前回書いた通り、母が日帰りで白内障手術を受けることになったのだが、

手術を受ける前から実は執刀医に不信感を募らせている。

 

母親が白内障というのは寝耳に水の話だった。

目やにがでるからということで、眼科に行ったら

白内障なので、手術してはどうかと言われたらしい。

日帰りでもできるが、高齢なので入院を勧めると言われたそうだが、

その日は決めずに帰宅したらしい。

というのは、日帰りでする場合と入院でする場合の紹介状の宛先が違うから。

母が行った眼科はショッピングセンターの中にあり、おそらく患者の半数は

コンタクトレンズを作るための簡単な検査に来る人だと思う。

 

最初は母親1人で行ったのだが、母は耳がかなり遠いのに

補聴器を嫌がってしないので、耳元でどなる程大声で話さないと会話にならないので、「ご家族と一緒に来て下さい」と言われ、妹を連れて、再度行ったらしい。

見えづらいのは、目やにと老眼のせいだと思っていたから、白内障の手術と言われてもすぐに決められず、いったん持ち帰って検討することにしたらしいけど、

父も日帰りで手術したので、日帰り手術で十分だといきまいていたらしいけど。

 

妹が連絡をよこしたのは、日帰りなら、手術後、母が帰ってきた時に誰かが家にいないと片目は眼帯、片目は白内障で見えていない状態で危険。入院なら、迎えにいかないといけないなどサポート体制含めの相談だった。

 

そして、先週の半ば、「日帰り手術を受けることにしたので、紹介状を取りに行きたい」と眼科に電話すると、本人いなくても、家族だけで大丈夫ということなので、

私一人で紹介状を取りに行った。母がいると、母に合わせてどなるように話さないといけないので先生も面倒なんだろう。非常によく分かります。

 

私はただ紹介状をポンと渡されるのかと思ったら、診察室に呼ばれ、実は白内障の他にも病気があると言われた。翼状片(よくじょうへん)という病気で、写真を見ると、目頭から黒目に向かって翼が伸びるように普通はない物が存在している。素人の私が見ても、明らかに遺物が存在しているのが分かった。悪性ではないが、これがあると多少手術の難易度が上がるし、レンズを入れても期待した通りの視力がでないことがあると説明を受けた。

若い先生だったけど、画像を見せてくれ、丁寧に説明してくれた。

それを聞くと、私も入院の方が良いのではないかと思ったけど、

母親は「日帰りでいいんだよー」と息まいていたので、私が勝手に変更したら

ゴジラになること間違えなし。絶対、変更して来いと言うに決まっているので

言われた通りに日帰り手術を受けるべく、地元の眼科向けの紹介状をもらって帰って来た。

 

帰宅後、早速、妹に電話をし、翼状片の話をすると、なんでその話を自分が母と一緒に行った時に話してくれなかったのかと悔しがっていた。確かにそうだ。

母に翼状片のことを伝えると、それなら大学病院で手術を受けたいと言い始めた。

「でも、言われた通りに日帰りの紹介状貰って来ちゃったよ」と言うと、

「かぁちゃん、手術失敗して失明したら困るから、手術は受けない」と言い始めた。

はい、はい、はい、予想通りの展開。

と、いう訳で翌日、もう一度行って、大学病院(入院)で手術を受けるための紹介状をもらいに行くことにした。

 

しかし、翌朝、再びよく考えてみた。手術を受ける前に行って、手術で行って、退院1週間後とかにまた行ってと片目ごとに複数回行かないといけない。

大学病院は、つい先日私が救急車で運ばれた病院なのだが、

交通の便が悪いところにあって、車でないとかなり行きづらい。

それを母に言うと、急に風向きが変わった。彼女はとにかく出不精だし、膝が痛くて歩きたくない。結果、最初の決定通り、日帰りで手術を受けることに着地。

 

さっそく、その日の午後、紹介状を持って眼科に行ったのだが、翼状片についての説明は一切ないまま診察が終わりそうになったので、私が

「翼状片があると言われましたが...」と、言うと、「紹介状に書いてあるからわかってる」と言われただけ。これは、どういうことか?母は意気揚々と帰宅したが、私は手術に対してのリスクを全く説明しなかったことにひどく不信感を募らせた。

 

説明をしないのは、母が年寄りだからなのか。どうせ年寄りだから、詳しく説明して不安を募らせる必要ないという判断なのか。もし、私くらいの年齢なら翼状片があることで、見え方が不安定になるリスクを説明しただろうか。インフォームドコンセントということは考えていないのか。忙しいせいなのか態度も少し横柄だった。こういう手術件数が多く、慢心している執刀医は要注意と私のセンサーが反応した。もし、私が手術を受ける人なら、悪いけど、この段階でここでの手術はお断り。他の眼科医に行きますわ。