イタリアの虫達
1940~1950年代に生まれ出た、強烈な個性を放つ小さな赤いバルケッタ達。
まるで職人の手で丹念に磨き上げられた紅玉の一粒のように、ただそこにあるだけで存在を主張する、MEXの大好きなクルマ達です。
ということで、今回はひたすら真っ赤っかです^^。
低く、長く、流れるようなフォルム。
どれも素晴らしいコンディションを保っています。
では、そんな宝石のような4台をじっくりと^^。
OSCA MT4 2AD (1954)
マセラティー兄弟が、1947年に立ち上げたレーシングコンストラクター OSCA(Officine Specializzate Costruzione Automobilの略だそうです)。
このMT4は様々にあるボディー形状のうちの一台。
フェンダーレスのモデルとは違い、緩やかなラインを描くボディがタイヤを覆う。
一目でイタリア車だとわかるボディーラインですね。
タイムラリーなので、ナビその他が取り付けてあります。
フラットな4スポークのステアリングホイールが、レーシングマシンの雰囲気を盛り上げていて格好いい!
あっ、でも何故かポツンとミカンが?^^;
ゴーグルスタイルがよく似合います。
SIATA 750 Sport Corsa (1950)
Torinoにあったシアタの手によるレーシングマシン。
フレームはNardi製らしいです。
この左右非対称のボディが、こうもセクシーなラインを描くのです。
イタリア・クラシックカー協会(A.S.I)認定の個体で、写真には写っていませんが、誇らしげにA.S.Iのプレートが輝いていました。
見る角度によって様々に表情を変えていきます。
ウエストがくびれる様は、まるでスーパーモデルの如く。
コクピットサイドにはチューブフレームが見えていますね。
リアのボリュームもまた美しい。
STANGUELLINI 1100 SPORT (1947)
MODENAにあるコンストラクター、スタンゲリーニによる流麗なバルケッタ。
ボリュームのあるフロントからリアへと、伸びのあるラインが流れていきます。
やはり溜息・・・。
フロントグリルにA.S.Iのプレートが輝いています。
MT4と同様に4スポークのフラットなステアリングホイール。
パーツの一つ一つ、フューエルキャップのロック機構までもが、こんなに優雅なデザインです。
STANGUELLINI Ala d'Oro 508 (1939)
このアラ・ドーロというクルマも幾つかのボディー形状があるようです。
こちらはどうやら、1939年製FIAT 508Cバリッラをベースに後年制作されたバルケッタらしいです。
フロントを覆う”ヒゲ”がいつ見ても新鮮で、ついつい目が行ってしまいます^^。
先の1100 SPORT同様に、流れるようなフォルムをまとっています。
すご~く長いリアですが、曲面が織りなす陰影が美しい、品のある造形です。
最後にもう1ショット。
様々な規制や諸々の事情などにより、現代においてこのようなクルマ達が生まれることはもう無いのでしょうね。
永く後世に残して欲しいクルマ達です。
う~ん、汐留のイタリア街に各車がみっちり詰まったところを撮りたかったなぁ。
無念!
ということで、Coppa Di Tokyo 2014はこれでお終いです。
Coppa Di Tokyo 2014_6_END