よせばいいのに、またひとつ上告をしてしまった。
ところで、上告をするたび思うのが、上告理由書の提出部数の怪である。
上告というのは、ご承知のとおり高等裁判所の判決の見直しを求める、最高裁判所に対する不服申立のことであるが、くわしい不服の理由は、上告状が裁判所に着いてから(厳密には、上告受理通知というものの送達を受けてから)50日間のうちに提出することになっている。
その際、理由を書いた書面の原本のほかに、そのコピーを7セット以上も提出しなければならない。
それは、裁判官や相手方の読む分として・・・ということのようなのだが、理由書面は何十枚にもなることが多いから、大量のコピーが必要になり、はっきり言って紙の無駄なのである。
ひがみになるが、どうせだれにもまともに読んでもらえることなどない書面なのだ・・・。裁判所が受け取って、これは見込があるかも・・・と思ったときだけ、コピーを送るよう指示してくればよさそうなものだ。というより、受け取った裁判所が必要なだけコピーをするというわけにはいかないのだろうか。高い印紙代払ってるんですから!
・・・にしても、私はこれまでずいぶん、上告、上告受理の申立、特別抗告・・・といった最高裁判所への不服申立をしてきたように思う。
しかし、恥ずかしいかな、そのうち1件たりとて、まともに取り合ってもらえたものはなかった。(私に上告を依頼される際には、このことをよくわかったうえでご依頼ください。)
最高裁判所は、私にとってとてつもなく分厚い壁であり、たしかに最も高いところにある裁判所である。
先般、痴漢事件で起訴された元大学教授が、最高裁で逆転無罪になったというニュースがあったが、こういった判決を勝ち得た弁護士の方々に抱くのは、羨望というよりも、むしろ畏敬の念以外のなにものでもない。
ただ、こういった弁護士がいなければ被告人はいったいどうなっていたのか、と思うと身も凍る思いがする。
そして同時に、地裁や高裁の判決はいったいなんだったのか・・・というすさまじい不信感も禁じえない。
だから、「こういうこともあるのだ、上告理由書をがんばって書くぞ!」・・・私の上告癖はまだまだ止みそうにない。
最高裁の皆様、いつもご迷惑をおかけします!