エイプリルフールである4月1日は、戦後初の日本国産旅客機YS-11の国内初就航(東京 - 徳島 - 高知)や1987年4月1日の国鉄分割民営化によるJRグループ7社の発足など様々な出来事がありました。
戦後初の日本国産旅客機YS-11
JR東日本発足7日前からカウントダウン方式で流れた、後藤久美子さん出演の国鉄CMは記憶に残る内容でした。

今回はJR発足以外にあった鉄道関連の出来事のほか、土佐くろしお鉄道や松浦鉄道への転換など一部を割愛させていただきます。

【JRバス分離・子会社化など】
1987年4月1日の国鉄分割民営化に伴い、北海道をはじめ全国の国鉄バスをJR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州に移管しました。JR直営のバス事業としてスタート。(写真は中国JRバス)
JRバス東北
JRバス関東
JR東海バス
1988年4月1日には、JRバス東北・JRバス関東・JR東海バス・西日本JRバス(上写真)・中国JRバスがJR東日本・JR東海・JR西日本から分離
2000年4月1日にジェイ・アール北海道バスがJR北海道から分離(北海道だけJRロゴ不使用)
2001年7月1日にJR九州バス、2004年4月1日にJR四国バス(上写真)が、それぞれJR各社から分離・子会社化され、現在のJRバスは全てJRの子会社となりました。(JR九州バスのみ未撮影)

【由利高原鉄道YR-3000形】
2012年4月1日に、由利高原鉄道YR-3000形の営業運転が開始しました。

開業時から活躍していたYR-1500形を置き換えるため、松浦鉄道MR-600形をベースに、バリアフリー対応のトイレ設置、着脱式イベントテーブル、バリアフリー設備の見直し、寒冷地対策でヒータ設備の追加、前灯の追加など施した由利高原鉄道YR-3000形が、2012年から2014年にかけて合計3両が製造されました。

【福島交通1000系】
2017年4月1日に、福島交通飯山線で1000系の営業運転が開始しました。(写真は甲種輸送の様子)
老朽化した福島交通7000系(上写真)を置き換えるため、東急電鉄から譲り受けた1000系中間車両を先頭車に改造した車両で、福島交通で初めてVVVFインバータ制御方式が採用され、消費電力の削減や省エネ化を図っています。

【北陸本線】
1913年4月1日に、北陸本線 青海駅~糸魚川駅間が開業し、米原駅~直江津駅間が全線開通、353.8Kmの路線に発展しました。
2015年3月14日の北陸新幹線 長野駅~金沢駅間延伸開業に伴い、3月13日に特急「はくたか」「北越」・臨時特急「トワイライトエクスプレス」が廃止、金沢駅~直江津駅間 (177.2 km) を廃止し、金沢駅~倶利伽羅駅間が「IRいしかわ鉄道」に移管され、倶利伽羅駅~市振駅間が「あいの風とやま鉄道」に移管、市振駅~直江津駅間が「えちごトキめき鉄道」に移管され現在に至ります。
特急「北越」をはじめ北陸特急が相次いで廃止に・・・

【わたらせ渓谷鐵道トロッコわっしー】
2012年4月1日に、わたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車「トロッコわっしー号」の営業運転が開始しました。
自走式トロッコ車両WKT-550形は、2011年に導入したWKT-500形をベースに、着脱式の従来車より大型化された窓を備え、車内には木製のボックスシートが備えられています。
わたらせ渓谷鐵道 WKT-500形

【JR南武線209系】
1993年4月1日に、JR南武線209系の営業運転が開始しました。
南武線では209系が合計5本在籍していましたが、2017年3月にJR中央線・青梅線・五日市線で活躍していたE233系が転属となり、最後の209系ナハ53編成が撤退しました。

【小田急電鉄 小田原線】
1927年4月1日に、小田原急行鉄道(現在の小田急電鉄)新宿駅~小田原駅(現・小田急小田原線)が開業しました。
47駅82.5kmの路線「小田急小田原線」は、1950年8月1日に箱根登山鉄道鉄道線箱根湯本駅までの直通運転を開始、箱根へのアクセスに便利な現在の小田急線へ発展。

【東京メトロ】
2004年4月1日に、帝都高速度交通営団が民営化され、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)となりました。
地下鉄銀座線 浅草駅~新橋駅間を建設した「東京地下鉄道」と新橋駅~渋谷駅間を建設した「東京高速鉄道」の2社によって経営権争奪戦が勃発、敵対的買収を仕掛けるなど大きな社会問題となり、見かねた政府が1941年に、東京市(現在の東京都)と両2社から地下鉄免許を取り上げ、国主導の特殊法人「帝都高速度交通営団」を発足させ運営など継承。
小泉純一郎首相が打ち出した構造改革の一環として「帝都高速度交通営団」は「東京地下鉄」となり、営団地下鉄8路線が東京メトロに継承されました。

【京浜急行1500形】
1985年4月1日に、京浜急行1500形の営業運転が開始しました。
京急1500形は老朽化した1000形の置き換えを目的に、都営地下鉄 浅草線・京成電鉄・北総鉄道への乗り入れ車両として、1985年から1993年にかけて166両製造された車両です。

【都営地下鉄E5000形電気機関車】
2006年4月1日に、都営地下鉄大江戸線の車両牽引などで使用されるE5000形電気機関車が導入されました。(上写真左側)

【伊豆急行8000系】
2005年4月1日に、東急電鉄から譲り受けた8000系が伊豆急行8000系として営業運転を開始しました。
観光車両としての役割も果たしている8000系は、導入前に車端部を除き海側の座席をクロスシートに交換したほか、トイレの設置や車椅子スペースの設置も行われました。

【養老鉄道600系】
2014年4月1日に、養老鉄道600系の営業運転が開始しました。
近畿日本鉄道から譲り受けた、名古屋線1600系・1800系、南大阪線6000系・6020系などを改造し、狭軌仕様(線路幅1,067mm)にしたワンマン運転対応の車両です。
今後は東急電鉄から譲り受けた7700系の導入により、31両中15両が廃車になる予定です。

【播但線】
1906年4月1日に、山陽鉄道が現在のJR播但線 新井駅~和田山駅間を開業させ全線開通となりました。
播但線(ばんたんせん)は、兵庫県姫路市の姫路駅から兵庫県朝来市の和田山駅を結ぶ18駅65.7 kmのJR西日本の路線です。
和田山駅の駅弁注意但し屋外で食べてると鳶さんに狙われるのでご注意!
近代化遺産に指定されている「和田山駅機関庫」は、1912年から1991年まで使用され写真左側には給水塔も残されています
のどかな田園風景が広がる播州路を播但線は走ります
姫路駅から寺前駅までは電化され103系3500番台が担当している
寺前駅から和田山駅は非電化区間となっており、運が良ければ観光車両「天空の城 竹田城跡号」が運用に充当されている

【JR四国113系】
2000年4月1日に、JR四国113系の営業運転が開始しました。
1999年に113系4両編成3本12両と部品取り用の3両が、JR東日本から譲渡され(東海道線で使用していた113系、写真は房総地区用113系)、JR西日本の体質改善40Nリニューアル工事に準じた改造を実施、転換クロスシートへの交換をはじめ、内外装のリニューアルや補助電源装置の静止形インバータ化などの更新が行われました。
3色あった113系は、2019年3月ダイヤ改正をもって運転終了、これによってJR四国は、JRグループで初めて営業用電車全てがVVVFインバータ制御となりました。

JRが誕生した4月1日も様々な出来事がありました。私が撮り鉄を始めたのが民営化1年後の1988年5月・・・今思えば国鉄時代にも撮影しておけば良かったと悔やまれますぐすん
国鉄民営化から33年、月日の流れは早いですね。(写真は2017年の30周年記念ヘッドマーク)

今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

鉄道コム