1、朝から晩まで言われ続けていると

 

「早く起きなさい」

 

「歯を磨きなさい」

 

「お風呂に入りなさい」

 

「宿題をやりなさい」

 

「時間になったら寝なさい」

 

 

 

文化的な背景もあり

 

命令口調で子供を育てるのは

 

日本では平均的なことかもしれません。

 

 

 

親としては

 

子供のことを思って

 

そう言っているのですが


この接し方をずっと続けていると

 

どんなことが起きるでしょうか。

 

 

 

子供は

 

親の言われた通りの

 

ことしかしなくなるか、

 

あるいは

 

親のことを嫌がるかの

 

どちらかになるでしょう。

 

 

 

前者は

 

無気力の状態になったり

 

自己肯定感を下げることにもつながり

 

後者は

 

親に反発して

 

グレたりする傾向にあります。

 

 

 

幼少期ならともかく

 

自立心がついた頃にやってしまうと

 

あまり良い結果には結びつきません。

 

 

 

  2、受動的な学び

 

過去にこんな生徒がいました。

 

 

 

「分かるように教えてもらえないと

 

 困ります!」

 

 

 

さて、皆さんは

 

この生徒の言い分には

 

一理あると思いますか?

 

 

 

私は全くないと思っています。

 

 

 

 

簡単な例を挙げると

 

幼稚園児に大学の数学を

 

教えるのと同じ理屈で

 

その生徒の理解力が

 

単に不足しているだけだからです。

 

 

 

ですが、今の子供たちは

 

「与えられる教育」を

 

受けてきていますので、

 

自分の理解力の不足は

 

他人のせいであり、

 

「先生は生徒が理解できるように

 

教えるのが当たり前」

 

というネジ曲がった考えを

 

持っている子が増えています。

 

 

 

 

SNSのコメントを

 

見ていても同じですが

 

「分かりやすく説明しろ」

 

「分からないから聞いてるんだ」

 

と自分の無知を

 

他人のせいにする人が多いですが

 

まさにそれと同じことが

 

子供たちの中にも起こっています。

 

 

 

受動的な学びは

 

「他人のせいにする」ことを

 

覚えさせる面もあるので

 

注意しなければなりません。

 

 

 

 

  3、自主性を持たせる

 

長年、子供たちの指導に当たっていると

 

この子には数字の概念を

 

基礎から教える必要があるなとか

 

別の子には英語の成り立ちから

 

教えた方が理解しやすいだろうなと

 

適切な指導方法がパッと

 

頭に浮かんできます。

 

 

 

ですから、ついつい

 

ああしたらいいよ

 

こうしたらいいよ

 

と言いたくなるのですが、

 

実はかなりグッと抑えています。

 

 

 

こちらから教えすぎると

 

先ほど述べたように

 

受動的な学びになってしまうので

 

自分から何かを学び取ろうとする意欲を

 

奪ってしまうことになります。

 

 

 

 

ですから、

 

子供から「勉強したい」と言い出すまで

 

じっと我慢しています。

 

 

 

 

学校も

 

子供たちが「勉強したい」と言い出すまで

 

待てたら良いのですが

 

学校には

 

既に決まったカリキュラムがありますし

 

それに規律を重視していますので

 

子供たちに自由がありません。

 

 

 

学校教育は

 

子供たちの自主性を謳っていますが

 

実際にはかけ離れたことをやっていて

 

何でも与えすぎています。

 

 

 

やはり自分で考えて

 

自分で実行するのが

 

自主性を育む上で必要な過程であって

 

例え大人から見て

 

「失敗するだろうな」と

 

思っていても、じっと堪えて

 

その失敗を見守る方が

 

子供の成長にとってはベストです。

 

 

 

自分で考え

 

自分で決めて

 

その結果は自分の責任であって

 

誰の責任でもないということを

 

教える必要があります。

 

 

 

今の教育には

 

この考え方が不足しており

 

「転ばぬ先の杖」のように

 

大人たちが何でも障害を取り除いてしまい

 

結果が出るように仕向けています。

 

 

 

失敗から学ぶことの方が

 

圧倒的に学びは多いのです。

 

 

 

自分の意思で決めてやったことなら尚更。

 

 

もう2度と失敗してくないと思うはず。

 

 

 

ですから

 

「自分の行為は、全て自分の責任」

 

という自覚が生まれるように指導することで

 

自主性が芽生えてくるのです。