いよいよ令和2年の折り返し地点に入りましたね。今月も皆様どうぞよろしくお願いいたします。
今回は古さが顕著だった東武特急のイメージを一新した「スペーシア」、私の地元路線「西武池袋線」などで活躍している西武6000系、近鉄で初となるVVVFインバータ車6400系、近鉄ACEの狭軌版16400系など今日に纏わる鉄道出来事を紹介させていただきます。
ネタが多いため内容を詰め込み気味で少々長くなりますアセアセお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

【JR北海道733系】
2012年6月11日に、JR札沼線で733系0番台の営業運転が開始しました。(写真は3000番台)
札沼線(桑園~北海道医療大学駅間)電化開業に伴う、札幌都市圏の輸送力増強を図るため、731系(上写真)をベースにステンレス車両733系が製造されました。
2016年3月26日の北海道新幹線(新青森~新函館北斗)開業に伴い、函館本線 函館駅~新函館北斗駅間で新設した、新幹線アクセス列車「はこだてライナー」用に733系1000番台が投入されました。

【東武鉄道 特急スペーシア100系】
1990年6月1日に、東武鉄道の新型特急車両100系「スペーシア」の運行が開始しました。
6両編成9本54両が製造された100系は、一般公募で「スぺーシア」の愛称が与えられ、日光・鬼怒川方面の有料特急「けごん」・「きぬ」の運用に充当、2006年にはJR新宿駅への乗り入れを開始し「スペーシアきぬがわ」にも使用されるようになりました。

制御装置は有料特急としては初めてGTO素子を使用したVVVFインバータ制御を採用、車内はJRのグリーン車に匹敵する一般座席と、当時の私鉄で初となった個室を備えています。
デビューした翌年の1991年には従来の特急車両1720系「デラックスロマンスカー」を全車置き換えました
2011年12月から車内のリニューアルと4種類の新塗装への変更が開始
東京スカイツリーのライトアップデザイン「雅」をイメージした江戸紫の塗装
「粋」をイメージした隅田川の水をモチーフとした淡いブルーの塗装
日光線・鬼怒川線優等列車のイメージカラーであるサニーコーラルオレンジの塗装
2015年4月18日から「日光詣スペーシア」が運転を開始、2015年の日光東照宮400年式年大祭と翌年の日光山開山1250年を記念したもので、日光二社一寺の建造物に使用される荘厳な金色を基調に、黒と朱色のラインを配した「金スペ」とも呼ばれています。

【西武鉄道6000系】
1992年6月1日に、西武鉄道6000系の営業運転が開始しました。
今までの黄色い電車というイメージを変えた6000系は、地下鉄有楽町線への乗り入れを目的に、10両編成25本250両を製造、1996年から製造された車両は、アルミ製車体に変更し、より一層の軽量化を実現しています。
西武線といえば黄色い車体に銀色のドアの電車というイメージが強い
副都心線乗り入れに対応していない6000系2本は西武新宿線の運用に限定されている
顔が白い「バカ殿」風の6000系は、西武池袋線のほか、東京メトロ有楽町線・副都心線・東急東横線への直通運転に使用されています。
2015年4月から2016年4月まで、西武池袋線の開業100周年を記念して、黄色の6000系が登場し東急東横線などにも乗り入れました。

【箱根登山鉄道】
1919年6月1日に、箱根登山鉄道線 箱根湯本駅~強羅駅間が開業しました。  
箱根湯本駅~小涌谷駅の間は、最大勾配80 ‰(パーミル※1000m進むと80m上る計算)という急勾配を大平台駅・出山信号所・上大平台信号所の3ヶ所で行い、一般的な電車より4~5mほど短い車両がゆっくり登る山岳路線で、開通に向けた工事では自然景観を損なわない条件のもと、温泉脈などを避ける遠回りルートに変更するなど難工事だったそうです。
1935年10月1日には、小田原駅~箱根湯本駅間が開業、1950年8月1日に小田原駅~箱根湯本駅間への小田急電鉄の列車乗り入れを始めた事によって観光客が3割以上増えたそうです。 
(新宿~箱根湯本を結ぶ小田急ロマンスカー)
小田原駅から座席に余裕があれば、ホームで駅員さんが販売する特急券を購入(200円)して、1駅だけロマンスカーの旅が楽しめますキラキラ
運が良ければ前面展望が楽しめますキラキラ
入生田駅と箱根湯本駅の間は、登山電車と小田急線などの車両が往来するため、標準軌の1,435mm・狭軌の1,067mmという異なる線路幅になるため、片側のレールを共用する三線軌条になっています。(写真は青函トンネル記念館で展示している三線軌条)
 関東大震災をはじめ度重なる自然災害による土砂災害などに悩まされてきた箱根登山電車、去年の台風19号の影響で線路や鉄橋が流されたため、不通区間の箱根湯本~強羅間で復旧工事が進められ今年7月下旬に運転再開予定です。
注意5月28日時点の情報です

【大阪高速鉄道 大阪モノレール線】
1990年6月1日に、大阪高速鉄道 大阪モノレール線 千里中央駅~南茨木駅間が開業しました。
大阪モノレール線は、大阪府豊中市の大阪空港駅から門真市の門真市駅を結ぶ14駅21.2Kmの跨座式モノレールで、大阪北部のニュータウン「千里中央」から、大阪国際空港(伊丹空港)や万博記念公園などへのアクセスに便利な路線です。
1997年8月22日に、南茨木駅~門真市駅間が開業し、日本最長のモノレールとなりました。
今後は門真市~瓜生堂までの8.9Kmを延伸させ、2029年度の開業を目指しています。

【近畿日本鉄道6400系】
1986年6月1日に、近鉄南大阪線初のVVVFインバータ制御車6400系の営業運転が開始しました。
1984年にGTOサイリスタ素子を近鉄で初めて搭載したVVVFインバータ制御の1420系が、大阪線で長期的な試験運用を行った結果を6400系製造に反映させました。なお6400系のワンマン仕様車は6432系に分類されます。
1993年に投入された4両編成は6620系と区分されています(写真は6419系)

【近畿日本鉄道16400系】
1996年6月1日に、近鉄の特急車両16400系の営業運転が開始しました。
16400系は、近鉄の新たな汎用特急車両22000系(上写真左 / 新塗装)を狭軌仕様にした特急車両で、ボルスタレス台車の採用、滑走防止装置の採用など、新機軸が盛り込まれ高速運転性能が向上、機器の故障に対応するためインバータ装置1基で主電動機2基ずつを制御できる構成とし、片方の回路が故障しても走行可能なようになっています。
16400系によって置き換えられた16000系は大井川鐵道に譲渡し、普通列車の運用に充当されている

近鉄では初となるIGBT素子VVVFインバータを採用した16400系は、2両編成2本が製造され、南大阪線・吉野線で活躍していた在来車16000系2本を置き換えましたが、以降の増備は16600系に移行しました。
16600系

今日はこれらの車両に纏わる日でした。

デビューから30周年を迎えたスペーシア、あと2年で30周年となる西武6000系に置き換えの話は今のところありませんが、長く活躍して欲しいと思います。
黄色い電車のイメージを一新した6000系が黄色になった時は驚きましたねガーン今となっては懐かしい思い出です。
箱根登山電車の運転再開が、今年7月下旬に前倒しされたニュースは大変嬉しい事ですが、これ以上自然災害による被害を受けないように心から願うばかりです。
今回の記事で内容を詰め込み過ぎて、大変失礼いたしました。お付き合いいただき感謝申し上げます。(写真は私本人です)

今月も皆様にとって素敵な1ヶ月となります様に、心からお祈り申し上げますキラキラ

今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

鉄道コム