ヤッホ~!帆足由美です。

 

 

 

今日は錦織一清さんが主宰する

アンクル・シナモンの自主公演

「あゝ同期の桜」のゲネプロを観てきました。

 

 

 

 

 

 

「あゝ同期の桜」

原作 榎本滋民

脚本 上田浩寛

脚色・演出・出演 錦織一清

 

 

 

会場は、日本橋室町の三越劇場。

私、三越劇場は初めてなのですが、

とてもクラシカルで素敵な劇場。

錦織さんもゲネプロ前の囲み取材で、

観客をとても近くに感じて、

役者冥利につきる劇場、

というようなことを仰っていました。

 

 

 

さて、そんな劇場で

明日から幕明けるこのお芝居

「あゝ同期の桜」とは・・・。

 

 

 

海軍飛行予備学生十四期会の遺稿集

「あゝ同期の桜 帰らざる青春手記」

をもとにした名作で、初演は1967年、

ドラマや映画にもなっています。

錦織さんは2015、16年に

この舞台の演出を手掛けており、

今回は3度目の演出。

キャストとしては初出演です。

錦織さん曰く、

「若い俳優さんとお仕事できたことは感無量」。

また、初演から久々の演出については

「新鮮な思いでつくらせていただいた。

昔から引っ張り出すんじゃなくてまた新しくできた」

と表現していました。

 

 

 

舞台は、

学徒動員で海軍航空隊に配属された若者たちが、

厳しくも苦しい状況下にありながら、

若者らしい青春の日々を送る様子も見せ、

ついには特攻の日を迎えるまでを描きます。

遺稿集から取られた言葉が

若い俳優たちの口から幾度も幾度も語られ、

それが心に深く響きます。

気付けば涙を流しながら見入っていました。

 

 

 

この芝居を通じて何を伝えたいか、との質問に

錦織さんはこんな風に答えていました。

「僕が何か伝えるより、

お客さんに感じ取っていただく方がいいのかな。

生活とか、あったかいものを食べることができたりとか、

寒い日にあったかいお湯で手を洗えることができる

世の中になって。

その人たち(戦争を経験した先人たち)がくれた生活を

ひしひしと感じるので、

足元にあるようなものを、

観た人にも見つけて欲しいなと思います」

お芝居を拝見しながら、

この言葉をしみじみと噛み締めました。

私たちの生きているこの国には、

こうした歴史があって、

かの戦争があって、

今があるのだと。

 

 

 

気楽に観られる作品ではありませんが、

大きなものをくれるお芝居でしたよ。

 

 

 

舞台「あゝ同期の桜」

東京公演日程

3月9日(土)~17日(土)

(東京日本橋・三越劇場)

京都公演日程

3月30日(土)~31日(日)

(京都・南座)