WESTREX T454C モノーラルパワーアンプ | 禁断のKRELL

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WESTREX T454C モノーラルパワーアンプ 1956年 アメリカ合衆国

 


 

 

 

 


6L6パラレルプッシュプル推定50w以上、真空管24本使用、モノーラル、電源部独立、
四筐体のWE系大規模アンプ!!WESTREX T454C!Mcintosh 最高峰アンプ

MI-200 を思わせる威容を誇る!業務用シアターアンプなので広い空間で

数千人に聴かせる目的。音を遠くに飛ばす事にプライオリティをおいている。

音に芯があり、音像の輪郭をしっかりと描く WESTREX サウンド。
非常に甘美なトーンだが透明度も高くワイドレンジでクリアーで超ローノイズ。
推定1950年前後のアンプだが105dBの超高効率スピーカーALTEC A5のホーンに耳を近づけても
ノイズがほとんど聴こえてこない。スクリーンが介在する為、シアターサウンド 特有の
かなり強く硬質な音だが、一瞬で夢の世界に連れて行ってくれる絶世の美音。
感情や情感の表現の素晴らしさや見事さに感嘆のため息を連発してしまう。
吐息が震えるほどの感動を覚える。この規模が音にも現れていて、軍事施設を思わせる
堂々たる音の凄みを漂わせる。同時試聴したWE143Bは一瞬で負けてしまう。
「僕は、こっちの方が好き(笑)」 店主Yさんも語るがまったく同感である。物凄い底力と躍動感がある!
歌も歓声も生気に満ち溢れ活き活きとしている!人生最大の感銘を受けたといっても過言ではない。
かなり強い音だが荒っぽさが微塵もない!温度感も高いものあるが、より暖かなWE143Bと比べると
ややクールで透徹した音だと思う。真空管アンプの余韻や響きは強烈で非常に強い。
このアンプもWEトーンを色濃く感じさせる音色で、より暖かく柔らかいWE124と比較すると
映画用アンプの硬質さはある意味で過剰と思えるほど強く、張り倒されるような音の強さを感じる。
些か眩しすぎるかなと思えるほど輝かしい音は、これまで聴いたアンプの中でもっともブライト!
このアンプはあまりにも良かったので、思わず 「似たような音のアンプはないですか?」 と尋ねた。
「Mcintosh MI-200ですか?ちょっと音が違いますね、200はもっと荒々しい音になるので」
「う~ん、Mcintosh MI-75かなあ?」 と仰っていた。当然、洗練度や雑味の無さ、
クオリティなどは現代ハイエンド管球機には及ばない。非常に希少なレアモデルであり
米国在住で長年コンテナ単位で膨大な数のアンティークの輸入を手掛けた店主の方も
「このアンプは僕も始めて、始めて(笑)」 と仰っていた。正直6L6でこれほどの
音を聴かせる機種があるとは!と心底驚かされた。掛け値なしに素晴らしいアンプである。

WESTREX T454Cは日本には一台も入らなかった。Mcintoshのモディフィケーションモデルである。