某気象グループの長男×四男のJ禁P禁を取り扱っている駄文サイトです。
◇18歳以下
◆J禁、P禁ってなに？
◇BLってなに？
◆ONは受け入れられない！
って方はご遠慮下さい。
タイトルの記号で視点を表しています。 ◇Side和
◆Side智
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◇06
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デビューから2年半ほど経ったある日、
相葉さんが肺気胸で入院することになった。
相葉さんが帰ってくるまで一人部屋だな、なんて呑気に思っていたのに、オレは智との同室を命じられた。
相葉さんが退院後もしばらく実家で療養することになり、オメガ一人では何かあったときに対処ができない、という上の判断だった。
智は同世代では一番のアルファ。
アルファとして、とても優秀な人。
それはわかっている。
でも、智は智だ。
オレと一緒にいるときは初めて会ったときと変わらない鼻ほじりおじさん。
歌もダンスも演技も素晴らしいのに、能ある鷹は爪を隠す。
本人は注目されるのが嫌いでベータのふりをし、視線を全部翔さんに誘導していた。
そういうことをサラッとしてしまうのがもう、有能なアルファの証明のようなものだ。
でも、そんなところを感じさせない「早く帰りたい」が口癖の鼻ほじりおじさんのままでオレと接してくれていた。
出会った頃から、ずっと、変わらず。
オレをオメガのニノ、ではなく、ただのニノと見てくれる唯一の仲間だ。
別に相葉さんが差別してくる、という意味ではない。
あの人はあの人でオレを心配しつつ見守ってくれている。
本当にイイヤツ、なんだ。
翔さんは…。
悪気はないけどデリカシーがちょっと欠けているところがある。
やっぱりオレ個人を見るよりも先に、オメガ、という性が先に立つ。
アルファだから仕方ないのだろう。悔しいけれど、どうしようもない。
オレも「翔さんはアルファだから仕方ない」と思う時点で、性差別しているのだから同罪だ。
別に翔さんに対して何か思うところがあるわけではない。
お互いに第二性というフィルターは存在してしまっているが、お互いを尊重しあう大事な仲間であることは変わりない。
潤くんはいつもオレの体調のことを気にかけてくれる。
それはやっぱり、オメガ仲間、の意識があるからだろう。
ただの同い歳のニノ、ではない。残念だけど。
潤くんはオレと違って、ヒートがちょっと重い体質で。
ヒートが近付くと気怠げな表情をみせるようになる。
それがまた潤くんのミステリアスな雰囲気とマッチして人気はうなぎのぼりだ。
本人は相当辛そうだが、グラビア撮影はあえてヒート前のこのミステリアス期に合わせられたりもしている。
ヒートのときはガッツリ10日間休むから別にいい、利用できるものはオメガ性でもなんでも利用する、と本人は言っているが…。
オレには出来ない自分の魅せ方をする、ある意味ストイックな男だ。
そういう意味でも、智だけが特別だった。
アルファの権威を振りかざさず、
オレを、オレのままで受け入れてくれる存在。
だからこそ、オレはオレのままでいられる。
オレは、普通のオメガとは違う。
性になんて振り回されない。
自分の意志で、自分のことはコントロールできる。
そう思い、そうありたいと願い、日々過ごしていた。