がん罹患の状況も色々分かってきたのでそろそろ周りにも伝えていこうと思っていたころ、アート好きの友人と美術館に行く約束が入る。
上野にある東京都美術館でマティス展を観た後、ランチタイム。
どう伝えるべきか。
あまり心配させないように、でも正確に。
イメトレしてきたはずなのに、なかなか切り出せず結局食後に、時系列で説明。
友人は泣いてくれた。
泣かないように必死に我慢してくれていたのもありがたかった。
友人に整理して説明できたことで、言葉を紡ぐことで、自分の気持ちや置かれた状態を少し整理できたように思う。
言葉にするということは、今起きていることは現実だと自分に言い聞かせることでもあり、人に心配させないように話すことは自分自身に前を向かせ、鼓舞することにも繋がる。
誰かに話す度に、がんが現実のものとなり覚悟も決まっていく。