休みのたびに、わたしは息子のサッカーを応援するためにピッチへと向かっていました。いや、この時は、一日中、頭の中は息子のサッカー一色でした。
柵越しに手に汗を握りながら息子のプレーを見守る時間は、親としての喜びであり、同時に多くの葛藤が生まれる時間でもありました。
- 「なぜあそこでパスを出さないのか」
- 「そこは前に運ぶべきだろう」
- 「もっと周りを見て動けばいいのに」
そんな言葉が喉まで出かかり、押し殺すのにいつも必死でした。
しかし、ある日を境にわたしの見方は一変しました。それは、アドラー心理学に出会ったときです。
古本屋で見つけた赤い表紙の『幸せになる勇気』。この書を手に取り、読み進めました。そして、その前作である『嫌われる勇気』も購入し、一気に読破しました。
アドラー心理学が説く「課題の分離」や「共同体感覚」といった理念を学んでいくうちに、わたしは気づきました。サッカーというスポーツは、まさにアドラーが説いた「幸せに生きるための真理」が凝縮された、人生の縮図そのものだったのです。
ピッチの上で、息子は常に決断を迫られています。
- 誰のせいにもできない一瞬の判断(自己決定性)。
- 自分一人では決してゴールまで運べない現実と、仲間への信頼(共同体感覚)。
- そして、ミスを恐れずに次の一歩を踏み出す力(勇気づけ)。
わたしが「もっとこうしろ」と強いることは、息子の課題を奪い、彼の自律を妨げていただけではないか。そう気づいたとき、わたしのサッカーと息子に対する見方が変わりました。
一人の親として息子のサッカーをサポートする中で得た「気づき」。
サッカーは、単にボールを蹴る技術を競うゲームではありません。それは、自分らしく生きる勇気を育み、他者と共に生きる喜びを学ぶための、最高の教科書です。
もし今、お子さんの成長に悩んだり、チームの人間関係に壁を感じたりしているなら、一度ピッチを「アドラーのレンズ」で覗いてみてください。そこには、勝利よりもずっと価値のある、人生の宝物が転がっているはずです。
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