「隙」をつくる | 剣道 稽古日記 ~終わりのない道~

剣道 稽古日記 ~終わりのない道~

剣道、稽古の日記です。
教え子や後輩に対するアドバイスなど
たまに違うかも!?

※あくまでも個人的な考え、意見です。

剣道では、相手の「隙」をついて、

相手を打突します。


「隙」だらけの相手ならば、

簡単に打突する事ができるのですが、

「隙」のない相手を打突するのは難しいです。


では、相手に「隙」がない場合は

どうすれば良いよか。


相手に「隙」がない場合は、

「隙」をつくって打突するのです。


この「隙」をつくる方法を説明する前に、

先ずはこの「隙」について述べたいと思います。


剣道で一般的にいわれる「隙」とは、

「心の隙」、「技の隙」、「身体の隙」

の三つです。


「心の隙」とは、恐れたり、怯えたり、

疑ったり、惑ったり、慌てたり、焦ったり、

その他、冷静な判断ができなくなったり、

所謂、平常心ではない状態のときにできる

「隙」のことです。


次に「技の隙」ですが、

これは技を出そうと手元が上がるところであったり、

打突動作を起こすところにできる「隙」です。


最後に「身体の隙」とは、

身体的機能が働かない、働きにくい状態、

体勢や姿勢が崩れた状態のときにできる

「隙」のことです。


「隙」についての説明となれば、

このように三つに分けられていますが、

私は、それぞれ別のものとは考えてません。


例えば、

充実した気勢と体勢から打突した場合には、

その際にできる「技の隙」は小さく、

その「隙」をとらえるのは難しいですが、

焦って崩れた体勢から無理に打突した場合には、

その際にできる「技の隙」は大きくなり、

その「隙」をとらえるのが、

幾分か容易くなります。


勿論、僅かな「隙」も逃さずに

打突できるようになれば1番良いのですが、

それが難しい場合でも、

このように、三つ「隙」のうち、

二つないし、三つの「隙」が重なったときに、

その「隙」は大きな「隙」となり、

絶好のチャンスになるものだと思います。


そして、

この「隙」をつくるための方法は、

幾つもあるのですが、

代表的なものが、相手の気勢を挫く、

相手の構えや体勢を崩すといった行動です。


気あたりで相手の気勢を挫いたり、

相手の竹刀の剣先を中心から外すことで、

威力のある打突を出しにくくしてみたり、

体当たりで相手の体勢を崩したり、

または、それらを複合的に使ってみたりと、

色々と試してみれば良いのですが、

その際に一つ気を付けないといけないのは、

相手を崩すために、

自分の方が大きく崩れてしまっては

意味がないということです。


皆さんも色々と試してみてください。