相続税の申告で、できれば受けたいもの。やはり大都市圏の地価は高いので節税効果が大きい。
亡くなった方が住んでいた土地や事業用の土地、貸している土地についての
小規模宅地の評価の軽減
面倒でもこれを受けるには申告が必要になる。
軽減を受けた結果、基礎控除額を下回り税額がゼロになることも多いだろう。
申告の要否は、これを適用する前で判断する。手間でも申告がいる。
8割評価が下がる。5千万が1千万の評価になるなら安い。
大きな節税になるが、対象になる人は限られる。
配偶者がいる場合はよいが、別居の子どもが受ける場合の要件が厳しい。
親と同居する子は少ない。
前提条件で対象の土地について遺産分割が行われ取得者が決定されていること。遺産分割協議書がいる。
遺言書のある場合は、それで足りる。
遺産分割、相続人全員が合意して協議書に実印を押す。
一度決めたら変えられない。確定的なもの。後で変えれば贈与になる。
しかし、隠し財産があったり、新たに判明した財産がある場合には追加で
協議することになる。錯誤や遺留分の減殺請求などで無効になる場合もある。
相続人が、相続でもめていては適用が受けられない。
各相続人は、遠慮気味に仲良く協議することだろう。
申告期限(10か月以内)までに分割取得されていること。
*3年以内の分割特例があるが、分割後、4か月以内に更正の請求による。
一旦税金を納めて後で、請求により返してもらえるが面倒なこと。
亡くなった親が住んでいた家の土地について(特定居住用宅地)
◎配偶者が相続する場合は、何の要件もなく認められる。
別居でも何でも、ただ配偶者であれば良い。妻の座は強し。
●子どもが相続する場合は、同居していることが原則になる。
成人して親と同居している子どもは、少数派になっているので
だいたい軽減が受けられない。
子の同居を奨励するように思える。同居すれば節税になる。
同居とは同じ家に住むこと。
同じ敷地内の別棟住まいでも食事などを同じくしていれば同居で良い。
○二世帯住宅でも同居の扱いになる(区分所有権の登記がされたものを除く。)
二世帯住宅では、生計が別の子がその土地を相続しても8割軽減の適用がある。
同居してない子が取得する場合の要件は厳しい。
子が自分の持ち家や配偶者の持ち家に住んでないこと(相続前の3年前より)。
子に持ち家があるとまず無理だろう。
さらに、親の配偶者及び同居の相続人がないことが前提の要件になる。
別居の子は、取得しても、ほとんど軽減が受けられない。
ただし、別の定めで
親と同居してなくても、生計を一にする子が住んでいる親の土地が認められる。
生計を一にするとは、同居でなくても、例えば、仕送りをし親の面倒を見ている常態、いわゆる、養っている場合も含まれる。
こういう土地は、結構あると思われる。親の土地に子が家を建てて住んでいて別居の親を養っている場合など。
生計を一にしていることは、医療費を負担して医療費控除を受けていることや扶養控除を受けていることも客観的な根拠になろう。
なお、取得者は、子だけでなく親族であれば認められる。
27年から、居住用の対象面積が、330㎡に拡大された。
○親が終身利用権付の老人ホームへ入居した場合であっても、介護の必要があり、その認定を受けていて、住んでいた家が他に貸し付けられていないなどの要件を満たせば、その土地は軽減の対象になる(26年から)。
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貸付用を除き、事業用の土地も8割の軽減が受けられる。
自分の同族会社が事業に使っている土地も、細かい要件があるものの
相続人が役員になり事業を承継していれば適用できることが多い。
会社の定款や株主名簿の写しを添付する。
しかし、会社に土地を貸していても地代を取っていないと適用がない。
無償、使用貸借では軽減がない。固定資産税程度の地代でも同じく不可。
ある程度の地代を取り、収支では継続して利益が出ていなければならない。
なお、27年から、事業用土地単独で400㎡まで8割軽減が受けられることになった。これまでは、居住用土地と合わせて適用される面積が制限され調整されていた。
事業用400㎡と居住用330㎡、合わせて730㎡が適用できれば大きな節税になる。
このほか、不動産貸付業、駐車場業、準事業又は他に貸し付けている土地(地代収受)について5割の軽減がある。
ただし、5割軽減分は、200㎡までに限られ、この適用を受けた面積に応じて他の事業用や居住用土地について軽減適用できる面積が次のように大きく制限される。
A×200/400+B×200/330+C≦200 この算式で最も有利になるよう選択する。
例えば、A:事業用 B:居住用 C:貸付用
例えば、Bが231㎡、Cが60㎡の選択はできる。
複数の適用対象土地がある場合、一般に評価の高い土地から優先して軽減適用するのが節税になるが、5割適用分を多くすると適用面積が減る。
これも申告期限までは土地を保有する要件があるので、相続後すぐに処分すると適用がない。