台湾の本省人は、命を投げ出す覚悟で台湾人としての尊厳を守ったが、香港にはその様な歴史は無いと言う人がいる。この見解は確かにある意味では正しい。その理由は、香港と中共政権の間では今のところ流血沙汰は起きていないからである。香港人と一口に言っても、色々な人がいいる。先祖代々から香港で生活している本地人も勿論いる。だが現在は香港に居住しているが、元々は大陸で生まれ育った人もいる。私の広東朋友にも仕事の都合で今は香港に生活の拠点を置いている人がいる。だが大陸から香港へ逃げて来た人も大勢いる。

以前、香港人男性と婚約していた日本人女性がいた。その女性の婚約者である香港人男性は共産軍に追われて大陸から香港へ逃げて来た。兄弟姉妹が大勢いたのだがその男性の見ている目の前で全員共産軍に殺されてしまい、その男性と両親だけがやっとの思いで香港まで辿り着くことが出来た。先述の日本人女性の話では、彼らは香港が中共政権に返還される前にフィリピンへ逃げる計画を立てていたそうだ。彼女は「私もフィリピンへ連れていかれちゃうんだろうな」と言っていた。香港人男性との結婚を切望している日本人女性にとっては、何とも羨まし限りだろうが、皮肉なことに、彼女は別に香港が好きなわけでもなく、中国語も広東語も話せない。たまたま日本在住の香港人男性と結婚することになっただけだった。いくら香港人男性との結婚を望んでも、そんな機会は皆無な日本人女性もいるが、自ら望んだわけでもないのに、香港人男性とたまたま結婚してしまう人もいる。それを運命と言うのだろうか?          続く