Absole HS-4 | 禁断のKRELL

禁断のKRELL

ハイエンドオーディオやヴィンテージオーディオを語っていきます。

 


Absole HS-4 真空管パワーアンプ 1996年発売 日本 ¥250,000




100台限定で発売され、雑誌に取り上げられることもなく、口コミで話題となり完売した、
知る人ぞ知る銘機。発売当時25万でしたが、一切の妥協のない高品位パーツを使い、
定価が考えられない程のクォリティの高い驚異的な美音を出します。安くて良い音を出そうと思うと
真空管アンプしか選択肢がありませんが、
これは特に値段で判断しないほうがよいアンプの典型である。



Absole HS-4に搭載されているEL34は本来はスッキリした透明感のある音質で、
現在でも盛んに製造され、古典管・現代管ともに入手性にもっとも優れている
メジャー管である。EL34を出力管に採用しているが、真空管アンプは球の扱いにより
音質はガラリと大きく変わる。雰囲気が良く、漂うようなエレガンスを持っていて、
濃厚で
暖かい音色は中低域が分厚く、凄い力感がある。真空管アンプなのでF特は狭い、
しかし聴感上帯域の狭さを感じさせず、伸び伸びとした音を聴かせてくれる。
密度感が高く、ボーカルの口は大きく、音像が大きく前に出てくる。
女性ボーカルはとても濃厚なコクがありとても色っぽい。
低音も驚くほどでるし、芳醇で艶やかな音色はかなりマニアに媚びた音です。

古い真空管では当たり前のノイズっぽさが感じられずS/N比に優れている。
最新のOCTAVEのアンプのようなスルー&ダイレクトな音調とは
正反対であり、
真空管アンプらしいマイルド&ホットな音である。
「最近のアンプはどれも薄くって」と嘆
く方、かといって「古いアンプは嫌だ」と
言われる方にピッタリな真空管パワーアンプだ。濃厚な雰囲気が有る。
女性ヴォーカルの艶やかさ、色っぽさ、滑らかさではクレルやレビンソンなどの
ソリッドステート機ではまったく敵わない。まさに真空管の独壇場だ。

温厚で優しいEARとは違い、凄い力感があるのでJAZZも素晴らしい。
JAZZやオールドレビンソン、GAS SUMOなどの70年代のアンプをこよなく愛する方が
企画して生み出したアンプです。「真空管アンプは低域が軽い」と思う方は
是非本機を聴いてみて欲しい。
真空管らしい、柔らかく弾力性に富んだ
ダイナミックな低音が素晴らしい。低域は躍動的ではずむような弾性に富み、
しなやかでフワーッと柔らかく部屋中に広がって行きます。拙宅のJBL K2では
インピーダンスが4Ωまで落ち込む特性上、低音が膨らみがちなので
残念ながら低域がやや緩く、輪郭が少し甘くなること、EARと比較すると
現代的なディティールの再現に物足りなさを感じる。
カチッとした輪郭で立体的でシャープな音像表現では残念ながらEARに敵わない。
音場もやや狭くこじんまりとする。半導体アンプでは絶対にでない、
制作に携わった方々の夢や情熱を結集させ、レプリカとはぜんぜん違う、
現代機の特性のよさを持ち、往年の銘機 Marantz model8Bをお手本にして
制作された真空管アンプらしさに溢れる音である。(構成も似ている)




開発エンジニアの柳谷さんとメールのやりとりをしたことがありますが
「Absole HS-4は確かに力強い音です」と語っておられたのが数年たった今でも印象に残っている。

 

 

本モデルは駆動力が足りないような気もするが、低音が団子になって出てくる

対策としてライントランスを噛ましてあげれば改善されるそうである。

 

 

 

動画

 

 

 

 

 


https://www.youtube.com/watch?v=BOr_eanqp_E


 

 


http://home.j08.itscom.net/studio-k/tcn-catv/bt.html


オーディオ評論家 山本耕司氏


アブソールのHS-4を借りてきいてみた。EL34プッシュプルだから、
出力は30Wか35Wというところだろう。ゴールデンドラゴンでも悪くないが、
TESLAの球(「管球王国」第一号の試聴記ではイマイチ評価の低かった
真空管だけど)に替えただけで、驚くほど音が滑らかになり音場感も変化した。
新品で買っても20万前半で買えるアンプとは思えない密度感の高い音質と
ドライブ能力に驚く。声や弦やギター(つまり中域)がすごく肉感的になり、
太めで底力のある低域はとても魅力的だ。そして高さもちゃんと出る。
値段も高くないし、濃密な音が好きな人や、クールな音のスピーカーを
使用してる人には絶対的におすすめ出来る。僕は一日15時間も使う事が
度々あり、
春夏秋はかなり暑いから、冬期のみアブソールをきいて、
それ以外はmm8という使い分けが出来たらそれも良い。