⭐️妖怪アパートの幽雅な日常①
両親を亡くした夕士は、親戚の家で居候をしていたが、早く独り立ちしたいと商業高校を受験。
寮生活を始める予定だった。
しかし、寮が火災に。
早く親戚の家を出たいと、夕士が探してきたよアパートは、妖怪や霊能者が住む妖怪アパートだった。
⭐️オススメ度★★★★☆
こちらの作品は、再読です。
前回は、シリーズ全部を読破しなかったので、今回は読破したいと思い、1巻からスタートすることにしました。
主人公夕士の成長が窺えるエピソードが色々あるのですが、この巻一番の山場は、やっぱりクリとクリ母親の話だと思います。
クリは虐待されて死んだ子どもの幽霊。母親も亡くなっていますが、生きていた頃の意識はほとんどなく、彷徨い続けており、時折ふらりと、クリを殺したいという欲求のためだけに、アパートにやってくるのです。
親としての情のかけらがなせるはずなのか、本能的なものなのか…。
解釈は読む人次第で、夕士も懊悩するのですが……この作品の中で、一番の心に残るエピソードです。