<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇28日◇ドルフィンズアリーナ
西前頭13枚目の宝富士(37=伊勢ケ浜)は宇良に押し出されて5勝10敗で終わった。秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)で幕内に残れるかは「番付運」次第となった。
「落ちてもおかしくない星なんで。また来場所も幕内で出たいと思う。あとは神様に祈るだけです」
青森県出身の現役幕内「三銃士」の1人。番付最上位の東前頭5枚目の阿武咲は勝ち星なく4日目から休場した。弟弟子の錦富士は幕尻の東前頭17枚目で6勝9敗と十両への転落はまぬがれない。
青森県出身の幕内力士は明治の時代から約140年、途切れていない。鏡里、初代若乃花、栃ノ海、2代目若乃花、隆の里、旭富士と6人もの横綱を輩出してきた全国屈指の相撲どころ。その歴史と伝統を途絶えさせるわけにはいかないと場所前から3力士は固く結束していた。
140年を背負った1人の宝富士は「もう少し頑張れたんじゃないかと思う」と反省した。「いい時もあればあっけない相撲もあった。そうならないようしっかり体のケアをしないといけない。もっと自分の体を知ろうかなと思います」と前向きに話した。