お久しぶりです、こおりまくらです

 

めちゃめちゃ暇なのですが

特に書くこともなく、ブログをあまり開いていませんでした

 

で、暇なので、本を読みました

ちょっと思うところがあったので今回はその本の感想を書きたいと思います

 

読んだ本は「シーラという子」という本です

感想の中で、「星の王子様」についてもかなり触れると思うので

ネタバレが怖い人は、本を読んでから来てね

 

シーラという子

あらすじは以下のとおり。

「お世辞にも清潔とはいえぬ姿に敵意むきだしの目。シーラは6歳にして傷害事件を起こし、トリイの特殊教室に送られてきた。決してしゃべろうとせず泣きもしない。ときに怒り狂い金切り声をあげ大暴れする。だが実は、ずばぬけた知能の持ち主で、心身に深い傷を負っていた…。暴力、貧困、虐待に蝕まれた少女が堅く閉ざした心をおそるおそる開き、一人の献身的な教師と深い信頼の絆で結ばれてゆく姿を描いた感動のノンフィクション」

 

 

 

んで、感想なんですけど

最初は獣のような目をし、誰にも心をさなかった「シーラ」が

「トリイ」という教師との関わりの中で

段々と年相応の姿を見せるようになり

無邪気な子供のキラキラした目を取り戻し

他人に決して見せなかった弱さを見せられるようになっていったのが

すごく胸にきました 胸が熱くなりました

 

ただ、本の中で納得できなかった部分もあり…

それはなにかと言うと

「トリイ」と「シーラ」が星の王子様について話すシーンです

 

この時「トリイ」と「シーラ」は互いにかけがえのない存在なのですが

「トリイ」は教員という立場上、いつかは「シーラ」と別れなければならない

しかし、「シーラ」は「トリイ」と離れたくない

そんな一幕です

 

以下抜粋

「あたしもトリイを少しは飼いならした。そう?トリイはあたしを飼いならし、あたしもトリイを飼いならした。だからあたしもトリイにシュキニン(責任)がある。そう?」

私はうなずいた。

「キツネみたいに?あたしを飼いならしたいまは、あたし、特別の子?あたし、特別の女の子?」

私はにっこりした。

「ええ、あなたは私の特別の子よ。キツネがいっているみたいに、あなたを友達にしたからには、あなたは世界中でただ一人の子よ。きっとあなたのことを私の特別の子にしたいとずっと思っていたんだと思う。だからこそ、あなたを飼いならしたんだと思うわ」

「あたしのこと、愛してる?」

私はうなずいた。

「あたしもトリイのこと大好きだよ。世界じゅうでいちばん特別の最高の人だよ」

「あたしからぜったいに離れていかない?」

「そうね、いつかはそういう日が来るわね。学年が終わって、あなたが別のクラスに移り、別の先生に習うようになる時には。でもそれまでは離れないわ。それにそんなことはまだ先のことだから」

...

「あたし、麦ばたけなんかほしくない。トリイにいてもらいたいんだよ」

「私たちの場合も特別な関係になるのよ、シーラ。最初はちょっと悲しいかもしれない。でも、だんだんましになってきて、やがてはすてきに思えるようになるのよ。お互いのことを考えるたびに、心がほのぼのとした気持ちになるわ。どんなに離れてても、私たちがどんなに楽しかったかを忘れることはないのよ。思い出は誰にも消せないのよ」

シーラは私に顔を押し付けた。「そんなこと考えたくない」

 

 

 

星の王子様を読んだことがある人ならなんとなくわかるかもしれないんですけど

キツネと王子様のシーンの話でしたね

キツネに友達ってどういうこと?というのを教えてもらって

キツネと王子様が友達になり、別れるまでのあのシーンです

 

「飼いならす」ってありますけど、要は親友になる、みたいな感じです

 

ここで違和感を感じたのはトリイの発言。

トリイは

「いつか別れの日が来る」ということ

「思い出がシーラを支えてくれる」ということ

を伝えています

 

「え?」という感じでした

星の王子様の中で、キツネと王子様はとても特別な関係です

現実に置き換えていうなら、ずっと続いていく親友同士みたいなものです

それなのにトリイは

「別れの日が来る」と、「思い出がシーラを支える」と言うのです

 

親友同士ですよ?

別れの日なんて来ないし、思い出になんてならないんです

だってずっと一緒なんだから

 

トリイは口では特別とか、愛しているとか言うけれど

それは教員という仕事の範疇を越えるものではなく

自分の人生にこれからもシーラが関わっていくという未来はなかったのでしょう

 

もうこのシーンを読んだ時、私はシーラが可哀想で仕方ありませんでした

自分にとって特別大切なその人は

私たちはいつか別れると言う、二人のことは思い出になるという

なんて切ないんだろうか

 

物語の最後、結局トリイとシーラは別れることになり

7年の時がたつまで

彼女らが再会することはありませんでした

 

7年...7年ですよ

自分の母親のような、かけがえのない友達のような

そんな人に7年も会えない

 

子どもにとって7年は長すぎる

 

粗悪な環境の中で生活し

一時は愛情を受けたものの、すぐに引き離され

また、理解者のいない苦しい生活へ戻されてしまう

 

残酷だと思いました

 

こんなことなら、トリイはシーラに深入りしなければよかったのに

トリイはシーラに対してなにか責任を果たしたのだろうか

深入りしてしまった、自分の子供のように愛してしまった

シーラに対する責任を

 

 

 

そんなこんなで、この作品は色々と考えさせられるものでした

興味があれば読んでみてください

きっと図書館にあるはずです

 

「シーラ」

 

愛を知らなかった

愛を許されなかった

 

涙は流さないと決めた

なのに

 

心の内側に勝手に入ってきて

愛を知らされた

愛を許された

 

涙を流すようになった

 

あなたは私の前から消えてしまう

どうしたらよいのだろう

 

 

なんだかな~

無責任な愛ってどうなのよと思いました

 

教育者としてはトリイは素晴らしいのかもしれないけれど

人として?あまり好きじゃないな~と思ってしまいました

 

ここに書いたのはあくまで私個人の感想なので

色々違った感想とか、あると思います

 

ま、良ければ

「星の王子様」「シーラという子」

読んでみてください

 

今日のブログは超ロングでしたね苦笑

しかも感想文なので、本を読んだことがない人は「なんだこれ?」って感じですよね…

 

ここまで読んでくださって本当にありがとう

またね