12    金剛力士像
    東大寺南大門の金剛力士像をベースとした像長12センチ程のフィギュアである。
    東大寺南大門の金剛力士像は木造の8メートルを超える巨像である。普通、金剛力士像は門外に向かって立つが、東大寺のこの像は向かい合って立つ珍しい形式である。その理由は不明である。運慶と快慶が、阿形・吽形をそれぞれ分担して造像したと、長い間考えられていた。そして、阿形・吽形どちらが運慶の作かと云われたものであった。しかし、1980年代に解体修理した際、阿形から快慶、運慶の銘が、吽形からは湛慶、定覚の銘がそれぞれ発見された。それにより、作者については、さらに複雑になってしまっている。いずれにせよ、慶派仏師集団による斬新で力強い名作には違いない。威圧感とともに、それまでの仏像にない分かりやすさや親しみさえ覚えてしまうのは、仏教文化がさらに一般に広がっていく時代を物語っている。このフィギュアについては、良く出来ている。ただ、阿形・吽形ともに下半身のサイズがやや短く、阿形の頭部が少し大きい気がしてしまう。そのため、やや高いところに置き、下方から鑑賞するのに適している。それにより、迫力が確実に伝わってくる。
    
    【絵画の金剛力士像】
    興福寺の金剛力士像(吽形)をモデルにした絵画である。背景を空にして、そよ風に立つ像のイメージで描いている。
    【二十八部衆のフィギュア】
    那羅延堅固王(ならえんけんこおう)は、金剛力士像の阿形のこと、或いはその要素と解釈されている。バランス良く出来たフィギュアである。