久々にディクシット(Dixit)を遊んだらめちゃくちゃ面白かった!!
でもそういえばこのゲームについてまだ記事にしてなかった……かな?ってことで、今回はディクシットについて。
個人の勝ちより、プレイの価値を!
ディクシットは得点を競うゲームなので勝利を目指すことは大事です。
しかし単純に勝ちを目指すとなると、伝わる人間にしか伝わらない表現(例えば特定のキャラクターや共通の趣味等)を使うのが正攻法になります。
…そんなクソゲーおもろいか?
言ってしまえば話題の合わない仲間ハズレを炙り出すわけですから疎外感を感じたプレイヤーはただ辛いだけだし、それを見てる方も辛いっていう……。
共感や感性の差異を楽しむためのゲームで露骨な仲間外れ行為はよくないですね。
そんなゲームに勝っても後味悪いだけで何も楽しくない。
やっぱりこの手のゲームは勝っても負けても全員の満足度が高くなるプレイングをすべきだと思います。
なんなら全員を楽しませ、最もインパクトを与えたプレイヤーこそ真の勝者と呼ぶに相応しいでしょう。
ってことで今回は、どんな題名にすればディクシットをカオスなバカゲーにすることができるか?についてを考察していきたいと思います。
ディクシットの楽しい要素
ディクシットが面白いと感じる要素は概ね以下の4点に分けられます。
①自分のカードの題名に共感を得られるか否か。
②自分の題名を相手がどのように解釈してくれるか。
③他プレイヤーの題名を手札のカードでどうやって乗っ取れるか。
④全プレイヤーの心理を読み取り、誰がどのカードをだしたのか当てる。
ここで注目したいのは①③④は自分が主体となって悩む(楽しむ)場面ですが、②では相手を悩ませる(楽しませる)ことを前提としています。
ってことは「②自分の題名を相手がどのように解釈してカードを選ぶか」を中心にすえて題名をつければ、より全員が楽しめる環境になるわけです。
具体的には「相手に複数の解釈を与えられない題名」または「相手が知らない(理解できない)ワードの題名」だと、自分以外には響かないプレイングになってしまうってことですね。
人を選ぶワードは控えよう
伝わる人には面白い題材でも、それを知らないプレイヤーがいる状態で続けてしまうと白けてしまうことがあります。
つまりそのワードを知らないプレイヤーが1人でもいれば題材に使えないってことです。
主に
▪知識ありきの題
▪専門用語の使用
▪主題歌を歌う
とかかな…。つまりバカと無知には優しくしろ、オタクを甘やかすなって感じですかね……うーんモヤる。
▪知識ありきの題
題名「あいきこつりつ」
って言われてもわかんないですよね。
僕もわかりません。
ただ「哀毀骨立」って四字熟語を知ってる人が1人いれば良いわけですから、出題者有利です。仮に全員がわからなくても20~30%の運で得点引とれますしね。
他にも「erosion」「黒田清隆」「ペンタン」「1/3sh」のようにちょっと勉強してればわかるような単語でも、頭に?の浮かんでる人の方が圧倒的に多いのが現実です……。
でもまぁこれ系のお題、ちゃんと学んで認知している間柄でやる分にはめちゃくちゃ面白いんですよねー。
例えば偉人縛りとか、都道府県縛りとか。
この手の連想ゲームは知識に対する理解が深く、解像度が高いほど盛り上がりますが、単純に場と相手を選ぶってことで。
▪専門用語の使用
同じ業種や趣味仲間にしか伝わらない用語の内、全く想像できないワードは最悪ですね。
全国的に通じる「ネコシャ(手押し一輪車)」「ビーバー(草刈り機)」あたりはまだ何かしら想像できますが、「LSD」「SLD」みたいなのは界隈では常識でもやっぱり全体の認知度は低いですし、用語を知らないとどうにもならないです。
方言も同様ですね。
「げんのめ(拳骨)」「じょっぱ(サンダル)」「じごんす(尻穴)」とか言われてもわからん。「みん(水or耳or右)」なんて理不尽すぎるし。
教養として方言の違い楽しむ分にはいいけど、ゲームとして通じる相手が限定すぎるのは楽しさ半減ですね。
また「オフサイド」「フランベ」「ステアリング」みたいになんか聞いたことあるかも……?って程度のものも避けたいところ。
やっぱりフワッとしたイメージよりはガシッとイメージをつかんでる方がゲームに没入できると思います。
また専門用語ではなくても「なおエ」「ドゥワァ1700」のようなネットミーム、「この味は!…ウソをついてる『味』だぜ」「ティロフィナーレ」のようなアニメ等の名セリフや技名は、わかる人には面白い題材だけどわからん人には意味不明なので、全員が知らないならば避けたいところですね。身内でやる分にはまあ…っていう。
でもやっぱり、これも全員がそれを知っている環境であれば面白いんですけどねー…。
▪主題歌を歌う
これが地味に厄介かも………。
歌詞から読み取るのか、作品から読み取るのか、アーティストから読み取るのか、選択肢自体は多いもののそれぞれの細部を知らないゆえに結局浅い共通認識に落ち着いてしまうという………。
映画やドラマのタイトル等もここに同様な感じがします。
意表はつけるけど、意外性はつけないんですよねー……。
場を盛り上げる題名をつけるコツ
ディクシットにおいて、場を盛り上げる題名をつけるコツは実は結構簡単です。
それは題名を決める際にカードの絵を参照しないことです。
言い換えれば「先に題名を決めてからそれに近いカードを選ぶ」です。
つまり常に騙す側としてプレイしてるようなもんですね。
なぜかというと、カードの絵を見て考えるとただの論理▪推理ゲーになるんですよ。
多くの場合、絵からの思いつきで題名を決めるとなると、絵の中に明白な根拠を作ることになります。
しかし他プレイヤーは騙すためのカードを"それっぽい"という理由で手札から選ぶだけなので、その根拠の有無がカードを場に並べた時に露骨にでてしまうんですね。
すると絵の細部やニュアンスに注目すればよくなるため、人の持つ想像力や発想力があまり働かなくなります。
だからこそ、概ねどんな絵につけてもあり得そうな汎用性の高い題名をつける方が悩ましく(面白く)なり、そのためには絵の記載物に固執しないことが大切となります。
とはいえ、全く絵に当てはまらない題名をつけても面白くはないので、多少なり整合性はとらないといけませんが。
要は絵の内容や細部に思考が引っ張られなければOKなのです。
……じゃあ何をヒントに題名を決めればいいのか?
簡単なのは以下方法ですね。
▪日常で言いそうな独り言、セリフ
▪ナレーション、キャッチコピー
▪あるあるネタ、レッテル貼り
▪細かすぎる謎シチュエーション
こういったよくあるテンプレートを用いるのが簡単ですね。勿論自分で考えてもいいですし、芸人のネタをパクってもOK。
んじゃ、いくつか例えを並べてみます。
日常で言いそうな独り言、セリフ
カードの絵のキャラクターにセリフをつけてそれを題名にします。
セリフは場面を選ばない、汎用性のある日常的なのが良さげです。特に独り言系はどんな場面でもぶち抜けるので強いですね。
例えば
「そういえば洗剤買って帰らないとかー」
ナレーション、キャッチコピー
ナレーションの場合は絵の解説ではなく、もしも(if)をつけ足すのが簡単ながら狙いをはずしやすいです。
あるあるネタ、レッテル貼り
細かすぎる謎シチュエーション
単純に他プレイヤーの想像力に全振りする暴挙です。○○の時の心境とか、●●の時の頭の中とか。
でも結構この手の題名の方が答え合わせする時に楽しいんですよね。
って感じで、今回はディクシットに関して紹介してみました。
お題を決めるのは人によっては結構難しいみたいで、往々にして悩んでる場面に出会します。
そして悩めば悩むほど目の前の情報にのみ注目してしまうので、どつぼにはまっちゃうんですよね。
でもイメージってもっと自由なものだし、多少強引で理不尽でもいいと思います。
例えば今回あげた例えの題名、他の絵につけてもさほど違和感ないんですよねー。
んでこうやって他者のイメージに触れて新たな見方に気づけたり発想の転換ができるようになれば、もっとこのゲームを楽しめます。
ちなみにディクシットは拡張がアホほどでてるので、気になる方はどうぞ。
あと答は左から2番目でした。他のが強かった。