野村総研エコノミストの木内登英氏が、以前の「渡航自粛」(2012年:尖閣国有化への反発)を例に(中国人観光客、前年比25.1%減)、今回の「渡航自粛要請」の影響を、経済損失1兆7900億円と試算し、公表され、話題になっています。
これを、反日勢力がそれ見たことかと取り上げていますが、これは今年年初から9月までの中国人訪日客数の極めて高い増加傾向(前年同期比42.7%増)が以後もそのまま続くとするなど、首をかしげるような前提のもとでの単純計算に過ぎません。
中国人観光客の減少を他の国の観光客や日本人旅行者がカバーするといったようなことは全く入っておらず、現在の「日本の世界的な観光人気」や「中国人を煙たく思っている日本人が多くいる」であろうことから、この点は見過ごせないはずです。
また観光業界でも、これまでの中国の日本に対する外交姿勢から「中国依存は危ない」との認識はとっくに広がっており、中国観光客に頼らない、他国や国内需要とのバランスを考えたリスク分散型の経営を進めてきたところも多くあります。
そもそも中国観光客は、その多くが「一条龍」と呼ばれる「最初から最後まで、中国系ネットワーク丸取りの観光ビジネスの仕組み」のなかに取り込まれ、来日規模から受ける印象ほどには、日本人にカネが落ちていないのが実態です。それゆえ今回の件で実際に大ダメージを受けるのは、中国系資本ばかりとなりそうなのです。
さらに「オーバーツーリズムの改善」を考えれば、マナーが悪い中国人の減少は、観光業や観光地においても歓迎されるところでしょう。これはすでにSNSにおいて多くの声として上がっています。なんなら渡航自粛ではなく「渡航禁止」にしてくれという声まである次第です。
総じて今回の中国の強硬措置は、野村総研が弾き出した数値ほど経済にマイナスの影響は無く、日本人の精神衛生上の効果も考えれば、むしろ日本にとってプラスではないかというのが実際のところではないでしょうか。
しかし反日マスゴミやコメンテーターは、中国人観光客が減ることで困る限られた人の声や負の側面のみを強調するばかりで、こうした歓迎の声やプラスの効果をほとんど無視してます。
改めて発動された「日本産水産物の輸入停止措置」も同様に、中国の思惑は外れています。前回の輸入停止以降(2023年8月:日本の処理水の海洋放出に伴い、日本産水産物の輸入を全面的に停止)、中国以外への販路をしっかり開拓しており、今では中国抜きでも問題はほとんど無いようです。
今回の中国の強硬姿勢、不適切極まりない外交官の発言、態度、SNS投稿など、いわゆる「蛮族外交」「戦狼外交」には米国はもとより世界から批判・非難が集まり、「対中政策に関する列国議会連盟(IPAC)」(日本、米国、欧州などの民主主義国の国会議員で構成される国際的な超党派議連)などは、中国の対日圧力的な外交姿勢を非難する声明を発表しました。
中国の王毅外相が欧州主要国に対し、「高市発言」を批判し、これに対する中国の立場、対応への理解を求める、いわゆる「告げ口外交」を展開していますが、全く成果をあげていないようです。
むしろ逆に英国のスターマー首相は、中国を名指しで「真の国家安全保障上の脅威」と呼び、フランスのマクロン大統領は、「EUへの貿易不均衡に対する関税措置」を示唆するなど、敵対姿勢を露わにしています。
今回は詳しくは触れませんが、現状、中国経済は崖っぷちに立たされています。
中国経済の屋台骨である「不動産」、「輸出」、「EV」、いずれも崩壊の危機にあり、中央と地方を合わせた負債も4000兆円か、あるいはそれを超えるとされるなど、目も当てられない状況なのです。
そうしたなか「長期に渡る賃金未払い」がそこら中に蔓延し、大学を卒業しても仕事にありつけない若者が街に溢れる(若者の高失業率)など、特に武漢肺炎(コロナ)に対するロックダウン以降、人民の不満が高まり続け、各地で暴動が頻発しているようです。
中国政府はそれをなんとか抑え、隠し、人民の不満を中央に向けさせないようやっきになっています。そんななか、人民の不満や怒りを外にむけようと日本に噛みつくものの、悉く裏目となった上に、2012年のような「反日デモ」はさせられないのです。
そのデモの矛先が、いつ政府にむくかわからないからです。そして経済が崩壊の淵にあるときに日本企業に撤退の口実を与えてしまうと、その崩壊が決定的になりかねないからです。
なにをやっても逆効果。もうどうしてよいかわからない。メンツが足を引っ張り、振り上げたこぶしの落としどころを見失ってしまった。これが今の中国政府の正直なところではないでしょうか。
いずれにしろ、いよいよ悪徳中共も追い詰められ、その終わりの始まりが鮮明になりつつあるようです。