大相撲の元十両千代の海(31)=九重、本名・浜町明太郎、高知県黒潮町出身=が3日、日本相撲協会に引退届を提出した。最高位は西十両8枚目。幕内北勝富士とは日体大の同級生で、大学時代に中高の教員免許を取得。今後は都内の学校で保健体育の教員に就くことを目指す。

 「けがもあって、ちゃんと稽古ができない。それが先場所の結果に出たと思います。自分の中でもう1回頑張ってみようと思えなかった」と引退の理由を説明した千代の海。そんな中で昨年名古屋場所では再十両を決めた。「最後に関取の土俵に上がることができたので悔いはないです。地元では相撲がある月をみんな楽しみにしてくれた。誰かの役に立てたかなと思います」と語った。

 これからは新たな夢に挑む。日体大には教員になるために進学した。大学4年時にプロ入りを迷っていたとき「後悔しないように、プロにいった方がいいよ」と先生たちに背中を押された。「先生たちはこの道を作ってくれた。そういう人になりたい」と、来年4月の採用を目指して7月の教員採用試験に臨む。

 断髪式は来年2月2日に両国国技館の大広間で行われる。