わたしの両親は、仲がよいとは決して言えなくて、
頑固な父に反発しながら、母は我慢を重ねて物言わず、
という残念ながら冷めた夫婦〜、というのが娘から見た印象でした。
このままの距離で、2人は旅立つのだろうか、だとしたら悲しいなぁ、なんて。
それが・・
介護を要する母になってから、父の役割は180度向きを変えました。
ゆっくりペースの相手に合わせるのさえ苦手だったのに
食事の支度から、掃除、洗濯をやるようになり、
遠巻きにしていた下の世話もゲート通過。
そんな父を感じてなのか、母の態度も軟化していき、
そして先日、必要に迫られて入浴まで手伝った。
「仲がいいんですね〜」といわれて
「わかるぅ〜?」
なんて答えてる母に、我が耳を疑いました。
気がついたら、おふたりとも、ひととおりこなしているではありませんか。
この事実は、かかり付けのお医者さん、訪問看護師さん、ケアマネさんなど、
毎日のようにお世話になっている人たちに夢と希望を与えました。
「自分にも夢がもてるかも」と・・笑。
大正生まれの頑強なメンタルをもつ父ですから、そうは言っても無理はしないでね、
とまわりから言われつつ、スタンディングオベーションを送りたいくらいの頑張りです。
まさか、まさかの逆転劇。
長生きっていいなぁ。
93才でも変われるんだね。