肝臓への転移がないとの判断になったあと、主治医から今後の治療について説明があった。

 

手術が先か、抗がん剤が先か。

 

胸にのみ腫瘍があると思われていた最初の段階では、「まずは手術」との判断で既に麻酔科での説明も受けていたが、リンパに複数転移していることが分かって状況が変わったらしい。

 

主治医は、先に抗がん剤治療をするとの判断。

 

私の今の状況だと難しいところだが、10人医者が居れば7人が先に抗がん剤治療と判断するだろうと。

 

リンパに複数転移していることを踏まえ、今は全身(のリンパ、血液中)にがん細胞が浮いている状況であると考えられる。よって、手術という部分治療ではなく、まずは全身治療である「抗がん剤治療」で癌細胞を叩くべきであるとのことらしい。

 

セカンドオピニオンを聞きたいなら、それも当たり前のことだし紹介状を書きますと。

 

この時の心境としては、また新しい病院に行くのは時間を要するし面倒くさい、早く治療開始したいという思いが強かった。

 

主治医に、先に抗がん剤治療することと、先に手術することのメリット・デメリットを聞く。

 

【手術先/メリット】

・手術で細胞が取れるので、がんのタイプなどの特性が正確に知ることができる

・転移の個数も正確に把握できる

・この情報はこの後の治療、再発したときに有効な情報となる

 

【抗がん剤先/メリット】

・がん細胞を弱めて拡散を防げる

※私の原発腫瘍はもともと小さいので、サイズを小さくして手術の負担を減らすという理由は当てはまらない

 

掛かっているこの総合病院には乳腺外科医が3人いるので「ほかの先生の見解も入っていてこの治療方針なんですよね?」と聞くと「そうです」との回答。

 

「じゃあ、セカンドオピニオンを聞いたも同じなので、この治療方針でいいです。よろしくお願いします」と主治医に伝える。

 

たまたま当たった先生が主治医になることになったけれど、これも何かの縁だし、感情的ではなく大げさでもなく淡々と説明してくれる感じ、質問に的確に答えてくれる感じが私には合っていると感じたので迷いは無い。

 

ちなみに、抗がん剤の副作用で生理がこのまま来なくなるかもしれないので妊娠を望むのなら卵子を取ります、と説明される。

 

30代のうちに、今世は子供は持たない人生を自分の意思で選択していたので「大丈夫です」と返事をする。こんなときのためにも、子供を持つか持たないかについて真剣に考えた上で答えを出しておいてよかったと思う。後悔しないために。

※そもそも年齢的にもう産まないというか産めないけど!