ヤッホ~!帆足由美です。

 

 

 

今日は歌舞伎座で

第一部を観てきました。

 

 

 

 

 

 

五月の青空に歌舞伎座が映えます~!

 

 

 

團菊祭五月大歌舞伎

第一部

 

 

 

一、祇園祭礼信仰記

  (ぎおんさいれいしんこうき)

   金閣寺

 

 

 

 

 

 

時は戦国時代。

天下をもくろむ松永大膳は、

将軍の母・慶寿院尼を金閣寺に幽閉し立て籠ると、

思いを寄せる雪姫に、

絵師である夫の狩野之介直信に代わって

金閣寺の天井に龍を描くか、

さもなくば自分の意に従うかと迫ります。

と、そこへ現れたのが此下東吉。

敵方の東吉は、

主人を見限ったと大膳へ奉公を願い出ます。

一方、大膳を拒んだ雪姫は桜に縛り付けられ、

直信は処刑を命じられます。

嘆き悲しむ雪姫が起こした奇跡とは…。

 

 

 

義太夫狂言の傑作です。
舞台には桜が咲き誇る金閣寺。

豪華な舞台装置にはいつも感動します!

金閣寺そのものが、セリによって

上がったり下がったりするのですよ!

毎回観るたびに心の中で「うわ~!」。

 

 

 

登場人物もバラエティ豊か。

いわゆる「国崩し」、

スケールの大きな敵役の松永大膳。

歌舞伎の「三姫」のうちの一つ、

女方の大役である雪姫。

そして、颯爽とした捌き役の此下東吉。

今回は松永大膳を松緑さん

大きくて、ふてぶてしくて、

お顔が丸いので、大きなやんちゃ坊主のようにも。

終盤の立ち廻りはとてもカッコよかった。

雪姫は雀右衛門さん、とってもきれい!

そして、可愛らしい!

降りしきる桜の花びらを集めて

爪先で鼠を描く場面は

息を飲んで見入ってしまいました。

愛之助さんの此下東吉は、

さわやかで颯爽としています。

序盤の、井戸に投げ込まれた碁笥を

手を濡らさずに取り出す場面は、

いかにも知恵者らしいようす。

そして、慶寿院尼救出に桜の木に登る

みごとな猿っぷり。

いろいろと見せてくれました。

慶寿院尼は福助さん。

ずいぶん回復されたのではないでしょうか。

お声が良く響いていましたし、

気品たっぷりの姿はさすがでした。

それから、松永大膳の弟・鬼藤太の左近くん

きびきびとした動きが気持ちよく、

頑張っていました。

 

 

 

 

 

 

迫力のポスター!

 

 

 

二、あやめ浴衣

 

 

 

 

 

 

菖蒲の花が一面に咲く、端午の節句の頃。

芸者、あやめ売り、船頭らが、

皐月の風薫る様子や男女の恋模様を

華やかに見せていく長唄舞踊。

 

 

 

たった15分と短い舞踊ですが、

初夏の隅田川の舟遊びの様子や

登場人物たちのさわやかな衣裳、

そして舞台一面のあやめの花を見ていると、

実際に川岸に来ているような心地。

ひじょうに気持ちいい。

 

 

 

あやめ売りは新悟さん

すらりと細身な体に初夏らしい衣裳がお似合い。

船頭は鷹之資さん、とっても粋でいなせ!!

所作一つ一つがかっこいいし、色気があって、

目が離せません。

お父さまにますます似てきました。

町娘は玉太郎さん、かわいい!

水売りの歌之助さんもきびきびと素敵でした。

そして、大ベテラン魁春さんの芸者、艶やか!

若手ばかりの舞踊を

びしっと締めていらっしゃいました。

 

 

 

こってりした「金閣寺」から、

爽やかな風の吹く「あやめ浴衣」、

なかなか素敵なラインナップでしたよ。

たっぷり堪能しました。

 

 

 

『團菊祭五月大歌舞伎』

あさって5月27日(金)千穐楽です。