『古事記』の神話世界を実際の土地を
巡りながら体感していく紀行エッセーです。
本書の特徴は、単なる歴史解説ではなく、
「神話を身体で感じる旅」
として描かれている点にあります。
物語は、日本最古の神話書
『古事記』の主要エピソード─
「国産み」
「天岩戸」
「国譲り」
「天孫降臨」
「神武東征」など─
を軸に展開します。
著者はそれらの舞台とされる地を訪れ、
神話と現実の重なりを探ります。
例えば、「国産み」の場面では、
最初に創られた島とされる
オノコロ島の候補地である
淡路島近くの沼島を訪問し、
海上に立つ
「上立神岩」
を目の当たりにします。
その神秘的な存在感から、
単なる岩ではなく
「天の御柱」
としての象徴性を実感する体験が語られます。
また、天照大神が隠れたとされる高千穂では、
神話の舞台が今もなお神聖な空気を保っている
ことに触れ、観光地としてではなく
「神話が息づく場」
としての実在感を描写します。
さらに出雲では「国譲り」の物語を重ね、
日本という国の成り立ちに込められた精神性に
思いを巡らせます。
本書のもう一つの重要な要素は、
「偶然とも必然とも思える不思議な出来事」
です。
旅の途中で出会う人々や自然現象、
直感的な導きが、
あたかも神々に導かれている
かのように描かれ、
読者に“神話は過去の物語ではなく、
今も続くもの”という感覚を与えます。
実際、著者自身も『古事記』に
ほとんど知識がない状態から旅を始め、
仲間と読み解きながら理解を深めていく
過程がリアルに記されています。
総じて本書は、『古事記』を
「知識として学ぶ」のではなく、
「土地・空気・体験を通じて感じる」
ことの価値を提示しています。
神話の舞台を訪れることで、
日本人の精神性や自然観に
触れ直す旅の記録であり、
読者にとっても
“自分自身のルーツを探る旅”
へと誘う一冊です。
「天岩戸」
「天孫降臨」
「神武東征」などの地を
巡っておりますが、
まだまだですね。
この本で紹介された場所を
巡ってみたいですね。
それでは、また。(^_-)
