顔の腫れのピークは、それから3日後くらいで、一時は顎がなくなったようになり、頬や喉がダブダブする。言葉もうまく話せなくなった。

 しかし、悲しかったのは、そんな私がお目にかかった顧客のみなさんの中にだれひとりとして、「先生、顔がずいぶん腫れてしまいましたね!」と言ってくれる人がおらず、それどころか、私が「顔が腫れちゃってるでしょう?」と水を向けても、みな「そうですか? そうでもないんじゃないですか。」と私の顔の変化に気付いてくれないことであった。

 俺の顔って、前からそんなにブンブクレだったのか!

 歯医者さんには合間ごとに通院し、経過観察をしていただいているが、やはり時間の経過以上の名医はいないらしく、自然と痛みも腫れも収まってきた。

 最近は、おかげさまで、ようやく普通の食べ物が食べられるようになった。

 と、ここでようやく今日このときに追いつくのである。

 ところが、・・・そうなると、それまで余裕がなくて忘れていたが、クダンの被害者女性がいったい何者なのか、改めて気になってくるのが人情というものである。(つづく)