ヤッホ~!帆足由美です。

 

 

 

今年の夏は、

大人も楽しめるアニメーション映画

目白押しです。

いや、大人だからこそ楽しめる、

味わえる、というべきか。

今日ご紹介するのも、

大人のあなたにこそ観ていただきたい

アニメーション作品です。

 

 

 

IMG_20170713_154240420.jpg

 

 

 

『カーズ/クロスロード』

監督:ブライアン・フィー

 

 

 

車を擬人化して物語が展開する

ピクサーの大人気アニメーション

『カーズ』シリーズの第3作です。

 

 

 

レースにかけては天才的なものの、

極めて自己中心的な若手レーシングカーの

ライトニング・マックイーンが登場したのが、

今から11年前の2006年。

今回の作品は、

すっかりベテランの域に達した

マックイーンの姿を描きます。

キャリアを積んだ大人こそ、

わが身を照らし合わせながら観てしまう

ストーリー展開なのです。

 

 

 

 

天才レーサーのライトニング・マックイーンは、

自分はずっと第一線で走り続けるものと

信じ込んでいました。

しかし、そんな彼を時代の波が飲みこみます。

最新テクノロジーを追求した次世代レーサー、

ジャクソン・ストームに

逆転勝利を許してしまうのです。

しかも、大きな敗北感に

打ちのめされたマックイーンは、

シーズン最後のレースで

衝撃的な大クラッシュを起こします。

レース界に自分の居場所はもう、ないのか。

すっかり気力と自信を失ったマックイーンでしたが、

ラジエーター・スプリングスの面々の支えにより

再起を決意します。

最新テクノロジーを誇るトレーニング施設に赴き、

若きトレーナーのクルーズ・ラミレスの指導で

訓練を開始するのですが・・・。

 

 

 

 

 

感動的なストーリーです!

人生のクロスロード、岐路に立たされた時、

人はどうあるべきか。

マックイーンの困惑、失意、決意が

ひしひしと伝わります。

私、泣きました。

 

 

 

これまで監督を手掛けてきた

ジョン・ラセターは製作総指揮に回り、

今作は、これが監督デビューの

ブライアン・フィーがメガホンを取っています。

前2作ではストーリーボード・アーティスト

(監督に替り絵コンテを描く人)を務めてきた人です。

 

 

 

今回の物語のアイディアは、

アスリートをリサーチしていた時に

辿り着いたものなのだとか。

ストーリー・チームは、引退の危機に

直面した経験のある一流アスリートや

元NASCARドライバーたちから話を聞き、

スポーツ心理学者の話も参考にして、

この物語を練り上げていったそうで、

細やかにしてリアル。

年齢という大きな壁にどう向き合うか。

選ばれたアスリートに限らず

誰しもが突きつけられる問題に、

とても前向きな回答をしてくれるのです。

 

 

 

登場するキャラクターもそれぞれに魅力的。

今回は若いクルマが二人?新しく登場します。

 

 

 

マックイーンのトレーナーになるクルーズ・ラミレス。

元々はレーサーになりたかった彼女は、

マックイーンと関わるうちに

レースに本当に必要なものに気付いていきます。

今作は彼女とマックイーンの

バディムービーであると同時に、

マックイーンからクルーズへの

継承の物語にもなっています。

そう。

かつて、マックイーンが生意気な若造だったころ、

ドック・ハドソンから大きなものを

受け継いだ時のように。

このクルーズをめぐる物語は、

あと少しの勇気や自信がなくて

一歩を踏み出せない、

若い人へのエールにもなるはず。

 

 

 

そして、マックイーンを脅かす

次世代レーサーの代表としてジャクソン・ストーム。

丸みを帯びたマックイーンに対して、

シャープなフォルムで低いボディが、

いかにもイマドキ。

いかにも生意気な口を叩きそうなルックスが秀逸。

 

 

 

もちろん、サリーやメーター、ルイジ&グイドといった

ラジエーター・スプリングスの面々も登場。

昔からのファンは、

懐かしい友達にあったような気分になること間違いなし。

 

 

 

そして、『カーズ』といえば

写真よりもリアルな映像が特徴ですが、

今作の映像の美しさ、リアルさには

目を奪われます!

レースシーンはすごい迫力!

自分もレースに参加しているかのようなアングルで

映像が展開します。

スピード感はもちろん、光の差し方、

泥の跳ね方等々、

カーレースが好きな人ほど、より楽しめるはず。

そして、サーキット以外にも、

マックイーンの暮らすラジエーター・スプリングスや

ドック・ハドソンの故郷の街など、

すべての景色がリアルで美しく、

いつまでも眺めていたいくらいでした。

 

 

 

経験を積んだ大人にも、

若い世代にも、

もちろん小さな子供たちにも、

それぞれに心に残るメッセージをくれる

すてきな作品です。

 

 

 

『カーズ/クロスロード』、

明日7月15日(土)公開です。

ぜひ大きな劇場でお楽しみください!

公式サイトはこちら