1、誰でもできるコーチングとは

 

コーチングを受けてみたい

 

または

 

コーチングをやってみたい

 

と思う人が最初に取る行動は、

 

ネットで検索してみたり

 

本を読むことではないでしょうか?

 

 

 

それらは

 

コーチングの三大スキルである

 

質問、傾聴、承認について

 

詳しく解説していることが多く

 

内容は意外と平易で

 

コーチングを初めて知った人でも

 

ある程度のレベルまで

 

独学できるかと思います。

 

 

 

コミュニケーションを取るのが

 

上手な人ならば

 

特に意識しなくとも

 

コーチングのスキルを

 

普段から使っていることがあるので

 

さして難しいものではないかもしれません。

 

 

 

YouTubeでもいろんなコーチが

 

セッション動画をあげていますね。

 

 

 

私が見る限り

 

会社の会議で話されているような内容が

 

多いと思うのですが

 

皆さんの中には、それを見て

 

「これのどこがコーチングなんだろう?」

 

「これは普通の会話じゃないの?」

 

と思う人がいるかと思います。

 

 

 

私もそう思います。

 

普通の会話ですし

 

さしたる特別感もありません。

 

 

 

ですから、YouTubeや書籍で

 

公開しているようなものは

 

基本的には誰にでもできると

 

私は思っています。

 

 

 

ですが実際には

 

コーチングの真髄は

 

もっと奥が深いのです。

 

 

  2、優秀なコーチとは


本当に優秀なコーチかどうかを

 

判断する方法があります。

 

 

 

非常に簡単です。

 

子供にコーチングできるかどうかです。

 

 

 

大人にコーチングする場合は

 

理解力もありますので

 

コーチングしやすいのです。

 

 

 

ですが、子供はどうでしょうか?

 

 

 

子供の理解力は乏しく

 

人生における目標も課題も

 

意識していません。




自分のことすら

 

よく分かっていない子供に

コーチングすることで

 

何か変化を起こすことが

 

できるでしょうか?

 

 

 

有名なコーチであっても

 

ほとんどの場合、

 

子供にコーチングすることができずに

 

終わってしまうかと思います。

 

 

 

優秀なビジネスコーチを連れてきても

 

子供にはお手上げではないでしょうか。

 

 

 

  3、潜在的な問題に触れる

 

ほとんどのコーチは

 

クライアント(対象者)自身の口から

 

何が問題なのか

 

何が課題なのか

 

どのような目標を立てるのか

 

ということを聞き出します。

 

 

 

対象が大人の場合、

 

何かしら達成したい目標があるわけで

 

コーチが質問すれば

 

それなりに回答してくれますので

 

コーチングが上手く機能します。

 

 

 

一方、子供のように

 

課題も目的も認識していない人に対して

 

コーチングするとなると

 

本人の口から悩みなどは出てきませんから

 

潜在的な問題や課題をコーチが

 

探らないといけないわけです。

 

 

 

 

潜在的な問題とは

 

本人が全く意識しておらず

 

思ってもいないようなものが

 

自分の課題になっているということです。

 

 

 

こういったケースは

 

コーチに洞察力があり

 

心理学や脳科学といった分野にも

 

精通していないと

 

この潜在的な問題に

 

触れることができません。

 

 

 

子供に限らず

 

コーチングを受けても

 

成果が出ないというのは

 

まさに潜在的な問題に

 

到達していないからです。

 

 

 

子供なら尚更のこと

 

潜在的な問題だらけですから

 

ここに踏み入れられる知識と経験が

 

コーチに求められるわけです。

 

 

 

  4、潜在的な問題を発見する

 

潜在的な問題とは何でしょうか?

 

 

 

例えば、

 

子供が勉強しないので

 

お母さんがコーチングを学び

 

スキルを使って子供に

 

働きかけるのですが

 

なかなか上手くいかない。

 

 

 

口うるさく言っているわけでもなく

 

学んだ通りに声かけしても

 

思うように子供は動いてくれない。

 

 

 

声の掛け方がダメだったのか

 

接し方がまずかったのかと

 

色々考えるのですが

 

何をしても上手くいかない。

 

 

 

さて、ここに隠されている

 

潜在的な問題は

 

一体何だと思いますか?

 

 

 

多くの場合は、学歴に対する

 

お母さん自身のコンプレックスが

 

潜在的な問題になっています。

 

 

 

勉強で苦労した経験や

 

もっと勉強しておけば

 

よかったという後悔を

 

無意識のうちに

 

自分の子供に反映させようと

 

しているのです。

 

 

 

ですから、

 

コーチングの「にわか知識」を用いて

 

その通りに声かけしても

 

その表情だったり

 

立ち振る舞いだったり

 

時にはお母さんの背後のオーラに

 

「お前は勉強できないんだから

 

ちゃんと勉強しろ!」

 

というメッセージが出てしまっているので

 

子供はそれを敏感に捉えて

 

勉強しないのです。

 

 

 

 

もう一つ例を挙げると

 

人生が思うように行かず

 

失敗ばかりで

 

ずっと不幸なことしかないと

 

思っている人に

 

「目標を持ちましょう」

 

「自信を持ちましょう」

 

「願えば夢が叶います」

 

ということを述べても

 

コーチングの効果は薄いのです。

 

 

 

このケースにおける潜在的な問題は

 

他者との比較における

 

幸福感を持っていることです。

 

 

 

誰かと比べて

 

自分が劣っているとか

 

上手くいってないという

 

価値判断を持っていることです。

 

 

 

その類の価値観は

 

不安定な人間関係を

 

ベースにしたものなので

 

当然考え方も不安定になるわけです。

 

 

 

「自分はこうやって生きるんだ!」

 

という覚悟(自己肯定感、エフィカシーなど)

 

を持つ大切さも

 

学んでいないケースも多く

 

こういった潜在的な問題を

 

コーチが触れずにコーチングをしても

 

ほとんど効果はありません。

 

 

 

 

ですから、コーチングとは

 

心理学、脳科学、哲学

 

時には人間の遺伝的な習性までも

 

学ばなければいけないわけで

 

うわべのスキルだけでは

 

根本的な問題には

 

到達できないのです。

 

 

 

  5、時間はかかるが効果は抜群

 

コーチングを深く学ぶと

 

「コーチングのスキル」という

 

「うわべの知識」を飛び越えて

 

もっと深い知識である

 

自然科学と哲学的な領域にも

 

入っていきます。

 

 

 

もちろんコーチとのコミュニケーションは

 

大切ではありますが

 

コーチは私たちの側に

 

ずっといるわけではありませんので

 

いずれ自分自身で

 

自分の問題を発見し

 

自力で目標に到達する能力を

 

身につけることが

 

コーチングの本来の目的です。

 

 

 

つまり、セルフコーチングが

 

できるようになることが目標です。

 

 

 

逆に言えば

 

ずっとコーチが側にいるということは

 

何も成長してない証拠。

 

 

 

つまり、自分自身のことなのに

 

いつまでも他人であるコーチに

 

依存しているというのは

 

コーチの能力を飛び越えるだけの

 

勉強をしていないということです。

 

 

 

 

そして一部のコーチからしか

 

聞いたことがありませんが

 

人間にはいくつもの意識が働いていて

 

「意識は少なくとも2つある」という

 

概念を元にコーチングをすべきだという

 

内容についてです。

 

 

 

私もこの考え方には賛成で

 

「誰もが多重人格である」

 

という考え方を

 

私は持っています。

 

 

 

 

すなわち、人間は色々な場面で

 

様々な自分を出してきますので

 

自分の中にいる複数の意識を

 

しっかりコントロールする術を

 

学ぶ必要があると考えています。

 

 

 

科学的にも

 

人間の意識は一つではない

 

という説が有力ですから

 

自分がどういう自分なのかを

 

しっかり把握しない限り

 

人生における本当の課題が

 

見つからないと思っています。

 

 

 

これは非常に時間がかかる勉強です。

 

 

 

ですが、ひとたび自分が

 

どのような性格であり

 

どのような特性があり

 

また、どのような宿命があるのかを

 

理解できるようになったら

 

あらゆる不安や心配に悩まされることは

 

なくなります。(断言します)

 

 

 

多くのコーチが「ふわっとした」

 

雲を掴むような話をしているので

 

「コーチングって怪しい」と

 

思われることが多いのですが、

 

 

本当の自分は何者なのか

 

今ある自分の役目は何なのか

 

という深遠な話に行き着き

 

納得できる人生を歩めるようになるのが

 

本来のコーチングの姿です。

 

 

 

つまり

 

コンフォートゾーンで生きる方法を

 

(ストレスや不安を感じず、

 

居心地の良い状態で生きる)

 

習得することです。

 

 

 

これを学び取るには

 

とても時間がかかることなので

 

挫折される方が多いのは分かりますが

 

長い時間をかけて勉強するだけの

 

価値は十分にあります。

 

 

 

大人がコーチングを勉強するなら

 

数ヶ月である程度の成果は表れ、

 

子供の場合は

 

数年かかるのが普通です。

 

 

 

それは先ほど説明したように

 

子供は自分自身に問題があるとは

 

全く思っていないからで

 

その意識を芽生えさせるところから

 

コーチングの勉強を始めないければ

 

ならないからです。

 

 

 

勉強を続けた結果

 

自分に相応しい「セルフコーチングの方法」を

 

編み出すことができたら

 

そこから先の人生は

 

確実に豊かになります。

 

 

 

コーチングを学んだのに

 

成果がなかなか出ないというのは

 

勉強の方向性を間違えているか

 

あるいは

 

勉強不足のどちらかです。

 

 

 

コーチングは

 

ゴール達成のためのスキルと

 

捉えられがちですが

 

実際には「人間学」と言っても過言ではなく

 

総合的な知識を要するものです。

 

 

 

特に

 

「なんか人生うまく行ってないなぁ〜」

 

と感じている人は

 

コーチングの世界を

 

一度覗いてみてほしいと思います。

 

 

 

もし興味を持てたら

 

しっかり勉強してもらいたいです。

 

 

 

きっと人生観が一変するでしょう。