メトロ劇場で見ました。
橘玲「バカと無知」を
読み終えたばかりなので
その影響を強く受けた解釈をしてしまう。
夫婦、親子、家族の関係
(ほかすべての人間関係)
裁判をはじめ現代社会がとっている形式
本能をベースに生態系をつくる
ほかの生物と異なり人間の場合
これらすべて自然にはできておらず
「とりあえず今はこうしておきましょう」を
人類の歴史の中で選択してきた産物なはずで
その前提なしに過信すると
その無理がどこか弱いところに出る。
この世界は実のところ
誰かを罰して怨念の口を潤して
柄の間のカタルシスでしのいだり
幻の希望でやり過ごす繰り返しの
無間地獄なのだろうか。
作品内で
英語とフランス語が併用されるのも
言語の不完全さを
露呈させる試みのように思える。
松本清張原作「疑惑」を
連想する人もいるのでは。