Delizioso 1 | copain (Ameba出張所)

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強火智担で根っからの腐女子のあややがひっそりまったりと某気象グループの長男×四男の【J禁P禁】を取り扱っている駄文サイトです。
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某気象グループの長男×四男の
J禁P禁を取り扱っている駄文サイトです。

◇18歳以下
◆J禁、P禁ってなに?
◇BLってなに?
◆ONは受け入れられない!
って方はご遠慮下さい。

◆side智  は な ︰11:26up
◆side和 あやや︰18:17up

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1つ前のお話

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和1


オレは二宮和也25歳。

大学卒業後、ソフトウェア開発会社に就職しSEをしている。
SEと言っても幅は広いがプログラミングというより、クラウドの保守、アプリ運用などをやっている。
会社は10年前に創業した比較的若い会社で、専門職とはいえ特に高給取りということもなく。
平均的などこにでもいるサラリーマンだ。

趣味はもっぱらゲーム。
仕事で1日中モニターに向かい合っているのに、退勤後や休日もモニターやスマホでゲームの世界に没頭する日々を送っている。

出不精で友人の少ないオレにも、オンライン対戦きっかけで友達が出来た。
毎夜そいつらとチャットで他愛のない話をしながらゲームに明け暮れる。

他人から見たらもったいない余暇の過ごし方かもしれないが、オレとしては非常に充実した日々を過ごしている。



そんなある日、イツメンでのオンラインゲーム中に、思わぬ誘いが入った。

「ニノって総武線沿線に住んでるんだよな?」
「あー、ん」
「だよな。でさ、すみだトリフォニーホールってわかる?」
「地元地元」
「まじか!良かった!明後日の日曜夕方から空いてる?」
「空いてるけど、ゲームのお誘いじゃないってこと?」
「ある意味ゲームなんだけどさ…」

そんな風に唐突に始まった友人からの誘い。
それは、とある交響楽団によるゲーム音楽コンサートへの招待だった。
彼女と行く予定でチケットをとっていたのに、彼女がインフルエンザで日曜日の外出が絶望的。
そこで代役の白羽が立ったというわけだ。

「ゲームは好きだけどクラシックに興味ないよ?途中で寝るかもよ?」

そう言うオレに空席を作りたくないから一緒に行ってほしい、という友人。
その熱意に押され。まぁ近いしな、と、OKし、コンサートホールへ足を運ぶこととなった。

コンサートで演奏されるのが、大好きなゲームだったと言うのもある。
全11作、ゲーム内で使われている音楽は全部そのシーンと共に頭に入っている。
幼い頃から親に隠れて『オレは勇者だ!』と、夜な夜な世界を守るためクエストしたものだ。

興味がなかったはずなのに、行けるとなると俄然興味が湧いてくる。

過去のコンサート動画などを漁り、下調べまでバッチリ済ませて当日を迎えた。


当日。

ロビーのいたるところにゲームキャラクターや風景のパネルがあり、音楽に興味が無かったオレも自然と期待が高まる。

友人と落ちあい、ゲームの思い出を語りあいながら、座席に着いた。

最初は興味が無かったはずのオレも、着席した時にはこの初めての体験に胸が躍っていた。

交響組曲○ラゴン○エスト。

ホルンのファンファーレからコンサートはスタートした。
『序曲』だ。
オレの心は驚きと感動に包まれた。

ゲームの世界で聴いた楽曲が、交響楽団の演奏によって息を吹き返し、新たな息吹を吹き込まれる。
ゲームのシーンやストーリーが目の前に浮かび上がり、音楽がそれを彩り、感情を呼び覚ました。

いわゆる古典のクラシック音楽とは異なる、懐かしくも新しい響きに、驚きと感動を覚えた。
ゲームの世界にまた一層深く没頭することができるような、新たな音楽の扉が開かれたような、そんな気持ちになった。

ずっとこの音楽を聴いていたい。
でも今すぐ帰ってⅠからゲームをやりたい。
オレはもう夢中だった。

あっという間に第一部が終わった。
休憩を挟み、第二部だ。

第二部は、フルオーケストラではなくアンサンブル。
そこでオレの目と耳は、弦楽四重奏『王宮のロンド』でチェロを奏でる一人の男性に釘付けとなった。

演奏が終わってすぐに、パンフレットでそのチェロ奏者の名前を確認した。

「大野智…」

その後、またフルオーケストラでの演奏となったが、オレの耳は彼のチェロの音色を追い続けた。

甘やかで深い音色。
優しい表情で演奏するときは心地よい優しい音に包まれる。
険しい表情で演奏するときには一転、激しく険しい音色が胸に刺さる。。
奏者の喜怒哀楽が音色と共に自分の心にも流れ込んできて、こんなにも熱くて痛くて優しくて…。目が離せない。

チェロを演奏しているのは一人じゃないのに、大野智のチェロの音だけがまっすぐにオレに届いている、そんな気がして、心が震えた。

「やばい、泣きそう」

そう呟くオレに友人は「やっぱニノ誘って正解!」と満面の笑みを浮かべた。




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次話→


です。


>゜))彡
数年前、すみだトリフォニーホールで開催された東京フィルの交響組曲ドラゴンクエストのコンサートに友人と行きました。あの世界が大好きすぎて興奮♪
このお話を書くときも、ずーーっとBGMで流しながら歌ってました。