キタコ パワードライブキット導入 ~その2 取り付け | 原付JOG(50cc)で旅に出よう!

原付JOG(50cc)で旅に出よう!

YAMAHAスクーター JOGでのキャンプツーリング日記。自分では特別なことをしている意識はないですが、旅で出会った方には大変驚かれます(笑)
キャンプ道具一式を積み12日間の旅をしたこともあります。工夫次第で原付でもロングツーリングを楽しめますよ。

原付のメンテといえば、前後タイヤ交換、オイル交換、プラグ交換、バッテリー交換くらいしかやったことがないので、駆動系を弄るのは今回が初めてです。。

以前クランクケースを開けたことはありますが、クランクケースを閉じる際にガスケットがしっかり嵌っておらず、走行中にVベルトがガスケットを巻込んで煤だらけになるという苦い経験をした ので、今回は慎重にネットで下調べをした。


注意点は以下。
・クラッチスプリングは固いので心してかかること。
・WRには向きがあるので間違えないよう。
・WRにグリスを塗り過ぎない。
・ワンウェイクラッチを嵌めるときは、ギザギザ軸がしっかり見えるまで奥に嵌めること
・Vベルト内側に油をつけない。


ウエイトローラー(WR)の重さ設定によってスクーターの加速や最高速が良くも悪くもなるので、駆動系弄りに慣れている人だと何回かテスト走行するようですが、素人のワタクシにはそれはちょっと無理。。
ネットで情報収集した限りでは、キットに同封されているWR(3.5g×6個)よりも、若干軽くした3.5g×3個、3g×3個が最適なようです。

プーリーホルダー、ユニバーサルホルダー、ドリブンロックレンチ39㎜といった特殊工具と合わせてWR3g×3個も購入しました。


作業しやすいようにバイクを横に寝かせてから作業開始です。

クランクケースを開けると、以前ガスケットを巻込んだ影響か中が真っ黒。Vベルト内側まで煤で汚れていました・・

掃除は後にするとして、まずプーリー側のナットをユニバーサルホルダーで固定しながら外します。
 
 
 次にクラッチ側のフランジナットもユニバーサルホルダーで固定して外そうと試みるが、数回失敗してナットが舐めそうになる。これはマズイと、クレ556をナットにスプレーして、ユニバーサルホルダーからプーリーホルダーに代えてナットを慎重に回す。
うん、プーリーホルダーを使った方が作業は簡単だ。
※次回からはプーリーホルダーで作業をすること。

因みにクラッチ側もプーリー側もナットは相当きつく締めてあった。
以前ギアオイルのドランボルトをねじ切ってしまった経験があるが、今回はトルクは気にせず思い切りきつく締めて問題ないだろう・・(笑)


さて、ここでドリブンロック レンチ39㎜の登場。
この39㎜のナットを全て外すと、中からセンタースプリングが勢いよく飛び出てくるので、先ずはクランクケースに入れたまま↓のようにして軽く緩めようとした。

   
しかし、 左手でユニバーサルホルダーを抑えながら、右手でドリブンロックレンチを回す芸当などできる訳がない・・ (苦笑) ←素人丸出し。。

クラッチパーツをクランクケースから外して、両足で固定しながらドリブンロックレンチをハンマーで打つと簡単に39㎜ナットが緩んだ。


これで、すべてのパーツが分解されたので、無くさないように並べてみる。
各パーツ煤で相当汚れていました。
 <上がプーリー側パーツ、下がクラッチ側パーツ>

プーリーには、Vベルトが滑った黒い跡がついているのでどこまで移動したのかがわかります(↓)

 
ランププレート(右)はWRの転がった跡がしっかりついていました。
WRはグリスが塗ってあるのか無いのかわからないレベルだったので、もしかしたらグリスを塗っていなかったのかもしれません。



WRを交換する前に、先ずは最大の難所、クラッチスプリングの交換作業に入る。

要らない古いスプリングは、コイル部分にマイナスドライバーを差し入れてグイッと広げれば簡単に取り外れた。
  <マイナスドライバーでコイルを広げて取り外した旧スプリング>
  
ここから問題の強化スプリングの取り付けだ。
(ネットでも苦労したとのコメントが多かった)

 マイナスドライバーでコイルを広げる方法はスプリングがダメになるので使えない。
スプリングの片方を穴に入れてから、マイナスドライバーでもう片方を押し広げたがまったくダメ。 ラジオペンチで押し広げてもダメ。
とても穴まで届くレベルまで押し広げることができない。

疲れたのでここで一休み(笑)・・

先がフックになったものがあればいいが、そんな道具は持っていない。
こういう場合は腕力の問題というよりテクニックの問題なのだ。

何かテクがあるはずだと、ネットで検索。
すると、ありましたよ!
細いマイナスドライバーの先端を穴にひっかけて、テコの原理を使うようです。
メガネレンチでやってると明日になっちゃうよという親切な忠告まで。。(笑)

炭水化物でエネルギー補充してから、再度挑戦。
小型マイナスドライバーの先端を穴にひかっけて、テコの原理で上に押し上げると・・・

    
 
おおっ! あんなに固かった強化スプリングがいとも簡単に広がるじゃありませんか!
穴めがけてスプリングをスライドさせ降ろしていくと、完全には穴に入らず、先端が穴にひっかかった状態になります。

ここからマイナスドライバーで引っ張って押し込もう何回か試みましたが、スプリングの閉じる力の方が強いので元の状態に戻ってしまいます・・・

そこで、ちょっと荒業ですがハンマーで軽く叩いてみると・・・、ちゃんと穴にはまりました。

残る2か所も同じようにして、穴に嵌める。
3つとも5分もかからず完了。
休憩前にあんなに苦労していたのがウソのようです。 
ネットで何でも調べられる便利な時代になったものです・・・笑



さて、ここからプーリーやWRの交換作業です。
まずは、新旧パーツを比較してみます(↓)。
 <プーリー、ドライブファイスとも左が旧、右が新>
 

キタコの新プーリーは純正より大きいとのコメントがありましたが、プーリー・ドライブフェイスとも同じサイズに見えました。
新ドライブフェイスにはユニバーサルホルダーで固定する穴が無いようですので、プーリーホルダーで固定してナットを絞めることにしましょう・・
  
  
  
左がパワードライブキット同封のWR3.5g×6個、右が別途購入の3g×3個。

WRにグリスを少し塗ってから、向きを間違えないようにして3.5g×3、3g×3をセットします。

 
パーツクリーナーは持ってないので 、代わりに台所用洗剤でドライブフェイス&スライダを丸洗い。
ドライブフェイスのWR跡がついている部分にも軽くグリスを塗ります。
プーリーボスにグリスを付けるべきかはネットでは賛否両論だったので、つけないことにしました。

ドライブベルトも純正から、キタコ製の強化ベルトに変更します(↓)
 

汚れていたクランクケース内を台所用洗剤をつけた布で掃除してから、新パーツの取り付けです。

初めてなので勝手がよくわからず、クラッチパーツを全て取り付けた↓状態からVベルトを嵌めようとした・・・・

 <誤り図。この状態からじゃVベルトは付けられません・・・
  
 
再度クラッチ側ナットを取り外して、クラッチを押し広げてVベルトを奥まで差し込んだ状態にしてからクランクケースに取り付けた。↓

 <クラッチの蓋(クラッチハウジング)をする前にVベルトを装着>

プーリーホルダーで固定しながらクラッチ側ナットを取り付ける。

ドライブフェイスは、ベルトを弛ませた状態で取り付ける(↓)。
  
  
 ドライブフェイスを取り付けた後に、シャフトのギザギザ部分が見えていることを確認(↑)。
これをしないで、ワンウェイクラッチを取り付けて走行すると破損を招く危険があるらしいです。

ドライブフェイスにプーリーホルダーで固定して、ナットできつく締める。
(※後で写真を見て気が付きましたが、キタコの新ドライブフェイスには、純正ドライブフェイスのような「穴」はないですが、ユニバーサルホルダー用の「溝」らしきものがあるのでここにひっかければユニバーサルホルダーも使えるかもしれません。。)


 クランクケースを閉じる際は、ガスケットを中に挟みこまないように慎重に取り付ける。
(この為にバイクを横倒しにしたといっても過言ではない。。)

キックスタートパーツを取り付けて、すべての作業が完了。
作業を初めてから途中休憩も含めて3時間半かかりましたが、初めてのド素人にしては順調と言えるでしょう。。


さて走行テストと、バイクを起こしてエンジンをかけようとすると、キーがONになったままになっていました・・・
ヤバい気がしましたが、不安的中。バッテリーが完全に上がっており、まったく反応しません。。
キックでも駄目。

充電器でバッテリー充電しようとしても、「電圧が低すぎて充電ができません」のエラーメッセージ。
バッテリーは昨年末に買ったばっかりなのに、、(涙)


再度キックスタートを試みようとするも、全くかからず。
後でネット調べてわかったのですが、FIの原付の場合、バッテリーが完全放電してしまうとキックでもエンジンが始動しないようです。

新規バッテリーの購入かと、いきなりテンションダウンですが、ダメもとで再度充電してみると今後はエラーメッセージがでませんでした。。 ラッキー!!

皆さんも愛車のスイッチをONにしたまま放置しないよう、気を付けましょう。笑
(私だけか・・)

充電が終わると、さぁ走行テストです。
加速や最高速、登坂力はどうなっているでしょうか・・。

続く。


キタコ パワードライブキット導入 ~その3 インプレッション
キタコ パワードライブキット導入 ~その1 導入前のノーマルJOG