life is beautiful ~娘とPHPVと私~ -4ページ目

PHPVと診断されるまで⑤

~PHPVと診断されるまで④の続きです~


そしてすぐにまた診察室に呼ばれました。
先生が紹介先の病院に電話で今回の症状などの説明のあと予約の日時の確認の為そのまま私に電話が引き継がれました。

始めに伝えられた予約日は1週間先でしたが担当の先生に確認していただいた所、2日後に予約を取ることができました。
電話を切ったあと先生からもう一度目についてのお話を聞きました。
病名は断言できないが先生からしても娘の症状は珍しいとの事。
最後に先生からこういった症状を見るのはほとんど無いので落ち着いたらでいいので、またこちらに来て話を聞かせて下さい、勉強したいです!と声を掛けられました。

この日、他の患者さんを待たせてまで全て娘を優先させていただいて感謝の気持ちと申し訳無い気持ちでいっぱいでした。

そして2日後、紹介先の東京国立がんセンターに行きました。

定期検診

昨日は娘の定期検診でした。

今回は病院までは電車で行きました。
しかし朝から台風接近のニュースばかりで無事に行けるか心配でしたが、なんとか行って帰ってこられました。

今回の検査では左目の瞳の写真を撮りましょうと言われましたが、いざ娘の左目に器具を装着して写真を撮ろうとしましたが、娘の瞳がずっと横を向いてしまっていて撮ることが出来ませんでした。
しばらく頑張ってみましたがやっぱり無理でした…

先生もこうなる事は想定内だったらしく『しょうがない!次の検査の時だね』と言っていました。

次の検査の時に今回の左目状態と比較出来るから出来れば撮りたかったなぁ~
でも検査中大泣きしながらも頑張った娘。
本当に頑張った!
次頑張ろうね!

その他の検査では、前回の検査結果とほぼ変わり無しでした。
先生に気になっていた娘の目の大きさが右と左で左右差が出てきている事や今後の義眼の事など、その他気になっていた事を聞く事が出来ました。
義眼については先生からいくつかの義眼屋さんを紹介していただいたので今度相談に行ってこようと思います。

待合室で一緒だった男の子のお母さんから義眼の事などお話を聞く事が出来て、先生から聞く義眼のお話とはまた違った視点から義眼の事を知る事が出来ました。
同じ母親としてこういったお話は本当に貴重だと思いました。
ありがとうございました!

PHPVと診断されるまで④

~PHPVと診断されるまで③の続きです~


次の日、娘を連れて朝イチで眼科に行きました。
朝イチとゆうこともあって待ってる人は1人。

受付を済ませて待合室のソファに座っていると看護師さんが来て検査前に瞳孔を開かせる為の目薬を点眼。
初めての目薬…
そら、嫌がるよね…

点眼してから15分後にまた点眼するとのこと。
これを3セットやりました。

点眼するたびに嫌がる娘…
隣で診察を待ってるオバチャンが娘の点眼を見て『可哀想に』と、顔を小刻みに横に振って見ていられないと言わんばかりの渋い顔…

でもオバチャン、キッチリ最後まで見てたけどね 笑


全ての点眼が終わりいよいよ目の診察。
昨日とは違う奥の診察室に通されました。

薄暗い部屋の中で娘もソワソワ…

簡易ベッドに娘を仰向けに寝かせて動かないようにバスタオルで娘をくるみ、更に看護師さんも簡易ベッドに乗って娘を押さえる。

こうしないと娘の診察出来ないのは承知のうえだけれども、異様な光景でした。

娘は恐怖で激しくキョロキョロ…

看護師さんから『お母さんも隣で一緒にいてあげて下さい』と声を掛けてもらいました。

そして娘の左目に器具を装着。
その瞬間今までにない大泣き…

診察が進むに連れて娘の鳴き声が大泣きから助けを求める悲鳴まじりの鳴き声に変わるのが分かりました…
あんな声、今まで聞いたことない…

当たり前だけれども辛いのは娘。
これをやらないと何も始まらないし、何も分からない。

前の日の夜に寝ずにスマホで娘の目の事を調べていた時に赤ちゃんの目を診察する際のやり方も見て頭に入れてきました。『タオルで巻く』『動かないように押さえる』『泣き叫ぶ』…

分かってはいたけれど目の前であの助けを求めて声を枯らしながらの悲鳴のような鳴き声…正直聞くのが辛すぎました…

診察してくださっている先生を娘から払いのけたいと何度も思いました。

私も娘の声に負けない声で診察中ずっと娘の名前を呼んで、大丈夫だよ!と何度も声をかけました。

娘が動かないように押さえてくれていた看護師さんも診察中ずっと泣き叫ぶ娘に優しく声をかけてました。

左目の診察が終わり一旦休憩。
でもすぐに右目も同じように診察。

右目に器具を装着する際に助手の先生が器具をあまく装着してしまい、それを見た先生が間髪入れずに『この子の為にならない!しっかり装着して!』と声を張っていました。

私も気が引き締まりました。

ようやく診察が終わり、その瞬間娘を押さえていた看護師さんが娘を抱っこしてずっと娘を誉めていました。

私も一気に力が抜けました。

そして違う診察室に移動して先生からお話。
見た限り右目は異常はなさそう。
しかし左目は白く見える。

先生が見る限り、左目に水が溜まっているように見える。そして出血しているようにも見えるとの事。

断言はできないがやはり『網膜芽細胞種』の疑いがあるとの事でした。
珍しい病気で先生も学会などで知っていたが眼科を開院してから今まで症例がないと話していました。

ここの眼科ではこれ以上調べることは出来ないので大きな病院で検査が必要との事。
前日に娘を診察したあとに先生が色々と調べてくださっていたみたいで東京国立ガンセンターを進められました。

先生から『まだ網膜芽細胞種と決まった訳ではないがそう思っておいた方がいい。今、お母さんはこの子(娘)を生かしてあげる事を考えて。私(先生)も自分の子供が同じようになったら嫌だし、すぐに紹介状書くから。今日は患者さん少ない日だから今からやっちゃう』と声を掛けてくれました。

私は一旦、待合室で待つことになりました。