小林製薬の紅麹サプリをめぐる問題で、紅麹原料を作っていた大阪の工場から、青カビが広範囲で見つかったことがわかりました。
29日午後、大阪市が開いた紅麹問題の対策会議では、紅麹原料を製造した工場の調査結果が報告されました。
【大阪市の担当者】「菌が分離されたふき取り箇所は、紅麹の培養スペースから原料製造スペースまで”製造室全体”にわたっていた」
小林製薬の紅麹サプリを巡っては、摂取した人に腎障害などの健康被害が相次ぎ、5人が死亡し、283人が入院しています。
国や大阪市などが原因の特定を急ぐ中、紅麹原料から検出されたのは、毒性が高いとされる「プベルル酸」。
厚生労働省は28日、動物実験の結果、プベルル酸によって腎障害が引き起こされたと発表し、健康被害につながる恐れを示唆しました。
さらに、紅麹原料を製造していた大阪の工場からは、青カビが検出され、このカビを培養したところ、プベルル酸が確認されたということです。
そんな中、大阪市が29日、明らかにしたのは、工場の驚くべき衛生状態。
この青カビが、培養室や培養タンクの洗浄室など6カ所から検出されたことがわかりました。
【大阪市の担当者】「混入段階の推定として、培養段階での混入が推定されます」
この状況に横山市長は…
【横山市長】「当時もやっぱりこの青かびが生成していた可能性があるというのは、これはわかったではないかなと思います」
同じ青カビは、製造を引き継いだ和歌山市の工場でも確認され、ほかにも2つの未知の化合物も見つかっています。
国や大阪市は、物質や混入経路の特定を急いでいます。