緊急投稿サイエンスフィクション 俺たちのジャスティス第3話はカキコミ中文字数制限を越えまして……本記事を第3話-2とします……。

 指揮中隊車両十数台の前を、一台だけ走るは特殊中隊最後尾車両だ。幌掛け荷台には兵士達が乗っていて、荷台後部幌を少し上げ数名が銃を手に顔を出した。後続指揮中隊車列先頭車両に向け、いきなりAK74自動小銃で銃撃した!
ドォガァガガガガガァ~ン!と銃声が、夜の北朝鮮の寒冷な地に鳴り響いた。後続車両の車体真下で爆発するタイミングで1人が手榴弾を放り投げた。
スバァンボォダァ~ンッ!と手榴弾爆発が燃料引火爆発を誘爆し轟音と共に、凄まじいエネルギーが発生した!車体後部から持ち上げられ、逆さまに地面に落下する指揮中隊先頭車両だ。軍用車両を包む炎が周りを照らした。
ウギャア~ッ!アァ~ッ!ウワァ~ッ!火だるまの兵士達が断末魔の叫びで荷台から次々に這い出てきた!
ウギャア~ッ!アァウゥ~ッ!オオォォ~ッ!と叫び降りて来た火だるま兵士達は道に倒れバタバタ暴れ散らかり、もがき苦しんでいる。特殊中隊車両は停止すると、幌荷台から兵士達が十数名降りてきた。降りるや、火だるま兵士達と、停止した後続の車両に向けて自動小銃を構えた。1人が手榴弾を投てきした!
ドガガガァ~ン!ドガガガァ~ン!ドォ~ン!ドォガァガガガガガガァ~ン!とAK74自動小銃の銃声が響き渡り、無数の小銃弾が容赦無しに、同じ部隊の筈の兵士達に浴びせかけた。火だるまでもがき苦しむ指揮中隊兵士の身体から、血煙が破裂し無数に立ち上ぼった。停止した後続の車両から銃を手に応戦のために兵士が次々に降りて来た。
ドォガァガガガガガガァ~ンッ!と射撃音が響き渡った。銃撃が降りて来た兵士達に向け放たれた!次々に降りて来ては銃撃され倒されていく。
ボォバァ~ンッ!スバァンボォダァ~ンッ!とまた手榴弾炸裂により誘爆された燃料爆発の轟音だ!火炎に包まれた車両は数メートル浮き上がり、路面に叩き付けられ横倒しになった。道は燃えた車両で塞がれた。
「引きあげろ!」と声が掛かった!特殊中隊兵士十数名は機敏な動きで、あっという間に車両幌掛け荷台にのりこんだ。
ボガガガガラララァ~ブルルルァ~ン!とエンジン音を立て特殊中隊車両は道を猛スピードで走り去って行った。指揮中隊車列から兵士が銃を手に次々と降りてきた。逃走する特殊中隊車両に自動小銃の射撃が向けられた!
ドォン!ドォガァガガァガガガガガガァ~ンッ!ドォン!ドドドォ~ン!と射撃音だ!指揮中隊兵士達か自動小銃の射撃が放たれたが、車両は遠くに走り去って行った。

国家保衛部】へ『体制への反乱』『悪事の肩代わり横流しの濡れ衣着せ』『イ・ハチュル一族(妻を含む)の海外脱出計画』……等の密告の褒美……右腕手首の銀色のローレックスで時間を見た。イ・ハチュルの娘でありコン・ジョンバルの妻ユナには、さほど愛情はなかった……。ジョンバルにとって~イ・ハチュルの反乱~を密告したなら……もう赤の他人だ……。コン・ジョンバルと運転手兵士に言った。
 空港では、勿論、ハチュルの家族とジョンバルの妻は、国家保衛部に掴まっているであろう……。【脱北】を企て実行したら収容所送りということであろう。が……それだけでは済まないだろう。【権限を私物化し悪用した私腹肥やし】の濡れ衣がかぶせてある……。皆、処刑であろう……。処刑は数日のうちに行われるであろう……。つまり、ハチュル一族が自分の悪事を全て被ってくれて、この先も安心して【横流しし&賄賂~私服肥やし】で悠々自適に暮らしていけるワケだ……。
 そして【戦う男の場所】である筈の部隊が、部下であり義理の息子であるコン・ジョンバルに乗っ取られていることも知らない【立派な兵士……部隊指揮官】イ・ハチュルの最後はあっけなかった……。

ハチュル達が孤立させられた道から1㎞程離れた道には『反乱した部隊の反乱中隊……特殊中隊、迫撃砲中隊、複数歩兵中隊』の車列が連なっていた。
「急げぇ~ッ!」「早く降りろォ~ッ!」と、兵士達が次々に降りて、鉄製の長く太い筒や、大きな金属部品を次々と下ろした!
大きな木箱も次々と下ろした!木箱は砲弾箱だ!
大きな金属部品を機敏な動作で組み立てた。口径120㎜重迫撃砲だ!十数門が、あっという間に組み立てられた!
 特殊中隊指揮官コン・ジョンバルは『撃て!』合図した。
「撃てェ~ッ!」と迫撃砲中隊指揮官が叫び命令した!
ボポォ~ン!ボポボポォ~ン!ボポォボポボポォ~ン!ボポボポォ~ン!ボポォ~ン!と凄まじい発射音の嵐と共に十数門の迫撃砲から迫撃砲弾が一斉に発射された!

「ジョンバル~ッ!裏切ってやがッたとは!アァ~シィ~ッ!畜生~ッ!」と、足止めされた車列で、悔しがってるハチュルだ。
 呻き声がして手当てをするも血が吹き出して布を当てているしかない状態だった。更に追い討ちが掛かった……。全身、焼けただれた兵士にはどうしてやることも出来なかった。
 その時だった……。
シィワァワァワァワァワァワァ~ンッ!と風を切り音がした。何かが凄まじい速さで近づいてくる音を指揮中隊の兵士達が認識した瞬間だった……。
スキュゥンッ!スキュキュュゥ~ンッ!指揮中隊車列最後尾から【衝撃波】の音が聞こえた。とほぼ同じだった……。
ドォボォバァガァンゴォォォォォォ~ンッ!と凄まじい破裂音と地響きがした!
「迫撃砲だぁ~ッ!伏せろぉ~ッ!」とハチュルは叫んだ。指揮中隊兵士達は急いで路面に伏せた。……。
シィワァワァワァワァワァワァ~ンッ!シィワァワァワァワァワァワァ~ンッ!
ドォボォバァガァン!バァバァバァバァゴンッ!ドォボォバァガァンゴォォォォ~ンッ!
ボォバァガァバァン!と次々と爆発音が響き渡り次々に車両燃料が火炎爆発を起こし辺りは火の海だ!
凄まじい数の迫撃砲弾が飛んで来た!指揮中隊兵士の車列後部を容赦なく襲った。しかも、それだけでは終わらない!
シィワァワァワワァ~ンシィワァワァ~ンッ!と更に風切り音がして迫撃砲の一斉射撃の弾着の嵐だ!着弾燃料引火火炎爆発から逃れ、伏せた兵士達だったが、凄まじい数の着弾による炸裂弾で身体は破裂し血煙が上がった。
ドォボォバァガァン!バァバァバァバァゴンッ!ドォボォバァガァンゴォォォォ~ンッ!と凄まじいエネルギーの爆発の轟音が次々と大地を震わせた!、凄まじい爆発の嵐がやって来た。炸裂弾が兵士達の身体に血煙破裂を起こさせた。
シィワァワァワワァ~ンシィワァワァ~ンッ!と風切り音だ!
「退避~ッ!退避せよォ~ッ!」ハチュルは退避命令を叫んだ!
ドォボォバァガァン!バァバァバァバァゴンッ!ドォボォバァガァンゴォォォォ~ンッ!爆発音が次々に襲い掛かる。迫撃砲の弾着はまるでハチュルを追い立てるように車列最後尾から近づいてくる……。逃げるハチュルと兵士達だった……。

 迫撃砲の弾着の嵐に、傷だらけのハチュル達は、いつの間にか山まで追い立てられていた。山頂が近づいて来た坂道だった。
ドォン!ドドドォン!ドドドォン!ドドドォ~ンッ!銃声が響き渡り兵士達はを襲った。特殊中隊とジョンバル達の待ち伏せ射撃の餌食となったのだ……。
 生き残りは、右腕と右脚を炸裂弾で負傷した傷だらけのハチュル1人だけであった。木の陰から現れたジョンバルと特殊中隊兵士達だった。
「最後の望みはあるか?」ジョンバルはハチュルに問いかけた。
「…………………私と…………私と決闘しろォ~ッ!」と、左手で右腰のホルスターから68式拳銃~トカレフを元に作られた口径7.62㎜シングルアクション拳銃~を手にした!
スチャ!チャチャチャ!チャチャ!スチャ!と兵士達が一斉に自動小銃を構える音がした。一斉に自動小銃を構えハチュルに狙いを定める特殊中隊兵士達だ!
「止めろォ~ッ!……撃つな!……銃を下ろせ!」と兵士達に命令のジョンバルだ。兵士達は言われた通りに銃を下ろした。
左手で拳銃を手にし、安全装置を外すとスライドを口に咥えて後退させ薬室に弾を送り込んだ
「離れていろォ~ッ!」と坂道の端のに退くように兵士達に命令するジョンバルだ。兵士達は素早く動き、言われた通り坂道の端に移動した。
 ジョンバルは腰のホルスターの、70式拳銃~マカロフを元に作られた口径7.65㎜シングルアクション拳銃~を右手に親指で安全装置を外しスライドを引いた。薬室に弾を送り込む。スムーズに射撃準備を終えた。
 ハチュルもジョンバルも兵士達も誰もが無言だ。静まり返る山頂付近の坂道……。
「……ヤァ~ッ!セッケョオァ~ッ!この~くそ野郎~ッ!裏切り者がぁ~ッ!」と叫びハチュルがジョンバルを下から睨み続けた。
「シィラバァババァ~ッ!セッキョオァ~ッ!見るンじゃねぇ~ッ!お前は負け犬なンだよォ~ッ!」とジョンバルは薄ら笑いでハチュルを見下ろしている。時間にすれば1分にも満たない筈だ。恐ろしく長く感じられる時間であった。が、沈黙を破ったのはハチュルだった。68式拳銃を握った左手を胸に当てた……。
「アァァァァァァァァァァァァ打倒~ッ!金正日体制~ッ!朝鮮半島統一人民解放~ッ!万歳マンセェイ~ッ!」と叫んだ。立っているだけで精一杯のハチュルは脚を引きずりながら坂道を上り進んだ。駆け上がっているつもりのようだが歩くより遅い……。だが……ハチュルはジョンバルに向かって坂道を上がって行った……。雄叫びを上げた!
オアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~ッ!と裏切り者への怒りの雄叫びだ。
ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~ッ!とジョンバルも雄叫びを上げた!私服肥やしに邪魔なハチュルの存在に怒りが沸いていた。正義漢ぶりばか正直上官のには厭悪し殺意すら沸き、我慢の限界が来ていた。立っているだけで精一杯な筈のハチュルが性懲りもなく駆け上がって来ているつもりだ!
ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~ッ!と蹴り落として捻り潰すかのごとく雄叫びを上な拳銃をハチュルに向けた。
 最後の力を振り絞り、ふらつきながらも坂上の憎きコン・ジョンバルに向け68式拳銃を撃ちながら坂道をあがって行った。
オワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~ッ!と叫びながら、
ドォンコォ~ンッ!銃声が近くの山にあたりこだまして響いている。ハチュルの68式拳銃の裏切り者への憎しみの射撃が火を吹いた!
ジョンバルの70式拳銃の邪魔者上官への逆恨みの火を吹いた!
ボォァ~ンフォンッ!銃声が、やはり近くの山にあたりこだましている。
ドォンコォ~ンッ!ボォァ~ンフォンッ!ドォンコォ~ンッ!ボォア~ンフォンッ!ドォンコォ~ンッ!ボォア~ンフォンッ!ボォァ~ンフォンッ!ドォンコォ~ンッ!ドォンコォ~ンッ!ボォァ~ンフォンッ!ドォ~ンコォンッ!ドォ~ンコォンッ!ボォァ~ンフォンッ!と射撃音が響き渡る坂道だ!十数発の射撃が交錯し、ハチュルは脚部と腹部と心臓に被弾し、ジョンバルは左頬を掠め心臓に被弾した。
全弾撃ち尽くし後退したままのスライドの68式拳銃を握る左手を下ろすハチュルは恨みを果たして満足に膝間付いた。
 ジョンバルは急所の心臓に被弾して愕然と目を見開き、動きが一切止まった!
ハチュルは満足そうに笑みを浮かべた……。が、愕然として目を見開く。急所の心臓に被弾した筈のジョンバルがニヤリ!と不敵な笑みを見せ、両手で70式拳銃をで構え直し、自分を狙い定め始めたからだ。
ボォア~ンフォンッ!と射撃音が響き渡る。
 ハチュルの額を70式拳銃の7.62㎜拳銃弾が撃ち抜いた。破裂した脳葉が後頭部から吹き出し、飛散し空気中に煙のように漂った……。数秒して、後ろに背中から坂道に倒れるハチュルだ。
 死体に変わったハチュルを見下ろしながら、ジョンバルは胸の内側に手を入れ何か銀色のモノを取り出したた。取り出された銀色のモノは、ハチュルからジョンバルへの『義理の息子への贈り物』の懐中時計であった。
 皮肉にもハチュルが放った弾丸を食い止め、ジョンバルの命を救った。弾丸ににより、その時刻を刻んだまま壊れた時計となった。
「アァァ~ッ!セッキョオァ~ッ!クソ~!相手にするンじゃなかった!」と呟き懐中時計を地面に叩き付け、靴で踏みにじった……。

200α年-10月……
世界を恫喝するニュースが流れた……

北朝鮮による初の核実験であった……。

それは、ある1人の男の撮り続けた~命懸けの盗撮映像の数々が発端であった……。
その男の言葉だ……。
『祖国で起きていることを伝えたい……私が火種になれば、いつかは変わるだろう……もし、捕まっても……民族反逆者と呼ばれても……私は堂々といたい……』

第4話へ続く……

【re:】/『もう一度』