先日のJAL機と海保機の衝突事故が起きた際、JAL機は海保機を目視できなかったのか?という疑問に、あるニュースで元機長が「夜であったため、滑走路脇にはたくさん灯りがあるので、気づけなかったかもしれない」とコメントしていた。

それを聞いて、古い記憶が蘇って来た。

 

時は1994年か1995年の秋か冬、時刻は夕方~20時頃。

私は台所でご飯を作っていた。日本人の友達も台所にいた。

すると、なにやら上空で飛行機が飛んでいる音がしてきた。

ドンドン近づいてくるなーと思っているうちにその音はドンドン

音量を増し、最後は窓ガラスがガタガタと揺れた。

なぜか私はその時、空襲が来たと思った。飛行機が墜落してくるという発想ではなく、空襲だと思った。アテネで戦争なんて起きてないし、戦地で暮らしたこともないのに、爆弾が落ちてくると思った。死ぬんだと思った。大声でキャーと叫びながら友人と抱き合った。近所からも同様に甲高い悲鳴、おじさんの悲鳴が聞こえてきた。

 

数秒後、音は次第に遠くに去って行った。もちろん、ニュース速報なんて出なかった。

 

翌日かその翌日、何が起きたか友人が教えてくれた。

オリンピック航空(かつてはギリシャの国営航空)かアエロフロート航空のどちらかの飛行機がシングル―通りを滑走路と間違えて着陸しそうになったのだ。

(どこの航空機だったか記憶があいまいで、検索したけど、結局事故になっていないせいかヒットしなかった)

 

気づいたのが、管制官なのかパイロットなのかは知らないが、寸前にgo-aroundし、

私が住んでいた辺りの上空を急旋回して行ったそうなのだ。

 

それを聞いた時はそんなことあるのか⁉ と思ったけど、確かにシングル―は真っすぐに伸びている。下の赤線部分。現在、アテネの空港はかなり山奥にあるのだが、この当時は赤丸部分。そして、私が住んでいたのは山吹色地域。

あの轟音と振動....エンジン全開で上昇していったんだろうなー

確かに真っすぐの道で両側に街灯がありますが、幹線道路だから車の通りは多い。

そりゃあ、"滑走路"に動くテールランプが蟻んこの行列のように見えていたら気づくよねびっくり

 

一昨日、ドラマ Nice Flight!の録画をまた見てみた。管制官役の中村アンさんがパイロット役の玉森君に「そういう思い込みは、重大インシデントの原因になりますから、気を付けた方がいいですよ。」と言う台詞があります。

これ、一昨日聞いたら、本当に心に刺さりました。やっぱり、このドラマ好きだな。