わたしたちは、幸福になるために
生まれてきたんじゃないわ。
『ジッド/狭き門』

この言葉に出会うために読んだ一冊。
信じることと愛の相剋。これがこの物語の中心課題である。現代流で考えると二つともいい所取りが出来ないか考えてしまう。しかし一つ選べは一つ捨てることとなる。捨てるからこそ選ぶことができるのだ。その狭間で苦しむからこそ生命が賦活する。真の愛とはなにか、いま問われている。