13    龍灯鬼・天灯鬼
    興福寺の天灯鬼像、龍灯鬼像をベースとした像長7センチ程のフィギュアである。
    運慶の子である康弁が、龍灯鬼像を1215年に造像したとの記録があることから、天灯鬼像も含めて康弁作と云われている。これらの像は、燈明を灯すための灯籠を備えているのが特徴である。静と動の対ではあるが、邪鬼独尊像は大変珍しい。仏像における鬼は、天邪鬼のように仏法の力で抑え込まれているイメージが強い。そんな中で、龍灯鬼像の上目遣いの表情を見ていると、鬼の気持ちも理解してほしいと語りかけてくるようである。作者は、思慮深く優しい人物であったに違いない。センス、技量ともに備わった仏師の、他に類を見ない名作である。このフィギュアは、灯籠も含めて大変良く出来ている。特に龍灯鬼は、小さいながら作者の高い造形力を示している。