OCTAVEというブランドについてのまとめ | 禁断のKRELL

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ハイエンドオーディオやヴィンテージオーディオを語っていきます。


 

 


OCTAVEアンプのバイアス調整 電源投入二時間後、本体正面右側のノブで出力管を選択し、
マイナスドライバーで調整する。適正値はランプの色で中央のグリーンだが、
バイアス電流を低くしてプロテクションの発動させない為に低めの『黄色と緑』に合わせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

手をかざして影を作ってやるとランプの色が分かりやすい。

 

 

バイアス電流を高くしてランプの色でいうと適正値のグリーンより赤よりの緑・黄色にすると
音にハリが出るが保護回路が働いてアンプが落ちやすくなる。
出力管に大きな電流が流れて球への負荷が高くなるから。球の寿命も短くなる。
低音が「ズンズン」などの低域成分の多いソースでアンプは落ちやすい。

バイアス調整は時間の経過と共に数回実施。

それでもプロテクションですぐアンプが落ちてしまったりする場合は、
バイアス調整時に黄色から緑を飛び越していきなり赤になってしまったり、
挙動がおかしな球がないか調べる。球の寿命がきていて交換時期の可能性がある。
ミニチュア管がNGになっているケースもあるが、殆どの場合出力管の問題である事が多い。

プロテクションが悪さをして悩んでいる場合はミニチュア管を変えてみる。
当然だが交換後も複数回再調整は施す必要がある。OCTAVEは公式的には
現代の球を使ってもらうことを推奨している。

 

 

 

 

 

 

 

フューレンコーディネートではSAEC、ゾノトーンのミドルクラス、バンデルハルの

黄色のシースのRCAケーブルを推奨している。

 


画像の左側青がーで白が+、右側が青がーで白が+、シース内側の
編み目状のシールドをプラグの金具部分に落としてあるのは右側のケーブル。
このシールドを落としてある方をOCTAVEアンプに繋ぐ。
国産CDPとOCTAVEプリならプリ側にシールド落とし側を差す。
OCTAVEプリ・パワーの間はシールド落としをプリ側へ。

 

(海外製CDPはアースの取り方でまた変わってくる)

 

要するにシールド落としをプリ側に集めるという事です。

 

 

 

 

 

参考リンク


SAEC 1980はシースに印字されたSAECの文字のS側だけシールド落としてある。

SL-1990/V2や1981は両側シールド落としていない。それ以外の現行ラインナップは

すべて片側シールド落とし。過去の製品ではシールドを落とさない方が良いという

判断をした時期もあったのでまちまち (SAECの電話回答)

筆者もプリとパワーの間のケーブルをTransparentのRCAケーブルから

SAEC 1980に交換しましたが音はあきらかに良くなりました!

 

この接続通りにやると鼻が詰まったような伸びやかさがない場合や

ボーカルがフラフラと定位がいつまでも定まらないといった症状が見事に改善される。

 


OCTAVEの真空管アンプはエレクトロニクス製品だから故障はゼロではないが
世界一の信頼性を誇るドイツ工業は、故障が多い真空管アンプとは思えないほど

安定性・信頼性は非常に高く、本当に故障が少ないそうだ。

 

劣化するパーツもない。劣化や消耗を疑うならまず真空管を疑うべき。
 

 

 

 


OCTAVE HP300mkⅡは同社のプリのモデル中でも明るく元気があって力強いキャラクター。
HP300SEになると張り出しの良さはそのままやや大人しくニュートラル寄りになるが、
洗練され細かいニュアンスや繊細さが消えずに表現できるようになる。

比較するとより静かになって滑らかさや緻密さが違ってくる。

HP500SEは風合いが良く女性ボーカルなどには良い。比較すると大人しい。
さらにHP700になると音場が広がってフルオーケストラの再現性に優れている。

HP300系と比較するとサウンドは骨格や密度など全体的な格が相当違う。
OCTAVEは真空管とは思えないほど広帯域でダイナミックな音。

 

やはりフューレンの方もおっしゃっていましたが、パワーよりもプリの方が大事だと。

 

 

(投資効果の割合はプリ65%でパワー35%である)

 

 

 

 

 

ドイツ OCTAVE AUDIO 広報担当のエリケ・シュパイデル女史から頂いた

OCTAVEアンプの出力管対応表。永久保存版。画像 DOWNLOADをお勧めします。

RE280(mk2)にKT-120、MRE130にKT-120とKT-150は使えるけど出力アップしないらしい。

残念でした。標準でKT-120やKT-150が使われているパワーアンプじゃないと意味がないようだ。

 

 

 

 

 

 

 


OCTAVE RE320は強力なKT150を搭載した130Wのステレオパワーアンプ。

 


OCTAVEはハイコントラストな音。つまり輝きのある明るいサウンド。
かなり引き締められたソリッドな低域は駆動力の高さを物語っている。
OCTAVEは量感を削ぎ落したスッキリした痩せ型の音だが、
個人的に随所に創成期レビンソンとの共通性を感じる。
自己責任でチャレンジしてみてください。

RE280mkⅡだけUL接続、他のパワーアンプは五極管接続、

UL接続は五極管と三極管接続の中間でそれぞれの良いとこどりを

している感じ。駆動力やパワーも五極と三極の中間くらいである。

 

 

KT88/6550 エレクトロハーモニクス タンソル
KT120 タンソル
KT150 タンソル

ECC83 エレクトロハーモニクス
ECC82 タンソル12AU7W JJ(ジェー・ジェー)
ECC81 JJ(ジェー・ジェー)

などを使っていたと思う。OCTAVEでは全て現代の球を使い、供給面の不安を払拭している。
使用している真空管のブランドは年によってその都度変わる。

 

 

おそらくだがブランド選択にこれといった決まりはないようだ。

 

 

蛇足になるが、OCTAVEのアンプは最初に日本に入って来たモデルは
クロームめっきのノブだったが現在は変更されている。日本の気候では
青サビによる腐食がとても出やすいからである。梅雨時や夏季には
除湿器を稼働させるなどご注意ください。
 
 
 

 

 

 


アンドレアス・ホフマン曰く、「古典管の方が良いのか?」との質問に対して
「とんでもない!デフォで使ってくれ!」と真剣な顔で返事が返ってきたそうだ。

 

自信とプライド。聴く音楽はクラシックとオペラ、スピーカーはピエガ。



ヴィンテージ管の交換は劇的な効果を実感できる事も多い反面、
思ったほど良さが感じられなかったり、球の寿命も現代管より圧倒的に長いはずだが
高価な投資をしてもすぐ球が切れてしまうなどのリスクはあると思います。


もちろん「自己責任で遊んでいただく」事に関してはなんら問題ありませんとのことでした。

 

 

 

筆者はHP700がMurrard 12AU7 または GE 12AU7A と Philips ECG EF184 を使っています。

MRE130がUSSR 6S2S と GE12AU7 ロングプレートです。このチョイスで音が暖かくボーカルが

表情豊かになるからです。 長期間運用していますが、これまでのところ不具合は起きていません。