正しい経営とは何か。


それは、「事業とは何か」ということでもあります。


 

じつは「事業」という言葉も
易経が出典になっています。

紹介しましょう。
 
「化してこれを裁する、これを変と謂い、
推してこれを行なう、これを通と謂い、
挙げてこれを天下の民に錯く、これを事業と謂う」
 
竹村 意訳:
時の変化に応じて切り盛りすることで新たに変わり、
そして物事を推進して通じさせて、社会に貢献する、
これを事業という。

事業の本来の意味は、
変化の原理原則に従って社会の役に立つことです。
 

リーダーは飛躍、発展の一方で、
その奥底に流れる道理を決して見失ってはならないのです。

「変化」を陰陽に分けると、
「変」が陽、「化」が陰です。
 

陽は変を発して、陰がそれを受けて化すのです。
 

化すは、新たなかたちに化ける、
化成するという意味です。
 

まず、自然の変化の法則に応じて化すことで
社会を変える新しい推進の力が生まれるのです。

もう一つ、事業に関する言葉を紹介します。

「美その中(うち)にありて、四支に暢び、事業に発す。
美の至りなり」
 

竹村 意訳:
柔和に受容する精神が
体の隅々まで行き渡るようであったら、
それは陽光がにじみ出るように、
その人の行う事業に現れる。

「美」とは最高の陰徳とされる美徳のことです。
 

事業を発展させ、長く保つには、
うちなる美徳を養うことが大切だと
易経は教えています。

『リーダーの易経』(角川SSC新書・2017年5月31日絶版)

竹村亞希子編より

 

う~ん。

 

深い言葉ですね。

 

まず、経営者として、

時の変化に応じて事業を変化・推進させながら、

社会に貢献し続けなければいけませんね。

 

更に、事業を発展させ、長く保つには、
経営者自身のうちなる美徳を養うことが大切なのですね。

 

肝に銘じておきます。

 

それでは、また。(^_-)