兵庫県 ALTEC システム Y様宅訪問記 | 禁断のKRELL

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ハイエンドオーディオやヴィンテージオーディオを語っていきます。

 

 

 

兵庫県 神戸市のY様邸にお邪魔しました。ALTEC 817 ダブルウーファーを2セット駆使するシステム。

Gaussユニット搭載システムとALTECのユニット搭載システムです。

 

 

「今度、金田式OTLのパラプッシュの音聴きに行くんです。DAC、プリ、全部金田式」

 

懇意のサービスエンジニア 「アッハッハ!〇〇さん、多分聴いたらブッ飛ぶと思いますよ!

世の中で一番良い音で聴いているのは自作でやってる人達ですからね~!」

 

「なぜかと言うと、いい音を出すための、パーツなどあらゆる制限がないからです」

 

 

 

 

 

 

 

 

試聴はホテル・カリフォルニアから始まって、(全てのお宅に標準装備されているマニア必携盤)

YMO アイアンメイデン チャイコフスキー#1812"オーバーチュア"などを試聴。

 

音に生気と熱気がある!スケール感が凄い!過去最高だ!低音は柔らかいが締まっている、

ボーカルは甘くやさしくエモーショナルだ!

 

 

 

これわ・・・・・・ブッ飛びましたわ( ゚Д゚) サラ・ブライトマン サライ・クイで感涙に咽ぶ!

 

「ALETC&管球」はまさに「アル中」ですね。歌曲、オペラを聴く時の感動的な音を思い起こすと、
思わず目頭に涙がにじむ。暖かく、情感豊かな音色に心酔しましたね!

 

 

 

 

 

 

 


また、Yさんは稀に見るホスピタリティを持つ大変に行き届いた方で、

 

 

『到着予定時間を20~30分程度余裕をもって』 お伝えしたところ、

 

 

駅について電話したら迎えに来て下さると思っていたのですが、

高地の駅が寒いので、コンビニに避難していたのですが、

電話したら数秒後に声かけしてくださった。

 

なんと、寒い中、わざわざ立って待っててくれたのです。
本当に色々と気を使ってくれて、誠心誠意尽くしてくれる方で、そのお人柄に感動しました。
素晴らしい同好の士と出会えたことが一番の収穫だった。決して褒め過ぎではないです。
大変なスピーカー接続の繋ぎ変えも笑顔で一生懸命やってくださって恐縮でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

システム紹介に移ります。



金田式D/AC なんとバッテリー駆動!音質は限りなくアナログレコードに近いというレベルを超えており、
レコードでは出にくかった音さえ鮮明に再現されていると感じた。とにかく分解能が極めて高く、
それが音圧レベルに関係なく維持されている。空気に溶け込んで消えゆくppからffまで分解能が変わらない。

 

 

 

 

 

 

 

 


金田式プリアンプ。バッテリー駆動。しっかりした基音の上に倍音が鮮やかに展開する。
全体的に音色がふくよかで幅広い。強烈なエネルギー感が際立っており前身を包むような音圧が押し寄せる。
低音楽器の再現性に優れる。体がふわりと浮きあげられるような感覚だ。まさに現場でしか聴けない様な超低音だ!

 

 

 

 

 

 

 


「この音はタダ者ではないぞ!」-6dBパッシヴチャンデバ300Hzクロス(電源ケーがない)

 

 

『チャンデバは絶対大切!もう一番大切っ!』

 

『8万のSEコンとスケルトン抵抗を使ってる。市販品ではありえない部品』

 

『デジチャンは音が萎む、劣化する。声の帯域が狭まくなる』

 

思わずその場でエンジニアにTEL!

 

『-6dBパッシヴでしょ音良いに決まってます』

 

と、こちらから言う前に言い当てられる!

 

 

 



 

 

 


『声を聴きたい人はなるべくクロスオーバー周波数を下げたいから、300Hzクロス、

大口径ホーンドライバーでなるべく低い音までカヴァーしたいから』

 

「人間の聴感上敏感な声の帯域にクロスがかからない」

 

1インチドライバーだとダイヤフラムが破損する。

 

ドライバーは当然とてつもない巨大な2インチを使用。

 

 


 

 



低域用パワーアンプの出力管に使われている6C33C。ソ連時代にミグ戦闘機での

亡命事件がありましたが、不確定ながらその機体で使われていたという逸話があります。

見ての通り堂々とした巨大な出力管でこれで聴く低域の太さとマッシヴさには驚いた。
管球OTLの低域とは俄かには信じがたいものがある。
 

 

 

 

 

 

 


金田式OTL 6C33C 低域用で試聴したので完全に素性を理解した訳ではないが、図太い低域、
低音は球らしく柔らかい質感だがタイトでストレートな音、金田式だから色艶は少なめでクリアーで

透明感重視。PPは8Ωだがパラレルプッシュプル8本は4Ω保証!最高の状態に持っていくためには

電源投入後8時間掛かるそうです。

 

 

前段はEF86でMQ36と同じ。テレフンケンはクラシック向け、ムラードはロック向けとのご感想でした。

 

プリドライバー菅のWE404Aは数がたくさんあるので安価な球だそうだ。

 

 

 

 

※これ真空管アンプです(爆)

 

 

 

高域はなんとAVアンプの筐体を使った6C19P金田式OTLで上下はシームレスで繋がり声が突き抜ける。

 

 



 



この重厚な防音二重扉にも度肝を抜かれました。建築費用は**千万..... 

 

それでいて、個々のコンポーネントは最高でも30万強しかかけていないとか。
オーディオに対する資金投資の投下割合について考えさせられました・・・・・・

 

 

 

 


 

 

 

天井は見ての通り高さを変えてあります。


施工はYAMAHA アビテックス 24畳の空間を防音の為17畳にして使っている。

中空完全フローティング構造で防音壁の中は天井、床、壁全て
完全に浮いている。黒色は全面吸音材。特性は石井式程静寂感が

際立つ訳ではないがデッド。以前120dBで聴かれていたそうで、

 

自分より音量のデカい人に初めて出会った!( ゚Д゚)

 

 

 

 

 

 

 


スピーカー設置側に部屋の長辺を使うセオリー通りの配置。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天井の高さは4mにも達する!

 

 

 

 

 

再生動画

 

ALTEC 817A (Gauss JBL) アイアンメイデンのようなヘヴィメタル、HR/HMは

LIVEコンサートとの差がもっとも大きいソースなので普通オーディオ再生に不向きとされる。

その常識に抗ったのが、ALTECの巨大な劇場用ホーンシステムを採用されたのは物凄く理にかなってる

 

「うおおおおおおおおおおお!!!!」


38cmダブルウーファーの "フロントロード" が効いているね~!オーディオはやはり部屋であった!

 

 

これほど大きなスピーカーで大音量出しているのにイヤな音がひとつも耳に入ってこない。

ルームアコースティックスはすこぶるいい。

 

 

『楽器と同じでペイントを塗り直すと音が死ぬ』 という事で817は昔の趣きのまま使用されてる。
グレイの巨大ALTECは高難度と保存環境の劣悪さも重なって酷い音ばかりだが、

 

 

いい音を出す個体も知ってる。これはキタ!!!!

 

 

 





純正ALTECシステムは暖かく甘い芳醇でリッチな音です。

ニュートラルで無色透明なデジタルアンプでも上記の音になる。

実物を店舗でみても 『大きいな』 程度ですが自分の部屋に入れると巨大さに狼狽する。

巨大な為、部屋には置けず、保存環境が半屋外ガレージなどが多いので劣化が激しい。

 

 

 

このデジタルアンプは5千円のものだそうですが、2万円掛けて改造しているそうです。

 

 






金田式OTL 前段FETとのハイブリッド。パラプッシュは全段真空管式。低域用で試聴。
Gaussシステムでも柔らかくタイトに鳴る。8Ωのダブルウーファーは4ΩとなりOTLには

極めて厳しい動作条件。柔らかさは真空管の低域の特徴。引き締まった音は高い駆動力の証拠。

Gaussで感じたけど、金田式OTLはHi-Fiで透明感が高い現代的な音ですね。

 

 

出力値はプッシュプルで30~40w 8Ω パラレルプッシュプルで60~80w 8Ωだそうですね。

 

 




 

 


興奮してその場でエンジニアに電話すると「38cmの8Ω JBLシングルアンプではどうですか?」

 

『もうバンバン鳴るでしょうね』

 

と回答を得る、驚愕のOTL!普通は低域が良くなると

 

高域特性は低下するがどうだろうか?

 

『高域も透明感ありますよ』

 

高域用は6C19P金田式OTLなんですね。Yさんは金田式四台持ち!

 

 

 

 

 

 

 

 

Y邸ではスーパーツィーターにALTEC 902-16bを使用されている。

 

1インチドライバーですが、2インチは完全上位ではなく、1インチの方が高域特性に優れる。

SEコン+スケルトン抵抗チャンデバはシンプルで金田式アンプのVOLで音圧を調整している。

ホーンとコーンの位相合わせは手作業で全く同じ位置に合わせるだけ。

 

 

 

 

 




ご覧の様にGaussシステムとALTECシステム二組のシステムがあるが、Gaussシステムがメイン。
スクリーンは120インチだがサウンドスクリーンではないのが力関係を物語っている。
僕はALTECシステムの方が断然良かった。嗜好や音の聴こえ方は人によってこれほど違う。
Y邸のご家族も「あの低音でないやつ」とコメント(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これほどの防音ルームですが、苦情を言ってくる近隣住民の為に騒音計を設置されている。

Cモードという低音の音圧を見るモードがある。低音が音漏れする為だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Yさんの千葉の師匠はアルテックの元技術者。彼は後頭部背面に座布団(のようなもの)を

配置しているそうですが、Yさんのリスニングルームではご覧の感じ。

吸音効果及び音質改善効果がある。ちょうど謹聴する時に耳の後ろに

手のひらを持って来て目を閉じて聴覚神経を研ぎ澄ますときの感覚に近い調音アイテム。

 

 

 

 

 

 




Yさん「僕は年が若いので尊敬するアーティストの全盛期のLIVEに行けなかったんですよ。
本当に悔しくて。今の彼らはかつての輝きがないじゃないですか」

 

『僕の好きなBON JOVIも声は見る影もないです』

 

「録音作品に籠められたLIVEの熱気や最高の演奏を再現したいんです!」 と熱く語る言葉が胸を打ちました。

 

 

 

 

 

 

 

YさんからALTECにまつわる数々の逸話を伺いました。

 


昔の人のオーディオに掛ける情熱は凄かった!「搬入出来ないから」と、

巨大なALTECを真っ二つにブッた切ったり、 (音が台無しになるwwww)

 

Yさんの千葉の師匠は六畳間に817入れて両スピーカーの間隔は僅か数十センチ、
エアボリュウム確保のために真昼間から窓全開にして音出し。周囲は近隣住宅だらけ( ゚Д゚)

 

 

 

 

 

 

 

 

ホーンスピーカーの進化の歴史 Western>>ALTEC>>JBL>>TAD>>JBLですが、

 

美音系が好きで色気ある女性Vocalを追求すると、楽器的スピーカーになるけど、

大口径ホーン+ウーファー構成も一度ハマると抜け出せない魅力がある。

設置可なら超大型機が欲しい。等身大を超えるスケールは迫力抜群。

ALTECはこの外観で本当に 『最上位楽器的スピーカー』 に匹敵する音楽性がある!

 

 

 

 

 

 

 

 


ALTEC 「VOICE OF THE THEATER」 人の声の再生にかけては天下一品。

 

聳え立つ大型機のダイナミズムと、

 

フロントロード繰り出す巨大スケール、大口径ホーンならではのリッチなミドルレンジ
「最上位の楽器的スピーカー」と同格の暖かな甘い「豊かな音」武骨な外観からは想像もできないが、

音楽性は極めて高い。

 

 

 

 

 

 

 

 

Yさん、本当に貴重な経験をさせて頂きありがとうございましたm(__)m

 



下記が、Yさんから頂いたシステムの全容でございます。

 

 

エンクロージャーが ALTEC817箱+GAUSS♯4582×2、GAUSS#4060(JBL#2350)+JBL2425J

もう一つがALTEC#817A、ウーファーがALTEC#515-16G×2、ドライバーがALTEC#288-8k、

ホーンがALTEC#311-90です。ツイーターとして902-16b使用。

 

seコンデンサー金田式パッシブチャンデバは300クロス アンプ類は 6CW5(T)PP真空管アンプ2台及び

金田式二段差動抵抗負荷30Wパワーアンプから6c33cOTL金田式真空管パワーアンプ×2が加わり、

メインになりました 6c33c otl金田式真空管アンプ3台になりました。
中高音域は6c19p otlアンプに変更しました。 金田式(改)入力切替付きラインバッファーアンプ

(バッテリー駆動) チャンデバは金田式SEコンチャンデバを600hzクロスで使っています。

DACは→金田式バッテリー式DAC no220に変更。自作pc(linux)からの音だしです。

 

 

 

 

 

 

 

プロジェクターはゲームを友達とやられる事が多いとの事で、遅延の少ないタイプをチョイスされています。

 

 

 

 

 

 

 

Audioに使われる工具類と、

 

 

 

 

 

Yさんご自身で制作された真空管アンプ群!