最近テレビやネットで見たり聞いたりする「インスタ映え」この言葉に嫌悪感を抱いてしまします。
けして、インスタグラムが悪いわけではないのです。
事実、俺も利用しています。
インスタグラムを利用する一部のモラル無い人達へ「イラ」とします。
先日、お客さんの新しいバイクの引取りに他府県へ行ってきました。
引取り先の近所にはツーリングで利用しようと考えている飲食店があったので視察を兼ねて帰りに立ち寄る事にした。
お店もそれほど大きくない為、ツーリングを想定して店内が込む時間帯を避けて寄りました。
お店に着くと店内には俺以外に若い女性2人組がテーブルに座っていた。
それを横目にカウンターへ座り、この店のお勧めの料理を注文した。
「うちの会社重労働の割に、給料安いんだよね!」
「うちも変わらない、ブラックよw」
テーブル席に座る2人の女性はどうやら会社の愚痴を話しあっているようだ。
よくある、慰めだな・・・
など思いながら、注文した品が出てくるまで、ロッジ風の店内を見渡しながら、待っていた。
ツーリングの最中に寄るには雰囲気も味もあって、これは良い。
厨房からは女性2人が頼んだであろう品が運びだされて来たが、その量を見て驚いた!!
女性2人が食べるには注文の量が非常に多いのだ!!
いや、2人は細身のスタイルとは裏腹に意外にも沢山食べる胃袋の持ち主かもしれない・・・
そんな事を考えていた矢先女性が口にした一言に耳を疑った。
「食べきれないけど、これはインスタ映えするね!」
!!!!
食べきれないのに必要以上に注文したというのか?
驚て思わず振り返りテーブルに座る2人を見てしまった。
「?」
女性2人は振り返った俺を見て首をかしげていた。
まるで、「どうしたの?」と言っているような顔だ。
自分達が口にした言葉がおかしい事にまるで気が付いていない。
2人は写真を撮りスマフォをいじり、出してもらった料理になかなか手を付けずに話込んでいた。
きっと、インスタグラムに上げているのだろうと思い、俺もインスタグラムを開き、お店の名前で検索すると、後ろに座っている2人が注文した料理の画像が上がっていた。
しかも堂々と
「注文し過ぎて食べきれなかったけど美味しかった」
まだ手も付けていない料理を食べきらない事を前提にコメントを書いていた。
あまりにも信じられない光景に正直戸惑いを隠せなかった。
ふとカウンターの中を見ると、そんな俺に気が付いた店員が首を横に振っていた・・・・
次に俺の注文した料理がやってきた。
あまりにも、信じられない光景に出くわし、頭の中では、全く理解できない事を理解しようと考え料理の味は分からなかった。
料理を食べ終わって、コーヒーを注文しコーヒーを飲みながらも、頭の中では先程起こった、理解できない2人の事で一杯だった。
そして、女性2人は会計を済まし楽しくおしゃべりしながら店を出て行った。
女性が居なくなったところで、店員に
「こんな事あるんですか?」
と尋ねると
「近頃、こういうお客さんが増えまして・・・」
続けて店員はこう話した。
「インスタグラムが流行り出した時、店の料理が凄いと噂になり料理の画像を撮りにお客さんが増え、凄い相乗効果だと嬉しく思ったのですが、今は作っても手を付けず画像だけ撮って出て行く人が増えて何の為に料理を作っているのか分かりません。」
2人の座っていたテーブル席には、せっかく作った料理が手を付けられず置かれている。
その料理を肩を落としながら、ゴミ箱へ捨てる店員・・・・
さらに店員はこうも言った。
「画像の為にお金を払う、こんな考え方もあるのかもしれません。しかし料理人はそうではないんです、美味しく食べてもらう為に料理を作ります。そしてその料理には命がいくつも入っているのです。それを無駄にする人達には正直ガッカリさせられます。そんな事が続き、今では一部の常連さんに味が落ちたと言われてしまいました。少なからず画像の為に料理を注文してくるなら味など関係ないと心のどこかで思っている自分がいる事も事実なのです。」
「インスタ映えの為に料理を注文するその人達は、自分がお金と命を捨てている事に気が付いていない」
そうですよね、
料理=命
料理=お金
これが分からない人が給料が安いなど口にしても、いくら沢山稼いでも、お金はきっと足らないでしょうね。
お金の使い方を間違え命も無駄にするのですから。
インスタグラムは色々な相乗効果をもたらしているのは事実ですが、モラル無い人が増えたのも事実。
もちろん全ての人とは言いませんが、今回の2人の様に「インスタ映え」を求め「いいね」の数を求める人達、きっと少し有名人にでもなった気でいるのでしょう。
小さな人達です。
常識から照らし合わせば、この様な人は私生活からも、たいした人では無いでしょう・・・・
もう少し、常識を持って行動をとって頂き・・・・そして、自分が求めるその物を提供してくれる人の「気持ち」を大事にしてほしいと願います。