
機長高木が、18:63:35(ヒトハチロクサンサンゴォ)に、緊急事態発生‘’スコーク77’’を発した日航123便ボーイング747SR…機体番号JA8119号……その後……?
18:25:51(ヒトハチニィゴォゴォイチ)
日航123便は‘‘スコーク77’’を発してから、1分数十秒後には、伊豆半島上空に入る……。

高木「バンクそンなに取るなァッ!マニュアルだからァッ!」と少し感情的になり始めているかも知れない高木だった……。実は、この時、圧力隔壁の破断と‘‘R5ドア’’の破損により、機外に空気が流出し出していた。気圧の低い高高度を飛行のために、高木と山岡は‘‘低酸素症’’を起こして、意識が朦朧とし始めていたのだ……。
2人はいつ、何処でも、一切、感情的気味になることはなかった、冷静沈着なパイロットだ!医者と同じく、人の命を預かる身の上だ!感情的気味になどなってはいけないのだ!低酸素脳症で、意識に影響し始めているのだ!小さな子供が眠くなると、機嫌が悪くなって、グズり出すのと同じではないか!
コックピット内は『意思が複数、存在すると危険』なために、全意思決定は機長の判断で行われる。『機長の発言が絶対』『副操縦士と機関士は機長に意見してはならない』という‘‘会社の運用規定’’がある……。
鈴木(「……マズいぞ!……高木さんと山岡さん……何ンだか?様子がおかしいぞ!酸素マスク付けて欲しいンだけどなァ~」)……と……『酸素マスクまずは自分が付けなさい!』の、酸素マスク無しの鈴木だ!緊急事態に‘‘会社の運用規定’’もへったくれもない!なのに、自分の判断で、言いたいことを言えない人間になり始めていた……。厳し過ぎる親の子供は、自分の判断で動けない‘‘指示待ち人間(子供)’’に育ってしまうが……鈴木も、低酸素症になり始めているのであろう……。

‘‘油圧系統’’により、補助翼、フラップ、垂直尾翼等が動き、操縦が出来る……。
鈴木「ハイドロフレッシャー(油圧系統)が落っこちています!ハイドロだから!」
高木「戻せッ!プルアップ!」
鈴木「戻らないッ!」……と『戻りません!』と航空機関士の鈴木までが、敬語を使えなくなっている!【ゴールデンメンバー】達には……(「何ンなンだ?……悪夢が起きているのか?」)理由が、分からずじまいであった……。
18:26(ヒトハチフタロク)
高木「ディセンド(降下)だ!」
山岡「ディセンドした方が良いかも!」
鈴木「ディセンドですね!」
18:27(ヒトハチフタナナ)
機内アナウンス
『酸素マスクをちゃんと頭から掛けてください!ベルトを締めてください!タバコは消してください!』
【東京航空交通管制部・関東南Aセクター】→東京コントロール『オォゥジャペァヌ!ワン!トゥ!トゥリィ!JA1!2!3!‘‘エマージャンシー’’を発しますか?』JA8119号機の機体は……

後部の破損により、油圧系統が使用不能なった……。

『エンジン出力アップで上昇、出力ダウンで下降し、左右計4つのエンジン出力調整により、左右旋回』をする……という『空をフワフワ漂う』ような、操縦不能状態『アンコントロール』に陥っていた……。
18:27(ヒトハチフタナナ)
高木「オールロス(油圧系不能)です!」
18:28(ヒトハチフタハチ)
東京コントロール『レーダー誘導に乗れますか?』
高木「アンコントロールッ!(操縦不能)」
18:31(ヒトハチサンヒト)
羽田に戻りたい旨を伝えるも……機が思うままならず……。
鈴木「我々もマスクかけたほうが良いですよね!」と、やっと言えた……!自分にマスクを掛ける鈴木だ!上から下がっている酸素マスクのカバーを外し、副操縦士の山岡に酸素マスクを渡した。やっと、頭に掛ける山岡だ。
鈴木「キャプテン!R5のマスク……酸素が出ないそうです!……エマージェンシーディセンド(緊急降下)した方が良いと思います!」
18:34(ヒトハチサンヨン)
横田基地方向に向かう機体は……?飛行高度は21000~23000ft…速度は310kt~210kt(390km/h)まで減速していた……。
21000ft(6400m)
18:35:05(ヒトハチサンゴォマルゴォ)
高木「R5のドアがブロークン(破損)しましたッ!」
18:35:48(ヒトハチサンゴォヨンハチ)
鈴木「~今ァ~あのォ~ディセンドしております」
18:36:05(ヒトハチサンロクマルゴォ)
日本航空羽田支店『羽田に貰ってこれますか?』
18:37:05(ヒトハチサンナナマルゴォ)
高木「下りるぞ!そンなのどうでもいいッ!……あ~あァ~ッ!」
18:37:41(ヒトハチサンナナヨンイチ)
高木「頭ァ下げろォ!」山岡「はい…!」
18:38:00(ヒトハチサンハチマルマル)
高木「頭ァ下げろォ!」山岡の「はい…!」
だんだん、無線に応答する余裕がなくなって来ているボーイングジャンボ747−SR日航123便JA8119号機(以後123便)操縦室内だ……!

18:38:11(ヒトハチサンハチヒトヒト)
富士山山頂西に約10マイル
JA123便左斜め後方1000ft上空
ゴォワァアアアァァァァァァァァァ~ン!ゴォワァアアアァァァァ~ン!ゴォワァアアアァァァァ~ン!……と3機のジェットエンジン轟音が、高度22000ft(6705.6m)に現れた!

ボーイング747−SRJA8119号機を、後方、高度22000ft(6705.6m)から、見下ろすように現れた!航空自衛隊百里基地から、発進したF4戦闘機3機は、富士山近くまで飛来していた……。
『ターゲット(標的)・コンタクト!』『チェック!前方1時の方向に赤色のアンティコリジョンライト(衝突予防灯)を視認~これから接近する~』『ターゲット~高度2万4000ft~針路50度~速度240ノット』『ターゲット確認~現在位置~富士山頂西~約10マイル~後方から追尾してターゲット状況を~報告せよ~!』とパイロット達は、百里基地司令に報告だ!
F4ファントム戦闘機のパイロット達は、JA8119号機体の後部の危機的な、破損状況を目視確認した。機体は……上下動を繰り返し、左右に蛇行しながら飛行している。まるで、フワフワ空中をうように飛行しているように見える……。
『ターゲットの針路は60度ォ~高度は一定せずに1000ftの高低差ァ~機首上げ角は目視で約20度を繰り返すゥ~横揺れ角は目視で最大約40度ォ~10秒周期で繰り返しているダッチロール状態ィ~垂直尾翼の大半が損失し~機体尾部に開口部ありィ…何か欠損している模様ォ~報告の通り~操縦不能と認む~』
『了解した~指示があるまで安全高度にてターゲットを追尾して随伴せよォ……』
基地管制官は『ファントムが‘‘ターゲット’’を追尾中…』と即座に防衛部長→航空幕僚長→空港事務所RCC(救難部所)に報告された……。情報は、日航オペレーション部所に伝えられた……。
18:38:20(ヒトハチサンハチフタマル)
高木「頭ァ下げろォ!」山岡「はい…!」
18:38:30(ヒトハチサンハチサンマル)
高木「両手でやれ!両手でェ…!」山岡「はい……!」と酸素マスクをしていない高木は、意識が朦朧気味なのだ!操縦士と副操縦士は酸素マスクを付ける余裕もないようだ!
「酸素マスクを付けた方が良くないですか?」と酸素マスクパックを山岡の頭の上に垂らす鈴木だ!鈴木は、パックの中から酸素マスクを取り出すと、山岡の頭に掛けてしまった!酸素マスク強制装着だ!
高木には、さすがに出来ないので?????(緊急事態なのに……)パックから酸素マスクを引き出して、膝の上に置いた。結局……機長の高木は……『途中でつけたか…』『最後まで付けなかったか…』?
鈴木の再三の求めにより、ようやく酸素マスクを付けた高木は、低酸素症から回復しつつあり、困難状況克服に向かい始めた!『機体状況をADI(姿勢指示器)とHSI(水準位置指示器)でのチェック』を指示した!
(「何ンでも良いから!カンパニー[カンパニー無線…乗務員と地上運航担当が話す無線]は他に何か言ってくれてないか?アドバイスを貰って欲しい!」)と……機長の高木も、言いたいことを言えずにいた……。
コックピットの中の全責任者の立場など、この危機的状況では、どうでも良いのに、言えずにいた……。‘‘会社の運用規定’’は、全責任者が‘‘最悪のピンチ’’時には考えモノだ!
山岡「『フライト・エンジニアに、エンジン・パワーを任せ、針路を一定させる』ように言って来ました!(カンパニーは……)」と鈴木が言えずにいた言葉を、山岡が代わりに言った!
高木「…………」と黙る高木だ。機長としてするべき選択肢を考えた……。
短い沈黙の後………JA123便ボーイング747−SRJA JA8119号機高木は機長は決断した……!
高木「ヘディング(針路)を100度に向けてくれ……いや……まず直進だ!……鈴木さん!頼む!」と言った。
「はい!」と返事して、鈴木はシートを前向きに直した!鈴木は、右手で右翼3、4番エンジンの……、左手で左翼の1、2番エンジンのパワーレバーを、両手で細かく操作し始めた……。
18:38:35(ヒトハチサンハチサンゴォ)
22000ft(6705.6m)
航空機関士鈴木に、パワーレバーを任せ『針路の一定』に集中する高木と山岡た!が……垂直尾翼の大半と油圧系統を失い『エンジン出力調整で針路調整』という【想定外の対処】だ!3人のクルー達力を合わせても限界がある……。羽田空港に戻るにも、横田基地に向かうとしても、高度をコントロール出来ない状態だ!
『かろうじて墜落は回避出来ている』状態に過ぎない……。
そして、もう1つ、速やかに対処せねばならないことがある……。客室の酸素マスクだが30分し持たない……。このままでは、薄い空気に耐えられない乗客も出て来るであろう……。
「この状況では……東京湾への着水も避けられないかも知れない……山岡さァ~ん!……どうだァ~ッ?」と機長の高木は山岡に発した……。『いいよな!』と了承させるためだ!
「避けられないかも知れないですねッ!……確かに選択肢としてェ!……避けられないかも知れないですッ!」と山岡は返した。機長の決断を了承した。
22000ft(670.5m)という高度を下げられない状態に、にこやかな顔しか見せたことの無い高木は山岡を怒鳴り付けている……?
「あたま下げろォ~ッ!」と…やはり怒鳴り声?とさえ取れてしまう高濵の指示だ!
酸素マスクを付けている鈴木は「ギアダウン(車輪装置突出)したらどうですか?」と対処選択肢を具申した……。
山岡「ギアダウンでしょうか?」
18:38:44
高木「はい……ちょっと待て……出せない!ギア降りない……」
18:39:18(ヒトハチサンキュウヒトハチ)

垂直尾翼が消失のために、左右旋回を左右ジェットエンジン4基により行うために、常に、激しい横揺れ‘‘ダッチロール’’が起きていた……。

激しい上下運動’’フゴイド‘’
『例えるなら……坂道をノーブレーキ自転車で下ると…速度が増す……航空機は推進力(ジェット)を減らすと揚力が減り、降下する…降下すると速度が増し…増した分だけ揚力が生まれる……』という『上に上がったり、下に下がったり』の激しい上下運動が起こる。
18:39:18(ヒトハチサンキュウヒトハチ)
23000ft(7010.4m)
鈴木「オルタネード(代替空港…横田基地近く)で…ゆっくり(近くで)だしましょうか?」
高山「はい!ちょっと待てェ!」機長高山は‘‘クール’’さを取り戻した……。頭の中のデータ処理を始めたのだ……。が……‘‘ダッチロール’’の横揺れに対しては、訓練データがあったが‘‘フゴイド’’縦揺れに関しては、未知の領域だ!

‘‘ランディング・ギア(着陸装置)’’を下ろすことにより、空気抵抗を増やして、ダッチロールの横揺れを減衰させる……。……他に方法が見当たらない……。ボーイング747−SRに着陸装置は……機首に1本、両翼下左右に計2本、胴体に2本……計5本ある……。
18:40:00(ヒトハチヨンマルマルマル)
高木「あァ~頭ァ~下げろォ~ッ!」
山岡「はい!」
鈴木「スピードブレーキ引きますか?」
高木「戻ろう!」
鈴木「ギアダウンしました!」

18:40(ヒトハチヨンマル)
川上村梓山地区レタス畑
高度6400m上空の日航123便ボーイング747SRJA8119号機に危機的状況が起きている、ほんの数百km離れた地上では……?和気あいあいとした時間が過ごされていた……。

「おいしい~ッ!レタスで野菜サラダを巻くという発想は…初めて素敵な人に出会ったくらいにィ~感動しましたァ~!~改めて今日はァ~レタスづくしでェ~私達の食卓に欠かせない‘‘葉モノ野菜’’

……ここ長野県川上村梓山地区では7月から10月まではレタスが…6月から11月まではキャベツが栽培、収穫……されてます……私も学生時代は夏休みにアルバイトで来てお手伝いをしたことがあります……今年も学生さん達のアルバイトで~大にぎわいですねェ~ッ!」と高山タエにマイクを向けた……。
「本当にアルバイトで来て下サッタ学生さん達アリガトウェ~ッ!晩ご飯はァ~たァァァァァァァァ~くさん(沢山)!

美味しい料理作ルカラネェ~ッ!」とタエは【リハーサル通り】の棒読みコメントだ!
イエェェェェェェェェェ~イッ!ワァァァァァ~ッ!チパチパチパチパチ~!と学生アルバイトとの拍手喝采だ!
「皆さん~大体数えてみるとォ~!」とわざとらしく学生アルバイト達をして指差して数えるさゆりだ……。
「ざっと100人くらいはいますねェ~ッ!凄い数ですねェ~皆さん学生さんですかァ~?」と打ち合わせ通りのインタビューだ!1人にマイクを向けるさゆりだ……。
「はぁい!自分はァ~神奈川国立大です……涼しい川上村梓山地区畑でアルバイトし……車ァ~買いたいんでェ‘’頭金‘’~稼ぎたいンでェ~!」
「ほう~!何を買いたいですかね?」
「スープラですね!」
「あなたも学生さんですか?」

「はい!芝浦工大です!僕はGTR買いたいですね!」
「あらら!……何ンですかァ~?……車買うから頭金を貯めるためにレタス農家でアルバイト……ていう学生アルバイトさん手を上げてェ~!」
ハァイ!ハァイ!ハイッ!ハァ~イ!
さゆりには、少しカッタルイ若者達だが、映像的には『田舎の農産地で若者が大勢集まり~汗を流して働く姿』は、視聴者ウケ満点大合格なのだ!なのに、若者達は自分達の魅力に気付いていないのだ……。
80年代の若い男性は『彼女を作るためには車が必要』『車が無ければ彼女は出来ない』という強迫観念に縛られていて、社会問題にもなっていた。
「それにしてもアルバイト学生さん達…すごい人数ですねェ~ッ!」とさゆりはリハーサルにない質問をした。
「信州長野テレビの夕方ニュース広場にィ~『東京から美人記者が来る!』て聞いて来ました……本当は隣の⚪⚪地区のレタス畑のアルバイトです」
『オレも!』『オレも!』『オレもだよ!』とたくさんの~オレも!~の声が上がり『お願いします!』『お願いします!好きです!』『愛してます!お願いします!』と学生アルバイト達は、さゆりに手の平見せ差出し告白100人だ!
「ごめんなさい!」とさゆりは‘‘お約束’’を返した!
『そうかァ~!……いいメミ……いや!……』
ワハハハハハハハハハハハハハハハァ~ッ!ドモってンじゃないよォ~ッ!
『うるさいッ!……美人を前にしたら……だ!…だ!…誰だってドモるサ!』
ワハハハハハハハハハハハハハハハァ~ッ!キャハハハハハハハハァ~ッ!とさゆりも含めて、皆が大爆笑だ!
ドモり学生は顔が真っ赤だ!本当にさゆりに対して照れている!
何ンだ~お前ェ~ッ!顔が真っ赤じゃないかァ~ッ!
ワハハハハハハハハハハハハハハハァ~ッ!キャハハハハハハハハァ~ッ!またまた大爆笑の取材現場だ!
『いい……ユ……ユメ(夢)見させてもらったよォ~!……セェ~ッ!のォ~!』と‘‘顔真っ赤’’学生アルバイトが、ドモりながら叫んだ!100人の学生アルバイト達は叫んだ!
アバヨォ~ッ!と全員で叫び、レタス畑の‘‘畝間(畝と畝の間の通路状の地面)’’を一斉に走りだした!‘‘台本通り’’に、カメラから走り行き、遠ざかって行く若者アルバイト学生達をバックに、コメントするさゆりだ!
「『彼女が欲しくてクルマを買いたいから』て?……言ってますが……ここ…長野県川上村梓山地区レタス畑に来ているアルバイト学生さん達はァ~本当に楽しくて、素敵な笑顔のアルバイト学生さん達ばかりです!この後も、あと数時間レタスの収穫作業をされるようです!……がんばれー!学生さん達ィ~ッ!」と、いつの間にか、カメラから見てさゆりの右後ろに、広範囲に広がって、手を振っている若者達だ!
「長野県川上村梓山地区レタス畑より…本日はお休みの⚪⚪レポーターの代わりにNSTテレビ記者池田さゆりがお伝えしましました!」と言い終わり、固まるさゆりだ。
「カァ~ットォ!」とカメラマンのアツオが叫んだ!
キヒィィィィィィ~ン!とハンドスビーカーがハウリング音を立てた。
「皆さん~本当に楽しい中継でしたねェ~ッ!今日の模様はァ~多分年末スペシャルで素材を使わさせて頂くことになるでしょう!……それくらい楽しい中継でしたねェ~ッ!皆さん~ッ!本当にありがとうございました~ッ!」
ワァァァァァァァァァァァ~ッ!と学生アルバイト達から歓声が上がった!
「最後にですねェ~18時56~7分頃に皆さんで『毎日ニュース広場ァ~ッ!』カメラに向かって一緒に叫びましょう!それまでェもう少しお付き合いお願いしますッ!」とバンドスピーカーで叫びながら、学生アルバイト達の方に向かい、さゆりスマイルで手を振った!
ワァァァァァァァァァァァ~ッ!とアルバイト学生達は、懐中電灯を点灯させて、振った!
パッ!……パッ!と照明が明滅した!取材先からの番組終了挨拶に、作業照明も演出参加するようだ!涼しくて気持ち良い‘’夕方ニュース広場‘’終了挨拶中継になりそうだ!
22000ft(7010.4m)
両翼下計2本のギアダウン(着陸装置突出)が行われた……。
「ギアダウンしました!」
18:40:49(ヒトハチヨンゼロヨンキュウ)
22000ft(6400.8m)
両翼下ギアダウンによる空気抵抗発生により、ブレーキが掛かり、急激にJA8119号機は高度が下がり出した!
東京コントロール『JA1、2、3…周波数134.0に切り替えられますかァ~?聞こえてますかァ~?どうゾォ~?』
『プッ!プッ!プッ!プゥ~ン!ただいま…午後…6時…41分ちょうどを…お知らせします』と時報が入った……。
高山「あったま下げろォ!そンなのどうでもいい~ッ!」と『キレそうだから静かにしてろッ!』と吐き捨て台詞の機長だ!吐き捨て台詞は【時報】に対してか?【東京コントロール】に対してか?【東京コントロール】は訊き返さなかった……。
18:41:17(ヒトハチヨンイチイチナナ)「ストール(揚力を失う)するぞォ~ッ!両手で下げなならンぞォ~ッ!」

18:42:03(ヒトハチヨンニィマルサン)
21000ft(6400.8m)
東京コントロール『123便以外…全機は周波数134.0を使用してください…かつ…指示があるまで交信禁止……!』

18:42:58(ヒトハチヨンフタヨンサン)
18000ft(5,486m)
高木「うわァ~ッ!重たいッ!…………あたま下げろォ~ッ!……………」
山岡「はいッ!」
18:44:09(ヒトハチヨンヨンマルキュウ)
17000ft(5,182m)
高木「重たい~ッ!…………いっぱい~やったかァ~ッ?」
山岡「いっぱい!舵いっぱいですッ!」
鈴木「フラップ下げましょうか?まだ早いでしょうか?」
高木「フラップまだ早いッ!…………あァ~ッ!重たいッ!あたま上げェ~!」
山岡「コントロールの方が…まだ!……ギア降りてますか?」
鈴木「ギア降りてます!」
18:45:51(ヒトハチフヨンゴォゴォイチ)
13000ft(3,962m)
東京コントロール「JA123!ゴォ~アヘッド!」
「コンタクトしましょうか?」と鈴木は高木に聞いた。
高木「JA123!アンコントローラブル!(操縦困難)」
山岡「え~相模湖まで来てます!」
18:46:17(ヒトハチヨンロクヒトナナ)
東京コントロール「JA123!羽田にコンタクトしますかァ?」
高木「このままで~お願いします!」
18:46:30(ヒトハチヨンロクサンゼロ)
11000ft(3,353m)
東京コントロール「はい!了解しました!スタンバイお待ちください!」
高木「このままで、お願いします!……こりゃァ~ダメかも分からンね……」
18:47:10(ヒトハチヨンナナヒトマル)
9000ft(2,743m)
高木「あァ~!リクエスト…レーダーヴィクタァ~トゥHANEDAorKIRGAZU(羽田か木更津へのレーダー誘導を希望します…)」
東京コントロール「了解しました!滑走路220でヘディング090(機道の方位)をキープしてください」
高木「了解!」
18:47:19(ヒトハチヨンナナイチキュウ)
8000ft(2,438m)
鈴木「ハイドロ(油圧系統)クオリティーがオールロスしてきちゃったです!」
東京コントロール「現在~コントロール出来てますかァ?」
高木「アンコントローラブル」
東京コントロール「了解!」
18:47:34(ヒトハチヨンナナサンヨン)
7000ft(2133.6m)
……約7分で15000ft(4,572m)下降したJA123便だ……!その後も、高度は、どんどん下降して、右に大きくスパイラル旋回して降りている……。
『高度…だいぶ降りて来てます……もうすぐマスク要らなくなります!』とスチュワーデスの機内アナウンスが入った……。これで、酸素不足による人体への影響は……心配なくなった……。
高木は、ホッと胸を撫で下ろしたい気分であった……。あとは、前方の3機の航空自衛隊F4戦闘機の誘導に着いて、横田基地に行くことだ……。現在、両翼下の2本のランディングギアが下りているので、着陸直前に機首の1本と、両手胴体の2本のランディングギア……計3本を出せば、空気抵抗で横揺れは収まるであろう……。山岡は、機長昇格には、何も文句ない優秀なパイロットだ!
エンジンも、4基とも素晴らしい性能を発揮してくれている。着陸時の逆噴射も可能である。間違いなく、横田基地滑走路に、着陸を果たしてくれるであろう……。
東京コントロール「JA123!東京アプローチに119.7度でコンタクトしてください」
機体は、何ンとか、横田基地に向かい、進ませることが出来ていた……。
が……決定的なことが起きてしまった……。

この時……横田基地に向かうも、青梅上空に発生した積乱雲による北東の風が発生していた……。
18:44:09(ヒトハチヨンヨンマルキュウ)
17000ft(5,182m)
ガクン!と機体が揺れ出した!
(「うわァッ?」)(「あァ~ッ?」)(「何ンだッ?」)と驚いたが、見る見るうちに辺りが暗くなって来たのだ!関東地方は、都心で35℃という、記録的な気温の高い日が続いた……。
なかには‘‘遺書’’を書き始める乗客もいた……。工事関係の会社員村上良平(43)は、かなり大きな声の独り言を発しながら……会社の書類封筒の裏表にボールペン書きだ……!
「機体が……左右に揺れているゾ!」……「18:30急に降下中」……「水平飛行している!」……「日本航空18:00大阪行事故」……「死ぬかも知れない!」……「村上良平」……「みんな元気で暮らして下さい」……「さようなら」……「須美子」……「みき」……「恭子」……「賢太郎」……「18:45機体は水平で安定して」……「酸素が少ない気分が悪い」……「機内よりがんばろうの声がする」……「機体がどうなったかわからない」……「18:46着陸が心配だ」
……「スチュワーデスは冷静だ」
この日も、熱せられた地面から蒸発した水蒸気が、大量に発生し、発達し、積乱雲となっていた。積乱雲は……北東の強い風を発生させ……墜落を免れて、やっとの思いで『飛行?』している日航123便ボーイング747−RS JA8119号機を……吹き飛ばすかのように進行を妨げた!

積乱雲で発生した『北東の風』に押し戻されるように、急に向きを変える機体だ!北東の風に向かうように右に旋回する必要がある!
18:47:43(ヒトハチヨンナナヨンサン)
高木「おいッ!……山だぞッ!コントロール右だッ!……ライトターンッ!……山だッ!……山岡「ライトターンですね!」
高木「マックスパワーッ!」山岡「マックスパワーッ!」高木「あ?レフトターン!」
18:47:45(ヒトハチヨンナナヨンゴォ)7000ft(2133.6m)
高木「コントロール取れた!……ライトターン!山にぶつかるぞォ!…………マックスパワーッ!……2人でやれェッ~!」山岡「はいッ!」鈴木「はいッ!」
高木「レフトターンッ!パワー上げろォ~ッ!今度はレフトターンッ!あ~ッ!右にィ~!頭ァ~下げろォ~ッ!………………頭ァ~下げろォ~ッ!」山岡「今ァ~舵がァいっぱいですッ!」
29歳の若き‘‘主任スチュワーデス’’がいた……。機長が『ダメかも知れンね』言ってしまっているが、客室内の恐怖は計り知れないモノがあっただろう……。前述の通り‘‘ダッチロール’’の横揺れと‘‘フゴイド’’の縦揺れが繰り返された機内は、まるで、『終わらない遊園地の絶叫マシン』と同じであっただろう……。誰もが悟ったであろう……。
自分の何分後のことを想像して、恐怖に震えたであろう……。大体、当時、飛行機に乗れる経済的余裕ある人が500人集まったら『普通の人490人くらいか?』

事実『上を向いて歩こう』『見上げてごらん夜の星を』の歌で有名な芸能人~坂本九~も、乗っていた……。
『有名人は、肝が座ってなければなれないであろう…いかなる時もカッコ良く……?』いや……‘‘九ちゃん’’だって怖かったであろう……。九ちゃんだって、恐怖に押し潰されそうになってたでしょう。元は、普通の人だったンだから……。
上の写真のように周りに子供の乗客がいた?……と分かれば……筆者の私は、多分……『歌う九ちゃん』を創作しただろう……。泣いてる子供の恐怖を和らげるために……。でも、当時のファーストクラスに子供の客はいないであろう……。

‘‘かくれ名曲’’があるのを知ってますか?筆者の私は毎週、楽しみにしてました……。
『♪犬が西向きゃ尾は東ィ~♪カラス~カァ~!カァ~!もう日暮れ!
地球の果てまで冒険だァ~♪
世界のじゃんけん!
エグ!(石)ドゥ!(紙)ティン(鋏)!プグナァ~!(井戸)♪』

スチュワーデスの使命とは……?乗客の『安全』を守り抜くことと『快適な空の旅』を提供することである……。
最重要は、緊急事態発生時に、乗客を安全に脱出させることである……。いかなる状況下においても、乗客の安全を最優先に行動する『保安要員』としての能力を有し続けられる様に、日々、厳しい訓練を受けている……。

『ジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!』と【ジャンプ!】を3回繰り返し叫び、厳しい訓練と戦うために、訓練生達は皆で励まし合って来た……。
乗客の命を預かる『保安業務』要員……29歳の若き‘‘主任スチュワーデス’’がいた……。通路最後尾L5の位置に立つ対馬祐三子(29)だ……。
機長が『ダメかも知れンね』言ってしまっている……。最近、結婚したばかりの、最も人生輝いている今……祐三子は、いきなりの恐怖と絶望の底に、叩き落とされていた!
『落ち着いてください!』『救命胴衣を付けたままでいてください!』『酸素マスクは外してかまいません!』『シートベルトは締めていてください!』『尖った物はしまってください!』『手荷物は席の下の歪みに置いてください!』『タバコは消してください!『赤ちゃんは背もたれに頭を当てて、首をケガしないようにしてあげてください!』『テーブルはたたんでください!』とスチュワーデス達は、ずっと繰り返し叫ンでいる……。
キャアァァァ~ッ!と自身も恐怖に叫び声を上げた!泣き出したい……!泣き出したいほどに、自身の身体は震えている……。
(「何ンなコレ?……嘘でしょ?……飛行機が……『こりゃダメかもね!』て……さっき機長が言ってたけど……この機……墜落するの?……アタシ……死ぬの?…」)
「大丈夫なンですかァ~ッ!」「どうなってンですかァ~ッ!」「これヤバいよォ~ッ!助かるのォ~ッ?」と通路を歩く度に、乗客達は訊いてくる。
(「飛行機が落ちるのかどうなのか?は……アタシには分からない……だけど……不時着した場合は……」)と頭の中のことを口に出して、乗客の不安を煽ってはならないので、頭の中のことを口に出すことはしなかった……。が、根拠なく『大丈夫だ!』とは言えなかった……。乗客に対しては、常に誠実でありたかった祐三子だった……。『不時着した場合』という言葉を言わず、その後のことを言葉した……。
「絶対大丈夫です!……私達はそれなりの訓練も受けています!絶対大丈夫です!」と答えると、マイクを手にし、スイッチを入れた……。
『……赤ちゃん連れの方へ……シートの背に頭を支えて……しっかり抱いてください……ベルトはしていますか?……テーブルは戻してありますか?……確認してください……不時着の場合は予告なしで着陸する場合があります……管制塔からな交信はちゃんとつながっています……』と祐三子の声で機内アナウンスが流れた……。
ガクン!と機体が揺れた!
キャアァァァァァァァァァァァ~ッ!ウワァアァァァァァァ~ッ!と耳をつんざく程の凄まじい乗客達の悲鳴だ!
キャアァァァ~ッ!と機体反対側通路R5に、シート背を掴み、踏ん張り立つ、後輩スチュワーデス大野美紀子(26)の悲鳴がした!美紀子も、恐怖で泣き出しそうな顔だ……。
キャアァァァ~ッ!と思わず、機内通路の床に跪き、手をつき、前向きに倒れた祐三子だ!
「大丈夫ですかァ~ッ!」と通路脇に座る男性客が叫び、祐三子の腕を掴んでくれた。
ガクン!とまた揺れた!
キィブゥオボォワワァキィヒィィィィィィ~ン!ボォヲォゴォォォォォォ~ッ!とエンジン出力アップ音だ!
ブゥブゥブゥブゥブブブゥゥゥゥゥゥゥ~ン!と室内の壁がエンジン出力で震えて、振動音がしている。通路が坂のように傾斜し出した!『ジェットコースターの上り』状態だ!
キャアァァァ~ッ!と悲鳴を上げる祐三子だ!通路にしゃがんでいた祐三子は、今度は通路を後方に向かい、仰向けにひっくり返りそうになった!しりもちをついただけで済んだ!男性が祐三子の腕を掴ンでいてくれたからだ……。
男性は、祐三子の腕を両手で引き上げた。祐三子は立つことができた。
「ありがとうございますッ!」祐三子は男性に感謝を叫んだ!客席シートの背を手で掴み、脚に力を入れて立ち、周りを見回す……。
キャアァァァァァァァァァァァ~ッ!ウワァアァァァァァァ~ッ!と相変わらず、客室内は、凄まじい悲鳴が上がっている……。
アァァァァァァァァァ~ン!と子供の泣き声が聞こえる。
「がんばってくださいッ!」と男性は祐三子に叫んだ。
ハッ?……と祐三子は気づいた!
(「そうよぉ!……アタシは主任スチュワーデスよ!……お客様は皆ンな怖くて堪らない筈だワ……アタシが皆を守らなきゃならないンだワ!……」)
またまた、ガクン!と客室内が揺れた……と思いきや、機体は、今度は、横に大きく傾き始めた!窓の外を見ると、陸地が見えるではないか!
高速道路や線路の軌道が分かる位に高度が下がっている……。だんだん、高度が低くなって来ているのが祐三子の目からも分かる……。
キャアァァァァァァァァァァァ~ッ!ウワァアァァァァァァ~ッ!と機内に悲鳴が上がった!
アァァァァァ~ン!と子供の泣き声も、相変わらず聞こえている。
キィブゥオボォワワァキィヒィィィィィィ~ン!ボォヲォゴォォォォォォ~ッ!とエンジン出力アップ音が響いた!機体は、今度は、機体は反対側に傾き出した!傾きの反対側のエンジン出力を上げたようだ!
キャアァァァァァァァァァァァ~ッ!ウワァアァァァァァァ~ッ!と機内に悲鳴が、またまた上がった!
祐三子は、片手で座席シートの背の縁を掴み、脚に力を入れ、踏ん張った!
(「アタシは乗客の人達を守らなきゃならないンだワ!……アタシがビビッててェ~ドウすンの?って~のォ~ッ!」)と腹を決め、片手でガッツポーズをする祐三子だ!
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」と片手でガッツポーズをして、大声で【ジャンプ!】を3回叫ぶ叫ぶ祐三子だ!
反対側の通路で踏ん張り立っていた、祐三子より若い後輩スチュワーデス美紀子は、主任スチュワーデス祐三子が叫ぶのを見た。
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」と祐三子がこちらを見て、片手ガッツポーズで叫んでいる!
(「…………ジャンプ……ジャンプ……ジャンプ……」)と呟き始めた紀美子だったが……?知ってはいたが、やはり、不思議だ……?【ジャンプ】という言葉を発すると、発している間は恐怖が薄れることに気づいた……。
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」と叫ぶ主任スチュワーデス祐三子にあわせて……「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」叫び始める美紀子だ!
十数m前の機内左側通路L4位置に立つ主任スチュワーデスの海老名光代(28)と反対右側通路R4位置の主任スチュワーデス宮道令子(30)と後輩スチュワーデス波多野京子(24)も、祐三子と美紀子が【ジャンプ】を叫んでいるのを見た……。3人も、片手ガッツポーズをして何やら呟き始めた……と思いきや……始まった!
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」
「ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!」と客席内後部で5人のスチュワーデスが叫び始めた!
光代と令子と京子が叫ぶのを見て、十m程前の客室内左側通路L3位置に立つ赤田真理子(31)、右側通路R3位置に立つ後輩スチュワーデス白拍子由美子(25)に伝わり【ジャンプ】叫びだ!
更に十数m前の左側L2位置なか立つ主任スチュワーデス吉田雅代(27)、右側通路R2位置に立つ後輩スチュワーデス大野聖子(24)に……更に十m程前の左側通路L1位置に立つスチュワーデス長の波多野純(39)、右側通路R1に立つ主任スチュワーデス藤田香(28)……二階席階段下から聞こえる叫び声に二階席ファーストクラスの主任スチュワーデス木原幸代にも伝わった……。12人のスチュワーデスが、叫び出した!大声で叫び出した!
ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!
ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!
ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!
ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!
ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!……ジャンプゥゥ~ッ!と叫ぶ、12人のスチュワーデス達を見て、乗客達は静かになった……。泣いていた子供も、泣き止んだ!
「もう…これ以上は立っていてはダメ!座りましょう!……前に伝えてッ!」と美紀子に、光代に、令子と京子に叫んだ!最後尾の席に座ると、シートベルトを嵌める祐三子だ。
祐三子は、ポシェットから、赤いカバーの手帳を取り出すと『不時着時に自分の取る行動』を書き始めた……。
『おちついてください!ベルトを外し、身のまわりを用意して下さい』
『荷物は持たない! 指示に従って下さい!→PAX(乗客の人数単位)への第1声』
『各DOORの使用可否 機外の火災チェック クルー(乗員)間チェック→再度ベルトを外した頃 』
『ハイヒール 荷物は持たないで!』
『前の人2列 ジャンプして 機体から離れて下さい!』
『ハイヒールは脱いで下さい! 荷物・モノは持たないで下さい! 年寄りや体の不自由な人に手を貸し』
『火災 姿勢を低くしてタオルで口と鼻を覆って下さい! 前の人に続いてあっちへ移動して下さい!』
客室内の恐怖は、計り知れないモノがあっただろう……。前述の通り‘‘ダッチロール’’の横揺れと‘‘フゴイド’’の縦揺れが繰り返された機内は、まるで、『終わらない遊園地の絶叫マシン』と同じであっただろう……。誰もが悟ったであろう……。

(写真は対馬祐三子主任スチュワーデスが撮った別のスチュワーデス) 乗客は、皆がパニックに陥っていた!
キャアァァァァァァァァァァ~ッ!ウワァァァァァァァ~ッ!と客室内の乗客達は、皆が互いの耳をつんざき合う客室内は叫び声で、いる中、毅然として……いや……彼女も恐怖であったであろう……。
キィブゥオボォワワァキィヒィィィィィィ~ン!ボォヲォゴォォォォォォ~ッ!と数十分前から、明らかに、通常では行われないエンジン出力変化の音と共に、機体の揺れがジェットコースター並みに揺れている……。横揺れの、揺れ幅最大時には、陸地が見えている!
急に下り降りたと思いきや、縦揺れは、遊園地の絶叫マシンそのモノだ!
『足首をつかんで、頭を膝の中に入れる!』
『全身緊張!頭を下げて衝撃に備える!』
『頭を下げて!頭を下げて!全身緊張!』
祐三子は、乗客の安全確保のために、‘‘命令口調’’で叫んだ!最後の最後まで努めた!いよいよ、不時着が試みられる!責任感溢れる人間性で、最後の最後まで乗客の安全確保に努めた。
『足首をつかんで、頭を膝の中に入れる!』
『全身緊張!頭を下げて衝撃に備える!』
『頭を下げて!頭を下げて!全身緊張!』と、自分が言葉通りの動作を、自身が行った……。そして最後の最後まで……最後まで叫んだ!
18:48:43(ヒトハチヨンハチヨンサン)
まるで、自然現象と格闘しているようなクルー達だ!積乱雲の圧力と、山に衝突しそうになり、反対向きコースに、跳ね除けられた……。絶望か?…普通の人間なら絶望感に押し潰されて、全てを投げ出してしまうであろう……。