オーディオ機器で常時ではなくハムノイズが出たり出なかったりする場合のチェックポイント。
まず電源の汚染を疑う。
家庭の電源は単線三相式といって、ブレーカーのところで
大電流が流れている同じ極太の金属プレートから各コンセントに
電力を供給しているだけなので、ブレーカーで分かれていても、
200V電源も含めて、電気的には全部繋がっているので、
ノイズの発生原因としては家中の家電製品や電化製品が怪しい。
古い欧米の製品がハムノイズが出やすいのだが、最近製造された
国産機器でもハムが出ることがある。エアコンに使われているインバーターが
経年劣化してきてハムの原因になったり、トイレで使われている
ウォシュレットのモーターが原因だったりということもありました。
エアコンや冷蔵庫やパソコンにノイズフィルター付きタップや
クリーン電源を使ったり、電源にノイズを混入させる機器を排除する。
パワーアンプ本体にクリーン電源を使うと電力供給不足になってハムが発生する
ことがあるので、パワーアンプは壁コンセントから直接電源を取るのが基本である。
電源ケーブルにグラウンドリフターを付けてアースを浮かせる。
電源ケーブルの極性を逆にして差してみる。
ハム発生中に近くの家電の電源をOFFにしていく。
それでもダメなら家中のコンセントを抜いていく。
真空管アンプなら球を一つずつ入念に交換していく。
「ブーン、ジジジ...という」ハムが常時出ている場合は
古い製品の場合は電解コンデンサーの寿命で出ている可能性がある。
日本の電源事情はAC100ボルトをオシロスコープで計測して
見ると判ることだが、非常に悪い状態で本来なら綺麗な正弦波になるところが、
信じられない程汚い波系になることがしばしばである。海外製のアンプの故障原因
がこの電源事情にある事が意外に多いそうである。
ハムノイズとは関係ないが、古いオーディオ機器はRCA端子の
劣化やRCAケーブルの端子部分の摩耗により接触不良が起きて
ノイズの原因になることもある。Amazon Basic の
RCAケーブルは世界一売れているケーブルなので、
どの製品と組み合わせても苦情が出ないように
設計がしっかりしており、センターピンが太くてしっかり接触し、
RCAジャックも価格からは考えられないほど作りが良いので
4.6mを1~2本用意してノイズの原因を潰していきたい際に使用すると良い。
実は修理工房に修理依頼で送られてくるオーディオ機器の1/3は
こうした原因究明の作業が不足しているだけで、故障していないそうである。
トラブルの原因を究明せずに、面倒だからさっさとお金で済ませようとして
修理先に送っても、原因が解決していないのでまた戻ってきてノイズが出るだけです。
真空管アンプの修理依頼品の半分は真空管を自分で交換するだけで直る。
修理を依頼する前によくチェックしてみて欲しい。