中部方面音楽隊『優しさに包まれたなら』荒井由実



第11話……


76年8月の某週末

千葉県I川市公園1815(ヒトハチヒトゴオ)

ヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュ~ン!

 小さな公園でアブラゼミが鳴いている……。【団塊世代Jr.出生】のガキ共……イヤ……数十分前までは子供達で溢れていた公園も、夕方の6時を過ぎたら人っ子1人いなくて、騒がしいのは『オレとヤロウゼェ~!オレとヤロウゼェ~!オレとヤロウゼェ~!』絶え間なくなくメスを呼ぶオスのアブラゼミの鳴き声だけである……。

 が……1人だけブランコに座ってしきりに公園の時計を気にしている中学年の小学生の少年がいた……。

(「まだかな……『早く終わってくれないかな』……『6時までに帰ってもらって』って言ったのに【マンガ】終わっちゃうべやぁ~!」)とブツブツ言いながら時計を……公園出口から約50m離れたオンボロ2階建て木造アパートとを、仕切りに見比べていた……。

チャ!という音がアブラゼミの鳴き声の騒がしい中でも聞こえた。ブランコから立つとオンボロアパートに向かいダッシュした。

『ぁ~!暑い~!』と言いハンカチで汗を拭きながら2階の一室の開いたドアの一室からガラの悪い中年男性と、金髪に染めた髪の若い女性が出てきた。いかにも部屋の中で汗をかく事をしてきたことを知らしめているようで、とことん品がない。

 凄まじいスピードでアパートにたどり着いた広彦は階段下で大人しい犬の『待て』の様に下りてくる2人を待っていた。顔には出さなかったが時間を気にしていた。

『あ~!暑い~!』と汗をハンカチで拭きながら女。

『フ~ッ!』イイ汗かいた様な息を吹いて男。いやらしい!

タン!タン!カキャン!カキャン!と騒がしい音を立ててスチール階段を2人は下りてくる。金髪の20代後半の女性……広彦の母親と【日替わりの如くの知らない中年男性】であった?

(「早く下りてきてヨ~!」)と少年は泣きそうになる程に時間が気になっていた。が2人は階段の途中で立ち止まった。

「『公園にいな!』て言ったべやぁ~!全く~!この子は~!」

「へへへ~!まぁ~イイべやぁ~!また、よろしく頼むぜ!」

「今日は~お店来てくれないの?」

「ン~!どうしようかな?……じゃあ一杯だけ!」

「新しいボトル入れてよ~!」

「しょうがねェ~な~!ハハハハハ~!」

 などとやり取りをしながら中々下りようとしない2人は明らかに嫌がらせをしているのが分かる。

 母親はハンドバッグの中から財布を出し【夏目漱石】……1000円札を取り出して広彦に言った。

「これで夕御飯食べな!……全く~!『公園で待ってな!』言っだべや~!」

「ママは大きな声出すからな~!ハハハハハハ~!」

「ちょっと~やめなヨ~!キャハハハハハハハハ~!あッ!……部屋ぁ~キレイにしときなよぉ~!」

 本当はアパートの下で待っていたかったが【ガラの悪い男】の言う通り『ママは大きな声』は、さすがに少年の心には踏みつけられる苦しさであった。確かに母親の言う通り『公園にいな!』は正解であろう。

 広彦はスチール階段をダッシュで上がりながら母親の手にある【夏目漱石】をひったくると2階に上がり、部屋のドアを開けて入り、ドアを閉めた。

 部屋の窓は開いていて、扇風機の電源は入れっぱなしで【強】の風で首を振り続けていた。大人の男女の湿り気の高不快指度数値に占拠された室内空間であった。

 だらしない母親だ……。が、部屋の中はいつもキレイに片付いている。【知らない男】を招き入れて『大きな声』を出しているからだ……お金を貰って……。

 だから部屋の掃除は広彦の役目だ……。母親がお金を貰って『大きな声』を出して広彦に【晩ごはん代】をくれるの分かっていた。胸は張り裂けそうに苦しかった。

 が、そんな潰れてしまいそうな苦しい広彦だが、助けてくれる【救世主ヒーロー】がいた!

トムの笑い方


 夕方6時からの【アメリカントゥーン】アメリカン馬鹿笑いテレビマンガ(のちにアニメと呼ばれる)の再放送タイムの愉快な登場人物達であった。夕方の再放送30分時間枠の【トムとジェリー】【ウッドペッカー】のキャラクター達は日本全国の子供達を『呼吸困難笑いの狂い死に』陥らせていた。
『【アメリカントゥーンのお馬鹿】に子供が???笑い過ぎ呼吸困難に陥り救急車が出場!』……というニュース(日本なのか?外国なのか?)が存在した……と筆者は記憶してるが……現在、確かめる術がない……。という位に子供達に大人気であった!夏の夕方6時はまだ明るいが『ウッドペッカー』を見るために家に帰るために、遊んでいる子供など誰もいない……。
 落ちがバレてるのに何度聞いても笑える落語と同じく、再放送の度に広彦を30分間『呼吸困難笑い』に陥らさせてくれる『アホなトム』『自由すぎるペッカー』達は心の底から笑わせてくれて、少年のズタズタに引き裂かれた心を優しく温め癒してくれた……。
ウッディウッドペッカー笑い声の歴史

 とにかく1話約10分間を3本放映30分の間に、隙あらば『何で?』『普通やらないよ!』『空気読めよ!』というお馬鹿過ぎることを次々にヤラかすトムやペッカー達から目が離せない!
 テレビのスイッチを入れた……。
♪ディリリディ~ディ!♪ディリリディ~ディ!♪ディッディ~ディリリ~♪ディ~ディディ~ン♪と3話目のオープニング音楽が流れ【ペッカーの馬鹿笑い】が聞こえてきた。
ウヘェヘェ~!ヘェヘェ~!ウヘェヘェ~!ヘェヘェ~!ウヘェヘェ~!ヘェヘェ~!ヘェヘェヘェヘェヘェヘェヘェヘェ~ッ!と日本のツクツクボウシゼミのリズムでの馬鹿笑い声のペッカーだ!
 ペッカーのペッカーの再放送3本目のエピソードに何ンとかに
何ンとか間に合った!
『ペッカーは~いつもの様に【ペッカー馬鹿笑い】して飛び回っていると……あまりに楽しくて月日の経つのも忘れてしまい……最後、ペッカーは【老人?(老鳥?)】になってしまうが……ヨボヨボの年寄りになっても【ペッカー馬鹿笑い】はやめない!歯など生えてない筈の鳥なのに【歯抜けの口(くちばし)】で【しわがれ年寄りペッカー馬鹿笑い】をしてフラフラ飛び回っている』という内容だ!
フェッ!フェッ!フェ~ッ!フェッ!フェ~ッ!
フェッ!フェッ!フェ~ッ!フェッ!フェ~ッ!
フェッ!フェッ!フェッ!フェ~ッ!

ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハぁ~!
アハハハハハハハハハハハハハハぁ~!
 広彦は気が狂った様に笑い捲った……。
ワハハハハハハハハハハハハハハハぁ~!
 笑い続けた……笑い終わったら独りぼっちになってしまうからだ……。
アハハハハハハハハハハハハハハぁ~!
ハハハハハハぁ~!
……ハハハハハハ…………。
 広彦は凄まじい孤独感に押し潰されそうになった……。広彦には、いつも突き付けられていた強迫観念があった……。
『母親は自分が邪魔らしい……いつか?【知らない男】と2人で何処かに行ってしまう』ことを感じ取っていた……。意外と唐突にやって来たその日は、今日であったらしい……。
【ウッドペッカー】の再放送は終わり、テレビのCMの音声だけが部屋に響いていた。母親の姿を見たのはその日が最後であった……。
 翌日土曜日は【ウッドペッカー】の再放送はなかった……。

85年3月初旬
模型屋前1600(ヒトロクマルマル)
 太平洋戦争の終戦により47年からの数年間の【団塊の世代生まれ】ベビーブームに生まれた人達が大人になり、71年からの数年間にもたらした【団塊の世代Jr.】第2次ベビーブーム時に毎年生まれた2百万人の半分(男子)×数年+その前後数年の世代も含め……男の子達に抜群に人気があったのは【プラモデル】であった。
 適度に分割されたパーツがまだ部品群ランナーに着いている時点で各【パーツ】を【プラカラー】で色を塗る。
 ランナーからニッパーなどでパーツを外し【接着剤】を『付けすぎず足りなさすぎずの感覚の調整』で接着したりはめ込んだりの作業を続けてプラ模型を完成させて行き『【ものづくり】の喜びを経験出来る』……分類は【ホビー】と呼ばれる『大人のオモチャ』である。注…別の意味の【大人のオモチャ】もあるが本作では『大人のオモチャ(ホビー)』の意味……
 模型屋のディスプレイには【プラカラー】で着色された【ガンプラ】【TAMIYAミリタリープラモデル】による【ジオラマ】が飾られていた。
 筆者の記憶……メーカーがそれぞれプラカラーメーカーを推奨していた。アオシマには【アクリル系】バンダイには【シンナー系】TAMIYAには【ガソリン系】の3種類があり、違ったメーカーのプラカラーを混ぜると固化してしまった。その失敗も良きな思い出であり【面倒臭いプラモデル】は少年の頃の筆者に、色々なことを教えてくれた……。
【アメリカ空軍機風着色(メタル色)ガンダム】【最終話…シャアとの決闘で[相撃ち破壊]されたガンダム】【シャア専用赤色ズゴック連邦軍量産モビルスーツジムを秒殺破壊】……少年達は【面倒臭いプラモデル】作りの『空想の世界』を実現させる過程で【ものづくりの喜び】【色彩美術感覚の楽しさ】を味わっていた。
機動戦士ガンダムのプラモデル【ガンプラ】は81年の夕方テレビ再放送で爆発的人気が出て品薄となった。
 海外ニュース映像で……紛争などによる避難所で国連食料支援が配られる時、人々は我先に群がる……。それは『生存する』ためだ。国の情勢不安により経済発展などは期待出来ず、生きていくだけで精一杯な人々の状況……『国連食料支援に群がる人々』のニュース映像をしばし見る。
 82年1月千葉県……【ガンプラ】を買い求めに子供達がデパート模型店に殺到し『エスカレーター将棋倒し事故』が発生し全国的ニュースになった。
 戦後の日本経済は【戦後復興】【高度経済成長】の中で高い経済成長を実現した。80年前半には内需停滞が見られたが輸出に頼る傾向を強め【貿易摩擦】の海外批判を浴びる様になった。
 経済の好調は維持される中で人々……日本国民は『経済成長の恩恵を享受した社会』に当たり前のように暮らしていた……。
 少年達が【空想の世界】を楽しみ【面倒臭いプラモデル作りホビー】を楽しむことが出来るのは、日本という国の経済成長……経済の好調が維持されていたからである。
【ガンプラ将棋倒し】ニュースは、まさに『経済の好調が維持される中で……日本国民は【経済成長の恩恵を享受した社会】に当たり前のように暮らしていた……』ことを象徴するニュースであろう……。

【社会問題】にまで発展した【ガンプラ将棋倒し】ニュースに東海地方の模型会社バンダイは慌てて設備投資→【量産体制】を整えた……
日本全国の模型店に【ガンプラ】が大量に出回る様になった……
……のは【ガンダム(初代)人気】が廃れ店頭に【売れ残りガンプラ】が溢れた頃であった……。

TAMIYA模型は【ミリタリープラモデル】で大人にも大人気であった。
【プラモデル】は『ランナーからパーツを外しヤスリでバリを削る等の作業(デリケートさが必要)』『プラカラーで色を塗る作業(色彩感覚を養う)』『ジオラマなどの品評会(友達作り)』など子供(大人マニア含め)まで『楽しい面倒臭さ』を与えてくれて【日本人の手先の器用さ】を維持してくれていたかも……?
 少子化とゲーム人気の高まりと共に、メーカーは『ハードルを下げた年齢層もターゲット』の必要に迫られたのか?着色済みパーツ&はめ込み式接着剤不要の【面倒臭くないガンプラ】しか売られなくなり、その後【Zガンダム】【ZZガンダム】と続編がテレビ放映されガンプラは40年間【売れすじ商品】となっている……。
 尚、その人気の理由は【300円の価格で人間の姿勢を全て表現出来る精密な可動(少年の頃の筆者の記憶……当時は間違いなく世界一のレベルであった)】にあった。模型会社バンダイはテレビのロボットアニメの模型生産販売には力を入れていた。

『親が共働きの家』は大体少年達の【溜まり場】となっていた。両親が喫煙していて【麻雀】をする家は【溜まり場率】が高かった昭和時代……。『ワン勝負50円賭け麻雀』で負けてスッカラカンだ。
『もうすぐ中学校卒業だが進路も決まっていない不良』の星野敬太はダチの多一と【溜まり場】を出た……。リーゼント頭にボンタンにヨーランにペチャンコ鞄の2人だ……。
「カツアゲ(恐喝)でもすッか!」と言いながら模型店前まで来た敬太とダチはショーウィンドウのジオラマを見るフリをして店内の【カモ】を物色した。
 学生服のズボンポケットから1000円札を出して、300円の【戦闘メカザブングル】のプラモデルを買う、ナップサックを背負い学生鞄を持った中学生に目をつけた……。
「お!【夏目漱石】出したぞ~!ワハハハ~!アイツにすっか!」
「だべな~!イヒヒヒヒヒ~!」
ワハハハハハハハハハぁ~!ヒヒヒヒヒヒヒヒヒ~!
 笑いながら2人は模型店から少し離れた……。空き地の脇の道の電信柱の陰に隠れる2人だ。
串田アキラ『疾風ザブングル』

 プラモデル中学生が店を出て道を歩き始めると電信柱の陰から2人の不良中学生が現れた!勿論、敬太と多一だ!

「やあ!こんばんわ~!ヒヒヒヒヒヒ~!」とイヤらしく笑う多一だ!
「アハハハハハハハハ~!ちょっとこっちに行こかぁ~!アハハハハ~!」と爽やかに笑いながら待ち伏せターゲットのプラモデル中学の肩に手をかけた。無抵抗で歩き出して20m程歩いた空き地に連れ込むと敬太は中学生に話掛けた。
「何~?プラモデル買ったの?」
「…………」
「見せてよ~!」と興味ないクセに勝手に中学生の背負うナップサックから【ザブングルプラモデル】を出してしまう多一……。プラモデルを見て言った!歌い出した!
「知ってるよ~!これ~♪甦れ(?)ぇ~♪甦れぇ~♪甦れぇ~♪ガンダム~♪ちゅ!ちゅるちゅちゅ~♪君よ~!走れぇ~♪…………でしょ?」
ワハハハ~!と中学生は笑い出した!
「違うヨ!♪燃え上がれぇ~♪燃え上がれぇ~♪燃え上がれぇ~♪ガンダム~♪……だヨ!……アハハハハハハハハハハハハハハぁ~!」と【敬太のダチ】の多一が自分の趣味のアニメに興味があると思った中学生は【ヲタク喋り】で説明し始めた……。
「これはガンダムではないという~アハハ~!ジロン・アモス操縦のウォーカーマシン【ザブングル】という~全長10m…重量67.8t…出力19300馬力という~武装は30㎜ライフル…腕用4連装バズーカ…肩用3連装バズーカ…肩用12連装ロケット弾ポッド……そして!株式会社バンダイのプラモデルは凄い!…可動部分が人間の動作を表現出来る動き……という優れた品質なのに~300円だという~優れた品質という~♪作る度に感動のバンダイプラモデルという~!アハハハハハ~!」
キラン!と企みの目を光らせる多一だ!
「いいなぁ~!300円で~オレも買いたいなぁ~!ヒヒヒヒヒヒ~!」と多一はイヤらしく笑い声を立てた。
「……ハッ?」と不良2人の狙いが分かり笑顔が消える中学生だ!敬太は空かさず切り出した!
「カネ貸してくんない?」
「イ……イヤ~!300円しか~持って来ておらずぅ~プラモデル買ってぇ~しまったという~全部ぅ~使い果たしてぇしまったという~今ぁ~おカネが無いという~!エヘヘヘ……」とヲタク喋りで逃れようとするプラモデル中学生だ!敬太は畳み掛け方向だ。
「あれぇ~?さっき~【夏目漱石】~千円札出してなかった~?1000円-300円は~?いくら~?あれ~?0円だ~!アハハハハハハ~!」
「…………あの~帰っていいですかぁ~?」
「イヒヒヒヒヒ~【タダ】で帰れるて~思ってんの~?ちょっと~跳んでみて~!」
「よいしょ!……よいしょ!……」とズボンのポケットを押さえてプラモデル中学生はジャンプだ!
「アハハハハハハ~!ちょぉ~!手ぇ~放して跳んでみて~!アハハハハ~!」
チョリン!チョリン!と、どうやら500円玉と100円玉がポケットにあるらしい音をさせてジャンプするは観念したのかプラモデル中学生だ!
「ほら~!嘘ついちゃ~ダメだべや~!700円あるんだべや~!ちゃんと返すから~貸してくんない?アハハハハハハハハぁ~!……」と笑うのを止めるとチ!カハァ~!と舌打ち&と苛つき息吐きの敬太だ!敬太はプラモデル中学生の肩を掴んだ!
 恐怖するも最後の抵抗を試みプラモデル中学生は言った……。
「あの~いつ返してくれますかぁ~?」
「イヒヒヒヒヒ~!ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ~!……コイツ……イヒヒヒヒヒヒヒヒ~!……明日3月ウン日~86年~来年の明日~いや再来年の明日~!イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ~!」
「アハハハハハハハハハハハハハハ~!」
「それでは貸せないという~アハハハハハハハハハハハハハハ~!」
グブン!と鈍い音がして笑い出したプラモデル中学生の大腿骨に敬太の膝蹴りが炸裂だ!
アグ~!と呻き声でケンケン片足立ちのプラモデル中学生にドス利かせ恐喝の敬太だ!
「早く出せつぅ~ノォ!ぶちのめされてェ~かぁ?コラァ~」
 700円ゲットの敬太&多一であった……。

中規模スーパーマーケット駐輪場1615(ヒトロクヒトゴオ)
 敬太と多一はやや大きなスーパーマーケットの駐車場内にある駐輪場に停めてある赤の【YAMAHAパッソーラ】のバンドルアームカバーをドライバーで外すと何やら線をラジオペンチで細工し始めた。
いわゆる【直結】だ!

スーパーマーケット内レジ
ピ!ピッ!ピピピ!と手打ち計算レジ打ちの音をさせて、数人のレジ打ち女性が【晩御飯の食品】の買い物客のレジ籠の中の商品の会計作業をしている。
「はい!1500ウンウ十ウン円です!2000円お預かりします!……ウン百ウン十円のお釣りで~す!ありがとうございました~!……どうぞ~!」と背の高い【ファラーフォーセット金髪ヘアー】の10代少女が言いながらテキパキと仕事をこなしている。
ピピピピ~!ピ~!ピピピピ~!ピ~!!ピピピ~!とレジ打ち中の隣のレジのパート中年女性が声を掛けてきた。
「ミナコちゃん!これ~一本いくら~?」
「25円ね~でも5本で5円引きだヨー!」
「ありがとう」
「あらミナコちゃん頼りになるわ~」
「本当よ~」
「アノね~値段位~覚えてよ~!アタシ~言っとくけど怖いヨー!わかる?」
キャハハハハ~!アハハハハハ~!と買い物客主婦達は笑い出した。元スポーツ女子の身体が大きい金髪ヘアーのヤンキー美少女が強面を作っても可愛らしくて、買い物主婦客達には笑えてしまう人気者レジ打ち店員だ。
「ミナコちゃんて~やっぱりシッカリしてるわよねぇ~!」と客から下の名前を覚えられてしまっている。
ピピピ~!ピピ!ピッ!とレジ打ちの会計作業をしながらミナコは話した。
「アタシさ~!勉強キライだからサ~!ここで働いてるんだわ~!」と【照れ隠し】なのか?噛み合わない独り言のよいに返事した。
「あらミナコちゃんかわいい~!」
「おばさん~褒めてくれるのは嬉しいけど~ず~っと言われてて疲れちゃう~!」
キャハハハハ~!アハハハハハハハハ~!と買い物主婦客&レジ打ち店員達に笑いが溢れた!
「勘弁して下さい!……1785円になります!」と喋りかけられながら相手して会計レジ打ち作業のミナコは、やはり、シッカリしているかも知れない……。
「ミナコちゃん膝大丈夫?」と更に隣のレジ打ちパート中年女性が質問してきた。ミナコは中学生の時はバスケットボールの選手であった。高校には特待生で入学するも僅か半年で膝をケガして退学した。
 暴走族に加わるようになり、いつしか不良の仲間入りをし暴走族に加わるようになった。今は、スーパーマーケットのレジ打ちをしている……。
「うるさいなぁ~!さっきも聞いたじゃん!その質問~何回すんのサ?」
「心配して聞いてんじゃん!それにさっき聞いたのは~そっちの⚪⚪さんでしょ~!」
キャハハハハ~!アハハハハハ~!とレジ打ちパート中年女性達は爆笑だ!
ハハハハハハ~!アハハハハハハハ~!と買い物主婦客達も笑っている。ミナコは不良なルックスながら誰からも好かれる人気者の様だ……。
「参ったなぁ~!何ンとかしてよお~!ここのスーパー!」
キャハハハハ~!アハハハハハハハハ~!アハハハハハ~!と笑いが絶えることがない人気者だ。街では買い物主婦達皆が『【いいコ】なんだけどなぁ~』???とミナコのことを知っている
 そんな和やかなレジ打ち会計の場に、帰った筈の先程の【1500ウンウ十ウン円】の買い物主婦客帰った慌てて中年女性客が走って戻ってきた!
「ちょっと!ちょっと~ォ!大変よォ~!ミナコちゃん!」
「どうかしましたか?」
「膝なら大丈夫ですよ~!キャハハハハ~!」
「それどころじゃないのよ~!今ね~!外に出たら停めてある赤色のパッソーラ~!ミナコちゃんのよネ?」
「はい……」と不吉な予感のミナコの返事に【やはり】なことを告げるおばさん客だ!
「何ンだか!不良の~!あれ⚪⚪中の生徒かしら~?ミナコちゃんのパッソーラ~イジってたわよ!」
「ええぇ~ッ?」と叫ぶなりミナコは店の出口に向かって走り出した!

駐輪場
 ミナコの赤色のパッソーラのスターターを2~3回、回すす敬太だ!
ヴィィァイイイイィ~ンッ!ヴィイィィ~ン!ヴィ!ヴィィ~ン!と独特の排気音をさせてエンジンが掛かった!
イヒヒヒヒヒヒヒヒ~!アハハハハハハハハ~!と無邪気にわらいながら敬太と多一の【器物損壊(直結)】の少年犯罪が成立だ!
「乗れ!行くゾ~!」と敬太は後ろに多一を乗せ、スロットルグリップを回すとYAMAHAのパッソーラは混合オイルが燃焼する時に吐き出す白い煙を撒き散らしながらを動き出した!
ヴィィァイイイイイイイィイイイィイイイィイイイィイイイィィ~ンッ!と不良中学生2人乗りの~大人気2サイクルエンジン原動機付き自転車パッソーラは不良少年の2人乗りの【窃盗(バイク)】の少年犯罪により、スーパーマーケット駐輪場から公道に走り出し【道路交通法違反(ノーヘル&2人乗り&無免許)】が追加だ!
「コラぁ~ッ!泥棒~ッ!てめえ等ァ~ッ!ザぁ~けんじゃねぇ~ぞぉ~ッ!」と叫びながらミナコが出て来た!が……公道に出て走り出したた敬太と【ダチ】の2人はあっという間に遠ざかって行き見えなくなった。
 ミナコは、すぐにスーパーマーケット駐車場入り口にある公衆電話ボックスに入った!
チャリン!チャリン!と音をさせて10円玉を電話機に入れるとプッシュボタンで電話番号を押した!やがて話し始めた
「…………たくぅ…………早く出ろよぉ~!………………アッ!チビ~!もしもし!アタシ!ミナコ!……ちょっとサ~!【アジト】行ってさ~伝えて欲しいんだわ~!『今さ~!アタシが仕事してるスーパーの駐輪場から中坊2人組に~アタシのパッソーラ【直結】されてパチられてサ~!捕まえて【落とし前】付けさして欲しいからァ~仲間ァ~集めて欲しいんだわ~!』て~伝えて欲しいんだわ~!ヤンキーだったから【ゲームセンター】に行くンじゃないかなぁ~!……………………何?『【直結】したバイクで【ゲームセンター】は警察にマークされるカラ~行かないダロウ』て?中坊は【駄菓子屋】に行くだろ!』てェ~?………………うん!……………うん!……………【婆ァ~屋】?…………『婆バァ~がラーメン作ってくれるから【婆ァ~屋】』て呼ばれてる【⚪⚪屋】て駄菓子屋~!……あ~!アタシ知ってる!……うん!前に行ったことある~!【婆ァ~屋】が一番近いネェ~!…………わかった~!すぐに行くから【アジト】行って皆ンなに【婆ァ~屋】に行く様~伝えて~!」
 どうやら敬太達はとんでもな女のコを怒らせてしまった様だ!

駄菓子屋【婆ァ~屋】1620(ヒトロクニィマル)
 子供達が出たり入ったりの駄菓子屋【婆ァ~屋】は大にぎわいだ……。
子供達に【駄菓子】を売ったりテーブルゲームを店に置いて【子供達の溜まり場】にして駄菓子を売ったり、カップラーメンにお湯を沸かして入れて食べれるよいにして【子供達の居場所】を提供していた。カップラーメンが「高い!」と感じる子供には【板ラーメン】

カップラーメンが「高い!」と感じる子供には【板ラーメン】を片手鍋で調理して店の中で食べられる様にしたり『ラーメン2玉に卵1つサービス』といって板ラーメン2つ買わせたり商売考えていたりの工夫……経営努力をする店もあった。
【⚪⚪屋】は『婆さんがラーメン作ってくれる』から【婆ァ~屋】と子供達は勝手に店の名前を付けていた
「じゃあね~!」
「ハイ!気をつけて帰ってね~!」
子供達2人が店から出て行く……。
ハァ~!と息は吐きの駄菓子屋の婆さん【婆ァ~】は植木バサミで店先のタバコ販売スペースガラスショーケース上の赤電話盆栽の葉を整えだした。
キチョン!…………キチョン!……と音をさせてハサミを入れていると心が和むらしい……。
ビィ~ビビビィン!ビィビィン!ビィンビィ~ン!ビビビビビビビビビ~!と遠くから排気音をさせてYAMAHAパッソーラがやって来た。2人乗りの敬太と多一だった。
マ~!と渋い顔をさせて【婆ァ~】は店の中に引っ込んだ!お得意さんの敬太達の【どうせ盗んだバイク】を見て見ぬふりするためだ。
ビィビビビィンビィビィンビィンビィン~!と店の前にバイクが停められる音がした!敬太と多一が降りて笑いながら店に入ってきた。
アハハハハハハハ~!イヒヒヒヒヒヒヒヒ~!
「いらっしゃい~!」と笑顔で不良中学生2人を歓迎する【婆ァ~】だ……。
「【たまごめん】2人分2玉ずつ~あと~!ソレ(ふ菓子)10本~!」と敬太は注文した。

そして敬太と【ダチ】は店内冷蔵販売機に50円玉を入れて【チェリオ】を買った。
「玉子は入れるゥ~?」と【婆ァ~】は聞いた。
「要らないわ~!」
「オレも要らネェ~!」
「玉子入れよお~よぉ~!」と言いながら白菓子袋に【ふ菓子】を10本入れてテーブルゲーム機台の上に置いた。
「…………」
「…………」
「入れよお~よ!」と『玉子は栄養だよ』と【婆ァ~】は板ラーメン2玉の注文には玉子のサービスをしている。
「じゃあ入れて~!」
「うん!入れて~!ハイ!」
「ハイ!ハ~イ!ありがとうネェ~!」と敬太が差し出した300円を受け取るとハウスたまごめんを4つ手に取り店奥に……と思いきや柱の陰から日航人を覗いて様子を伺った……。
 敬太は学生ズボンのポケットから巻き束ねたワイヤーを取り出し伸ばすとゲーム機の硬貨投入口にさしこんだ。【不正クレジット】は2に!
「ハァ~!」とガッカリしてため息の【婆ァ~】は、今度こそ奥に入った。
【婆ァ~】は流し台で片手鍋に水を入れてガスコンロに火を付けた。もう1つ片手鍋に水を入れてガスコンロ台の前に立つと火を付けた。冷蔵庫から玉子を2つ取り出した。板ラーメン4個を売るためのこの手間は【婆ァ~】の【営業努力】であろう……。
♪テュルットゥルゥ~!テュルルゥ~ルゥ~!♪テュルットゥルゥ~!テュルルゥ~ルゥ~!♪テュッ!♪テュッ!テュッ!♪テュテュテュテュテュ~ッ!とテーブルゲーム【ムーンクレスタ】のオープニング音楽がしている……。先の【ダチ】が『やられた』から後の敬太に代わったのだった……。
シュピュゥ~ン!シュピュゥ~ン!テュ~テュルル~!テュ~テュルル~!と宇宙船から発射したミサイルで【エイリアン】【流星】を破壊していく爽快なSFストーリー?……の【ゲーム】だ!

【ゲーム】に【学力の優秀さ】は関係ない……。
【記憶力】【反応力】【作業持続能力】いくら勉強ができようが出来まいが不良だろうがモヤシっこだろうが関係ない『本当の個人的能力』を計りたいとしたら【ゲーム】で把握するのが良い方法の1つかもしれない。
 ただ筆者の知る限り……『【いくら?になるの?】【いくらだぁ~?】とカネで買えるモノにしか興味が湧かない』……という傾向の人が多かった気がする。是非、学者の方は研究して欲しいですね。

ピッ!ピ!ピ!ピ!ピ!ピ!ピ!
【ドッキング成功】の音だ!
テュッテュルル~♪テュルルテュテュルル~♪テュルルテュルルテュルルテュ~♪テュルル♪テュルル♪テュルル♪テュルル♪テュッテュルルゥ~♪
【発射弾増加】のメロディだ!
「敬太~!お前~本当ゲーム上手いよなぁ~!本当は~学校の試験も勉強すりゃ~すゲェ~出来るンじゃねぇのカァ~!」
「そうだぁ~!【ゲーム学部】あったら【東大】合格間違いないわぁ~!」
アハハハハハハハハ~!イヒヒヒヒヒヒヒヒ~!楽しそうな敬太と多一だ!
「ハ~イ!出来たヨ~!…………ここに置くよ~!」と片手鍋2つ手に【婆ァ~】がやって来てテーブルゲーム台の上に【玉子入りたまごめん2玉】片手鍋をそれぞれ2人の手前横に置いた。
シュピュゥ~ン!テュ~テュルル~!シュピュゥ~ン!テュ~テュルル~!とおそらく【作業能力高さ学年1位】の敬太は【ミサイル攻撃】の操作を休むことが出来ない……。
ふぅ~!ふぅ~!と音をさせて麺に息を吹き掛けズズルルルルルルゥ~!ん~!ん~!モチャ!パチャ!と頭の悪そうな汚ならしい音を立てて麺すすり&舌鼓させ食べの多一だ!
パキッ!ファチャ!フチャ!とやはり【ふ菓子】も汚ならしい舌鼓の音をさせて美味しそうに食べる多一だ!
「うわぁ~!手が放せネェ~!ちょお~ラーメン食わしてぇ~!」
♪ピュピィピィピィピィピョヨヨォ~ン!シュピュゥ~ン!
♪ピュピィピィピィピィピョヨヨォ~ン!シュピュゥ~ン!
「今~!ちょお~!食わなぁ~!イヒヒ~!」多一が敬太の片手鍋を下に麺を箸で掬い上げ敬太の口元に持っていった。
バァズスブフォバァ~!と大口で麺をすすり頬張る敬太だ……が?
「ブォフォファ~ッ!アチい~!」と片手鍋に麺を吐き戻した!
「汚ネェ~なぁ~!おい!イヒヒヒヒヒ~!」
「アチいじゃねぇの~!ワハハハハハハハハハ~!あ!」
ジョガァ~ン!と爆発音を立てて敬太の三段連結宇宙船は爆発した!
「ま~!ラーメン食べなよ!イヒヒヒヒヒヒヒヒ~!」

店の表
 Gジャンを着てグレーのスェット上下でスニーカーを履いた金髪ライオンヘアーの女の子が店の中を覗いていた……ミナコだ!表の赤電話に10円玉を入れる。
「あ~!先輩~!やっぱり【婆ァ~屋】にいた!【落とし前】キッチリ付けさすから皆ァ~【婆ァ~屋】に集めてヨ~!早く来てね~!じゃあ~!」
チャン!と音をさせて赤電話の受話器を置くミナコだ。
ボボボボボボボボボボボボォ~!とエンジン音だ!カワサキの400CCバイクに
乗った【チビ】という呼び名のチビが現れた!
ボォォォ~ン!と最後にアクセル一吹かしてエンジンを止めた。
「オヅォ~ミナゴォ~ッ!ガギめぇ~らァ~ッ!いるがァ~ッ?」と刑務所返事のような暴走族特有の【がなり声】で叫びながらバイクから下りると【婆ァ~屋】の中に「アァ~ンッ!ゴォラァ~アッ!」と言いながら『ガンをトバした』……ものの相手の中学生達のが身体が大きいのでゴク!と音を立てて唾を飲み込んだ。
「…………何ンかチビ臭いのが一匹とヤンキーネェ~ちゃんが怖い顔して『ガン~トバし』てんなァ~イヒヒヒヒヒヒヒヒ~!」
「アァ~ン?何ンだァ~?アハハハハハハハハ~!」と敬太と多一は笑い出した。
「コッラァ~ッ!ぐぞガギ共ォ~!出でごぉいゴォラァ~ッ!」と【チビ】は中に向かいがなり声で罵った!
アァ~ン?ナニィ~!と言いながらテーブルゲーム台から立つ2人だ……。
ジョガァ~ン!と音を立てて宇宙船は爆発だ……。
「婆ァ~!200円!ね~!」と敬太はガラスショーケースの中に勝手に手をいれマイルドセブンを一箱掴みヨーラン学生服上着内側ボケットに入れた。
「アンタ達~タバコなんか吸っちゃダメだよ~!」と【婆ァ~】はいったがすぐに「しょうがないねぇ~!」と未成年がタバコを買うことを【許可】してしまった。
 表に2人が出るなり【チビ】はガナり立てた!
「オ~イ!ゴォッラァ~!お前等ァ~!ぞの【パッソーラ】どうじだァ~?パチッて来だンだろうがァ~!アァ~ン?」
 すっかり大人の身体の2人から見るとチビな【チビ】を見下ろしながらニヤニヤ笑う2人だ。
「何ンだ?このチビ!イヒヒヒヒヒ~!」
「何ンだどゴォォ~ラァ~!年上に向がっでぇ~何ンだ~ぞの口の利ぎ方は~!」
「アンタ達さァ~!それアタシの【パッソーラ】なンだけどさァ~!すっげぇ~!ムカついとんだけどサァ~!」ミナコも言い出した!
「アァ~!そうなんだ~!まァ~ちょお~借りただけデショ!アハハハハハハハハ~!」
「そ!借りただけ!借りただけ!イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ~!」
「何が『借りただけ!』だい!何~言ってやがンだいッ!【直結】なンカしやがッてぇ~ッ!どうしてクレんだヨォ~ッ!」
「うるッせぇなァ~ッ!このクソあまがァ~ッ!返しゃァ~いいンだろォ~!返しゃァ~ッ!おらァ~ッ!」と言いながら【パッソーラ】ミナコに向かって蹴り押し倒した!
キャぁ~ッ!と悲鳴を上げたミナコの足先にガッチシチャ~ン!と音がして【パッソーラ】が倒された!
「危ないなアァ~ッ!今~足に当たるトコだったじゃん!ケガしたらどうしてくれるンだヨ~ッ!謝りなさいよォ~ッ!」
「ぞうだぁ~!でめえ等ァ~ッ!詫びいれろォ~ッ!ごンガキ共がァ~ッ!」と【チビ】だ!
ク!プ!と堪え笑いの敬太と多一だが……ハァ~!と息吐きしながら【チビ】の前に立った。多一は【チビ】の横に立った……。
「謝れぇ~~ゴォッらァ~ッ!」と自分より身長の高い敬太に顎を上げてガナリ立てる【チビ】だ!
「謝りゃいいンでしょ~謝りゃ~!」と敬太は多一に目交ぜした。多一も目交ぜを返した。
「ごめん~なさァ~いッ!」と言いながら『叩いて下さい!』と言わんばかりに突きだしている【チビ】の顔の鼻っ柱に敬太は【チョーパンヘッドバット】頭突きを喰らわした!
ゴガン!「ハァヌグゥ~ッ!」と呻いて上体を丸め血を吹き出した鼻を押さえる【チビ】に多一は追撃だ!
グズゥン!と鈍い音がして多一の膝蹴りが【チビ】大腿骨にメリ込んだ!
「オバガァ~ッ!」と更に呻いてズダァン!と大きな音を立てて道路に倒れた【チビ】だ!
「ッ?……」ミナコは驚き後じさった。
おら!おら!おら!おら!おら!~と路面に倒れた【チビ】の腹に何発も蹴りを入れた!腹を蹴られて【海老】の様に身体を丸める【チビ】だ……。
イヒ!イヒ!イヒ!イヒ!イヒ!と気味悪い笑い声を上げながら今度は多一が【チビ】の背中を何発も蹴り小突く!背中を蹴り小突かれて、今度は【海老反り】になる【チビ】だ!
おら!おら!おら!おら!おら~ッ!と更に今度は敬太に交代だ!
イヒ!イヒ!イヒ!イヒ!イヒ!イヒヒヒヒ~!と更にまた【ダチ】に交代だ!
敬太と多一はしばらく【腹&背中蹴り】を繰り返した!
ウヘェヘェェ~ン!と泣き出した【チビ】だ!
「アンタ達さァ~ッ!もう~その辺にしときなヨ~!ケガさせたら大変だヨ~!止めてあげなよォ~!」と【婆ァ~】は言った……。
「…………まァ~【婆ァ~】の頼みだしなァ~!この辺にしとくかァ~!アハハハハハハハハ~!」
「そうだなアァ~!……イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ~!」
ウヘェヘェェ~ン!エヘェエエエエェ~ン!と泣いている【チビ】を見ながら敬太は気付いた!
「あれ?あのヤンキーネェ~ちゃんは?」敬太は言った。
「あれ?あのアマ~何処に行きやがった~?」多一が言った……。
 その時だった!
ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!とオートバイの改造マフラーのけたたましい排気音の群れが近づくのが分かった数十m離れた十字路のブロック塀の陰からミナコが現れた!【婆ァ~屋】の方を指差している。
「あいつ等ァだよォ~!」と叫んだ!……と思えば凄まじい光景が目に飛び込んできた!
ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!と耳をつんざく改造マフラー排気音を轟かせ【2人乗り暴走族オートバイ】6台が現れた!
ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!ボォォォボボボボボボォ~!ワワワン!ワワワン!ワワワン!
スパァ~ン!とガソリン爆発音だ!

♪パァパァラァ~♪パァラァ~♪パァラァ~♪パァラァ~♪パァ~♪パァ~ラァ~♪……暴走族ラッパバイクコール音&

【♪ゴッドファーザーのテーマ曲】だ……!
 敬太と多一は顔から血の気が引いて青ざめ、身動きが取れなくなり、その場に立ち尽くした……。



第12話に続く……



岡谷柚奈カバー『別の人の彼女になったよ』wacci



さユり『十億年』



(*´-`)☝️今回の文化祭動画投稿は『社会人の文化祭的音楽教室』
リモート音楽教室『音家族』

日本全国の楽器演奏を始めた方~あるいは『バンドがやりたい!』という方達がが~リモート音楽教室『音家族』でレッスンが受けられ、セッション((゚_゚)イッショニヤルトイウコトカ…)もある!
そして~2ヶ月に一度(現在)『対バン発表会ライブ』を行います❗
観客はメンバーとその知人友達という~
純粋に『バンドがやりたい❗』『ライブをやりたい❗』『観客の前でハジけたい❗』という方達が集う~
……という素敵なリモート音楽教室です❗
     ( ;`Д´)🎸ォ~❗~イエ~イ❗🥁🛢️(゚∀゚)🎹(゜゜)ノ゜(*´-`)🎺
ヽ(・∀・)ノ\(^_^)/( v^-゜)♪(*´∇`)ノ(*´▽`)(*´▽`)v(^^)/(^O^)(゚∀゚)(゚∀゚*)(゚∀゚*)(*゚∀゚)(゚_゚)(⌒0⌒)/~~ヘ(^_^)φ(゜゜)ノ゜( ゚∀゚)つ♪(´ε`*)ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ♪( ´∀`)人(´∀` )♪(・∀・)人(・∀・)(○´∀`人´∀`○)(〃´ー`人´ー`〃)